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10年前のライトノベル新人賞受賞者が、同じメソッドで再度受賞できるか検証する

割引あり

初めまして。
川崎中と申します。10年以上前に『第17回スニーカー大賞』の優秀賞をいただいたことがあります。

受賞したというとすごいと思われる方もいるかも知れませんが、私は文章なんて全然上手くないし、速筆でもありません。(そしてそれは今なおそうです)

昔からライトノベルを読んでいたのかといえばそういうわけでもなく、大学生になってから初めて読んだそれは『ミミズクと夜の王(紅玉いづき)』で、そもそも普通の小説と別の区分の小説があることさえよくわかっていませんでした。

もっとも普通の本の読書量も少なく、とある有名作品を読んでないことを担当編集様に伝えたところ『それを読んでいないのは作家の中であなただけです』的な言葉を頂いたほどです。

プロの戦績としては、受賞作のシリーズを2巻まで書いて終わりました。
1巻を販売開始した3日後くらいに、担当編集様から2巻で終わると言われました。
私は角川に赤字だけ残して去ることとなりました。

なぜ去ったのかといえば、売れなかった以外にも私が社会人として未熟だったとか色々あるかとは思いますが、ともかく私は一人前の作家としてやっていくほどの準備は到底できていませんでした。

そして、なんとなく小説を書いたり書かなかったりしながら、現在では普通のサラリーマンをしながらなんでもない生活を送っています。

今思えば、なぜ受賞したのか不思議です。
私は受賞作を書いた後も、あるいは2冊出版した後も何度も公募に投稿しました。
しかし、結果は箸にも棒にもかからない状態で、自分比ではいい作品がかけたと思っても結果は一切出ませんでした。

一度だけ一次選考を通りました。でも、本当に10年で一度だけです。

何度も投稿しているにも関わらず、その程度の結果が関の山ということは、本当に実力がないのでしょう。

ただ、逆に思うのです。
実力がなくても受賞することができるのも、また確実であると。だってそうでなければ、あのときの私が受賞できたことに説明がつきません。

私は元々、ライトノベル作法研究所という投稿サイトで活動しており、主に掌編(該当サイトでは4000文字以内の小説)を日々書いておりました。
掌編を書いていた理由はただ一つ。長い文章が書けなかったからです。

長い文章をかけないにも関わらず、当時大学生の私はプロの小説家になろうと思い立ち、そして二、三日に一回くらいのペースで投稿していました。

長い小説は本当にどう書いていいかわからない中で、件の投稿サイトで『長編企画』なるものが開催されました。
簡単にいえば、長編を書いてみんなで投稿して競い合おうというものなのですが、そこに投稿するには4万字以上書かなければなりませんでした。

長編と言っても4万字です。
ライトノベルを一冊刊行しようと思ったら少なくとも8万字、通常は12万字ほど必要と思いますので、半分以下の分量です。

私にとってその分量の作品をまとめることはチャレンジではありました。
結果として、私はそれを書ききり、その企画に投稿することができました。なぜ書けたか、といえばその企画に参加したかったから頑張ったという他ないのですが、とにかく私は通常のラノベの半分以下の量さえも自分一人では仕上げられないようなレベルだったということです。

ただ、それでも4万字書けました。
それでちょっとだけコツを掴んだ私は、実際に新人賞を取った作品っぽい小説を書くよう試みました。

この時はそれなりに受賞作を読み、自分なりにテンプレートを考え、それに沿うように書くことにしました。
ただ、それでも出版物一本ほどの物語をまとめる能力がないので、三つの短い話を書き、くっつけて、それっぽく見えるように工夫しました。短編連作、と言えるほど上手くできたとは思いません。

だんだんやり方がわかってきて、3作目、4作目と小説を仕上げることができました。
こちらはただ小説を仕上げるだけでなく、自分なりの工夫を混ぜ込むことができました。

それぞれ公募に投稿し、2作目が受賞しました。

2作目……?

他は他賞とはいえ一次も通過しません。
多分、2作目よりも3作目4作目の方が上手く書けていると思います。2作目は、それっぽく書いたツギハギ作品です。

それから先は前述の通り、私は一向に結果を出すことができませんでした。

私はこの事実の棚卸しをしたいと思っています。
今思い返せば、2作目の執筆の仕方は、ラノベ公募を通すという意味で方法論としてはなかなかよかった可能性があります。

だから試してみたい。
私はこれから、2作目のラノベ執筆の方法論を改めて言語化し、それに沿って作品制作をして、公募に出そうと思っています。

その経過をnoteに記述し、残していきたいと思っています。

ラノベ、一般に限らず、この十年全然成果のでない私が、その方法論を改めて行うことで違った成果が出るのか、どうかお付き合いいただければ幸いです。

コンテンツはここまでですが、以降はちょっとだけ隠したい部分を有料にさせていただきます。

  • 担当編集様に『それを読んでいないのは作家の中であなただけです』と言われた小説のタイトル。

  • 唯一一次を通った投稿先とタイトル、ペンネーム

を公開いたします。
その内容に興味がある方、またこの活動を応援してくださる方にご購入いただければ幸いです。

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