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HACCPを上手く使うために㉘ ~原則6 検証 簡単?な検証計画!~

こんにちは! あたたけ です。

前回に引き続き、『原則6(手順11) 検証』の話です。

前回の記事でも書きましたが、検証はCCP工程だけでなく、
『HACCPプラン(さらにはPRPまで)全体』を対象
に考えます。

CCP工程だけなら、『何を確認して検証を行うのか』はけっこう簡単です。
実施状況として、モニタリング記録や是正措置の記録(+作業の様子)、
有効性としては、CCP工程後の半製品の検査などですね。
測定機器の校正を(実施状況の)精度の検証として入れることもあります。
(まぁ、この辺りはどのテキストでも、もっと詳しく書いてますね)

それでは、『HACCPプラン&PRP全体』の検証ってどうすれば良いの?
どんな検証計画を立てれば良いの?
という(あたたけが苦しんだ)悩みに対し、
あたたけなりの考え方を今回はまとめてみます。

0.頻度を決める

大前提ですね。忘れてました。。。。。。。
検証の『計画』ですから、
最低限『頻度』と『内容』を決める必要があります。
よくあるのは『年1+必要に応じ随時』ですね。
『期末評価に併せて行う』とかもあるでしょうか。
大事なのは『必要に応じ随時』の方なので、
そこまで神経質に考えなくてもOKだと思います。

1.『文書』は『現場の管理』とわける!

事件は現場で起こっていますから、現場重視の検証が正しいと思います。
が、現場の管理を考える前提となる『文書』も見直しましょう。

HACCPに関する文書は次のようなものです。

PRPに関する文書としては、SOP(標準作業手順書)などが加わります。

『文書』の検証として、とりあえず『最新版になっているか』確認します。
当然、内容全般を見直すことがベストですが、なかなか大変ですからね。

前回の検証から
何か変わってないか(原材料、製品規格など)、
何か変えなかったか(工程、動線、作業手順など)を振り返り、

キチンと関連文書が更新されているか、確認しましょう。

ついでに、組織内での会議の議事録などがあれば、それを見直してみると
『変わったこと、新たに取り組んだこと』に気づくことがあります。

また、食品工場でよく見かけるのが、
『苦情対応としての臨時の掲示物(ルール)』です。
入室口とかに貼っていませんか?
これらもついでに、次のように見直しましょう。

一過性の取りくみ⇒必要であれば継続、必要なければ剥がす
         ※ただし、季節によるものは、翌年の注意喚起に活用
恒常的な取り組み⇒手順書に組み込む


2.『現場の管理』は、やってることを素直に確認!

『現場の管理』として何をやっているのかは、
『ハザード分析ワークシート』を見れば書いてあるはずです。

あとは、これらについて『実施状況』と『有効性』を確認するだけです。

実施状況のポイントは、『記録だけでなく実際の作業も確認する』ですね。

有効性のポイントは、『目的もしくは基準を明確にする』でしょうか。
HACCPプランに関しては、『製品仕様書の製品規格』を基準にして、
製品がそれに適合しているかの確認を行います。
PRPに関しては、製品の汚染に直結するようなものであれば、
基準を決めて各種検査を行うことが望ましいでしょうか。
見た目の判断だけで良いような箇所であれば、
実施状況と有効性をまとめて、目視確認でOKかもしれませんね。

PRPについてはいろいろと規格がありますので、
それをベースに整理し、項目ごとに実施状況と有効性の
確認方法や担当者をまとめるとわかりやすいと思います。
とゆーより、どうせHACCP制度化対応で衛生管理計画を作りますので、
『衛生管理計画の項目ごと』で良いんですけどね。

大事なことは『やってることを素直に確認する』です。
『やってないけど大事なこと、大事だけどやってないこと』に気づいたら
検証を考える前に、まずはやらないとどうしようもありません

PDがないのにCはできませんよね?

それでは、今回はこの辺りで!
次回は『原則7(手順12)記録』です。

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