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リスクヘッジ

6月以降、台風などに伴う大雨が災害をもたらすことが増えている。物的損害を被る人は一部かもしれないが、交通機関の運休などで影響を受ける人は非常に多い。

就職活動をしている私も、見事に大雨による交通機関の乱れというものに巻き込まれた。災害級の大雨と最終面接が被ってしまったのである−−

面接は東京都内で、対面で実施されるとなっていた。指定された日時を踏まえ、前日に東京入りする予定を立てていた。金曜日に東京入り、土曜日のお昼過ぎに面接というかたちである。

大雨の予報は水曜日くらいから注意喚起がなされ、木曜日の午後には交通機関から遅延や運休の可能性が伝えられていた。木曜日の時点では、なんとか東京には行けるだろうと考えていた。

金曜日。朝から激しい雨が降っていた。大学での用事があったため、午前中から大学へ行っていたが、家から大学までの徒歩20分くらいだけで、靴や荷物はずぶ濡れになってしまった。それくらいの激しい雨だった。用事を済ませたのが15時頃。

そこで新幹線の運行状況を確認。遅延が発生しているという発表を知る。そこで、列車走行位置を確認したところ、実際には遅延ではなく、全線で動いていないようだということを知った。ちなみに、ニュース速報で全線の運転見合わせが報じられたのは、17時頃だったように思う。(東海道新幹線の場合は、公式発表よりも、こちらの動きを逐一確認していた方が、より実際に近い情報を得ることができる。情報の更新は1分ごとに行われている。)

その後も運転再開見込みは立たず、時間だけが経過していった。合わせて天気予報も確認した結果、翌日(土曜日)の午前中も大雨の予報が出されていた。これらのことから、土曜日も新幹線のダイヤ乱れが続くと想定した。

こうした状況を踏まえて、面接先の緊急連絡先に電話をすることになった。まさか、こんな手段を使うことになるとは思ってもいなかったが。。

新幹線の運転状況、明日の天気予報等の状況を説明し、先方の判断を仰いだ。その結果、面接は日曜日の夕方に変更となった。同時に、予約していたホテルにもキャンセルの連絡を入れた。事情を考慮してくれたため、当日キャンセルにも関わらず、キャンセル費用は発生しなかった。

その日(金曜日)の夜の新幹線の状況を見るに、その日のうちに東京に無理に行こうとしなくて良かったと思う。下手したら、全く知らない土地に放り出されていたかもしれない。そのようなリスクを回避したというだけでも、懸命な判断だった。

面接では、受付や面接官から「早めに連絡していただき、本当にありがとうございます」と何回もお礼を言われた。

大雨の中でも移動しなければならないという事情は、今後もやってくるだろう。今回は、売り手市場と言われる就活生の側だったから、先方が日程変更を快諾してくれたのかもしれない。しかし、こちらが強くない立場であった時、相手から「是が非でも来い」と言われることもあるかもしれない。その時、どのような行動を取るのだろうか。そんな日が来ないことを祈りつつも、考えずにはいられない。

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