生きる。死ぬ。理由なんてない。

自殺のニュースは
それが誰であっても心が苦しくなる。

周りは理由を知りたがるけれど、
そんな単純なものではない気もするから
いろいろ周りが分析したところで
真実なんてわからないし、
本人ですらわからないのではないかと思う。

高校時代のクラスメイトが、20代半ばで自殺した。
いつも明るくて、男女問わず友達の多い彼は、
ある日、突然いなくなった。

ずっと寄り添っていた同級生から言わせると
何度も自殺未遂を繰り返していたみたいだと。
予備校の先生をしていた。
生徒たちの寄せ書きがお通夜のときに飾られていた。

仕事もして、周りに友達もいて、
それでも「なんで?」と何度も何度もみんな思ったけれど
その理由、真実なんて誰にもわからないのだ。
20年経った今でもわからない。

私がこの仕事でフリーランスになったのは
当時の友人が自殺未遂を図ったからだ。
心から寄り添えるプロがもっと身近にいないと、
SOSのタイミングで助けられない。
みんながみんな、カウンセリングに能動的に通えない。

だから仕事や会社にちょっと悩んだ段階で
SOS出せる仕組みが必要だと思ったからだ。
働くことで不幸になる人を増やしたくない。

どうやったらSOSをキャッチアップできる人が
増やせるのだろうと、傾聴を教えるようになった。
誰かが誰かのSOSをつかめるようになることが
大事なのではないかと私は思った。

誰しも、生きていけないくらいの苦しみや
切なさや、辛さを抱えることはあると思う。
そのときに、本人からSOSを出せない時に、
SOSを感じて寄り添える人を増やすしか助ける方法がないと思ったからだ。

生きてなんて苦しんでいる人に言えない。
でも、そばにいてその苦しみが理解はできなくても
寄り添うことはできるかも知れない。
そう思ってこの仕事をしている。

少なくとも目の前の人たちが、
死にたい、生きることが辛い、そう感じた瞬間に
少しでもそばにいて寄り添い、一瞬でも1日でもいいから
楽になってくれたら、そう思うことしかできない。

まだまだ私は死ねない。



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