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HACCPを上手く使うために⑱ ~原則1 ハザード分析 ハザードを具体的に!~
こんにちは! あたたけ です。
引き続きHACCPの『原則1(手順6) ハザード分析』です。
ここまで『ハザード』と『リスク』の関係や
『リスク』をどこまで考えるか、ということを書きました。
今回は、『ハザード』を具体的に見ていきます。
ハザードを一言で示すと『食べた人に健康被害を与えるもの』でしょうか。
(ペットフードでしたら、人ではなく動物ですね)
で、HACCPでは、ハザードを『生物・化学・物理』の
3つに分類して考えます。
1.生物的ハザード
いわゆる、食中毒菌などの『いきもの』です。
※ウイルスも、便宜上、生物として扱います。
最近は寄生虫による食中毒も増えてきていますね。
さて、本来であれば、それぞれの食中毒等は
『住んでいる場所』や『増えやすさ』が異なるので
個別にハザードとして考えるべきかもしれません。
が、そんなことを言っていると、
数が膨大になり、手間が増える&わからなくなるのが明らかです。
HACCPの目的は『ハザードを適切に管理すること』ですので、
『同じような方法で管理できるものはまとめる』のが
最初はわかりやすいのかなぁと、あたたけは思います。
例えば、『加熱』で食中毒菌の管理を行うような場合には、
熱抵抗性で分類する、つまり、芽胞を作るかどうかで分類すると
良いのかなぁと思います。
・芽胞を作らない菌⇒加熱で除去する
・芽胞を作る菌⇒増やさないための管理方法を考える
『増やさない』ということに注目すれば、商品の特性にあわせ、
pH耐性や嫌気性/好気性などによる分類も良いかもしれませんね。
2.化学的ハザード
農薬等の化学物質を考えますが、
意外と『自然に存在する化学物質』もあります。
アレルゲンなんかが代表ですね。
(まぁ、アレルゲンの管理は奥が深いのですが。。。。。)
あとは、『コンプライアンスリスク』を考えると、
『使用基準のある食品添加物』も重要なハザードとなるでしょう。
少し前の話になりますが、
『学校で作ったベーコンで添加物の基準超過⇒健康に害はないが回収』
ということが起こっています。
※添加物については、いろいろなお考えがあるとは思いますが、
あたたけは、基準通りに使っていれば安全性に問題はない、
つまり、食品安全リスクはないと考えています。
疑い始めたらキリがありませんので。
ビジネスリスクをどこまで考えるかは会社次第ですね。
3.物理的ハザード
いわゆる『異物』ですね。
食品安全リスクだけを考えるのであれば
『硬い』『尖っている』もののみがハザードとなります。
が、実際には、毛髪や虫のクレームが多いんですけどね。。。。
一般衛生管理(個人衛生、防虫 等)で抑えるか
ビジネスリスクに繋がるハザードと考え、
工程上の管理(除去する工程を作る 等)を行うかは、
会社次第ということで。
ただし、異物の除去工程をわざわざ設置しているのであれば、
最初からハザードとして入れることが良いでしょうね。
だって、その工程の目的がわからなくなりますから。
4.各ハザードは『挙動』も考える
さて、ここまででハザードとなる具体例を挙げてきました。
が、これらを『もの』として挙げただけでは管理には繋がりません。
食中毒菌(生物的ハザード)を例に挙げますと、その食中毒菌が
『いること自体がダメなのか』
『害をおよぼすまで増えることがダメなのか』によって、
管理方法が変わってきます。
ですので、『その工程でのハザードの挙動』まで示すことが大切です。
この辺りは、次回、ハザード分析を進める中でもう少し見ていきます。
それでは、今回はこの辺りで!
次回から、ようやくハザード分析を進めていきます。
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