話が思いつかない
私は川崎中と申します。かわさきあたりと読みます。
10年ほど前にライトノベルの新人賞を受賞したことがあります。
ただその後は一切結果が出ず、商業出版とは無縁の人生を送っています。
noteでは、あの時なぜ受賞できたかの検証と、その時のやり方を言語化すれば改めて受賞できるのかの挑戦を行っていきます。
現在は、GA文庫大賞の応募を完了したので、その振り返り中。ところでみなさん、執筆中のピンチってどんなときですか? これじゃないですか?
話が思いつかないよ!
いやー、どんなに面白いアイディア、構想があっても最終的に完成しなければ意味ないですよね。序盤にいい場面があっても、そこから先の話が思い浮かばない……。後半の盛り上がる展開が考えつかない……。
その度に執筆は止まってしまうのですが、それのせいで書き進めるペースが遅くなったり、あるいはその作品自体挫折してしまうことがあります。
今回、なんとか完成まで漕ぎ着けたため、思いついた時に何をして話を進めたか振り返ります。
①行き止まりまで、きっちり書く
この先の展開が思いつかない……。となると、そのだいぶ手前で書くのが嫌になっちゃうことってありませんか? 私は結構あるのですが、これがよくない気がします。とにかく、自分の頭の中のものをすべて吐き出し、形にすることが第一歩かと思います。
書いてみると、そこは実は行き止まりじゃなかったり、適当でいいから詳細に書くとつられて展開を思いついたりしました。
まずは、頭の中のパーツをすべて机に広げることからですね。
②別の場所を書く
今書いている場所の展開が思いつかなければ、まったく別の箇所でも思いついているところがあるのであれば書いたほうがいいでしょう。単純に後で使えれば時間の節約になります。
また、その別の場所が今詰まっているところの先であれば、「何もないところを書く」から「ここからここまでの間を埋める」になり、別のゲームになります。こうすると進めるための材料が増えるため、ずっと書きやすくなります。
③キャラクターの短編を描く
そもそも、そのキャラクターがどんなやつなのかわからないと書き進められません。なんでもいいから別の場面で、そのキャラクターがどう動くか考えてみるのはいいと思います。
履歴書を作る、みたいなアプローチもありますが、私は先にキャラクターを動かしてから、その動きに応じた履歴書を作るほうが自然になる気がしています。
④つまらない話を書く ※おすすめ
そもそもなぜ話が進まないかといえば、面白い場面が思いつかないからかと思います。だったら、あえてつまらない話を書いてしまえば書き進められるのです!
そしてストーリーが繋がるように書いて仕舞えば、あとからそのつまらない部分を短くすることを考えたり、面白い展開に入れ替えたりと、違うゲームになります。
結局自分は書くしかなかった
なんか気づいたんですが、私は書かないと話が思いつかないんですよね。だから書く前にプロットを作ることもできないし、無駄な文章をたくさん書いて使わないこともあります。
でも結局、それが一番早かった。
で、それって当然だと思うんです。
なぜなら脳は材料があれば勝手に物語を作るようにできているから。
脳科学者マイケル・ガザニガが『分離脳患者(脳梁が切断されて右脳と左脳が分かれてしまった人)』に行った実験によると、左脳には物語を勝手に作る機能があることが示唆されています。
ちなみに実験の詳しい内容はこちら
https://tenro-in.com/mediagp/readinglife-science/66921/
なんとも素晴らしいことに、そこに材料があれば脳は勝手に物語を作ってくれるのです。
だから、なるべく具体的な材料を作ってあげること。
具体的な文章になっていれば、そこから先は脳が勝手に考えてくれます。
逆に、曖昧な状態のまま立ち止まっていると、脳はそこから先を作ってくれません。少なくとも私の場合はそうでした。
だから、筆が止まるまで書くし、筆が止まったら先の話を書く。それでも止まったら、キャラクターの短編を書き、最終的にはつまらない話を書きます。
すごい脳筋っぽいですが、もうしょうがないですね(笑
私にとってはプロットを作る作業さえ、今あるだけの本編を書くことなのかも知れないなぁと、振り返って思いました。
物語に詰まったとき、もっとこうしたほうがいいよとかあれば、ぜひアドバイスをコメントでいただけると嬉しいです。
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