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HACCPを上手く使うために㉚ ~原則7 文書&記録 記録の目的は?~

こんにちは! あたたけ です。

今回はHACCPの『原則7(手順12) 文書&記録』の続きです。

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前回の記事では、以下のようにまとめ、文書体系の例を挙げてみました。

文書:考え方や手順をまとめたもの⇒常に最新版に更新する!
記録:作業の結果を残したもの  ⇒一度、記録に残したら書き換えない!
PDCAサイクルで考えると、
『P』で考えたものが『文書』、『D』の結果が『記録』になる!

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ということで、今回は『記録』について考えていきましょう。

1.記録の目的は?

私の記事で頻発?している『目的を考える』ですね。

皆さん、ご自身の仕事で扱っている『記録』ですが、
目的って考えていますか?

まぁ、法律やISO等の規格要求事項、取引先依頼(という名の指示)など、
目的など関係なく必要なものもありますが、
自分たちの組織が誰に言われるでもなく、残している記録』について
目的(記録をとる理由)をキチンと説明できるでしょうか?

『組織内の他人(※エライ人)の指示』という悩ましい理由もありますが、
本来、組織内だけで活用する記録は、目的が明確でないのであれば、
負担軽減のため、組織の判断でなくしてOKですよね。
(記録の負担増は、記録の偽装に直結しますので避けたいところです)

さて、あたたけが考える『記録の目的』は2つあります。
1つが、『作業を忘れないため』、
もう1つが、『正しい作業を証明するため』というものです。

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順に見てきましょう。

2.記録が必要な作業って、大切な作業でしょ?

安全な食品を作る(に限らず、何かを成し遂げる)には、
『適切な手順を決める(P)⇒手順通りに作業する(D)』という流れで
取り組みます(いわゆるPDCAサイクルですね)。

この時、『記録表がある』『記録を残す必要がある』ということ自体が、
『この作業は大切なんだ!』『手順を守らないといけない!』と
作業する人への気づき、意識向上に繋がるのが本来の姿です。

当然、正しく作業されているか確認する(C)立場の人にとっても
『記録があることは重要⇒作業内容まで含め、しっかり確認する』と
確認モレ防止や確認効率向上に繋がるのが『記録』というものです。

『記録の形骸化』が問題となっている場合には、
『記録は作業を忘れないためのもの』、
『記録は作業に結びついているもの』、
『記録はそれだけでは意味がないもの』という認識が
足りていないのではないでしょうか?
その原因は『ムダな記録が多すぎて、どれが大事かわからない』では
ないでしょうか?

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3.記録は過去の証明!

記録の目的として、『正しい作業を証明するため』というものは
まぁ、当たり前のことですね。

食品に限らず、ものを『使う時(食品であれば、食べる時)』に対し、
『作る時』は必ず過去の話になります。
そのため、使う時に、正しく作られたものなのか?と問われても、
作ったのは過去の話であり、正しい作業自体は見せようがありません。
そのため、正しい作業をしたことを『記録』に残すことで、
『過去の証明』を行うことになります。

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食の安全(に限らず、製造全般)には『正しい作業』が大切、
その正しい作業を忘れないため、また、
正しく作業したことを証明するため、『記録』があるのです!

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なんか、あんまりHACCPに限らない話になってしまった。。。。。
ちなみに、HACCPで求められる記録は、
『モニタリング』『是正措置』『検証』+『PRP』に関わるものですね。

さて、とりあえず今回でHACCP 7原則12手順はまとめ終わりです!
次回は、、、特にまだ決めていませんが、
いろいろと気になることはありますので、、、、、、ではでは。

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