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真砂楼 原案について。

ゲーム制作においての物語の構築
女椎村での山岳信仰


※ゲーム内のネタバレを含みますので未プレイの方はご注意下さい。


まず根本に3Dで廃墟を作りたい。
からゲーム制作が始まったので廃旅館を作るというテーマは最初に決まってました。
メンバーと相談して今回60人日で出来る事出来ない事を精査して、敵となる悪霊の存在などを決定して行きました。
ここで初ゲームで徘徊AIなどは難しいという事で現在の出現ポイントからおしん様が出てくるエネミー形態となります。
以前書いたラフマップやラフギミックを作りつつ物語を考えました。

大まかな内容として個人的な怨みなのか、祟り神なのか物の怪なのかなど考えました。
結果、山岳信仰からの神が悪霊化するという物語を思い付いたのでここから肉付けを行なっていきます。
・個人的に洒落怖などで山岳信仰や土着信仰ネタなどが好きというのもあります。

ここから何故この旅館が廃墟になったのか大雑把なラフの物語を考えました。

元々女椎村は坂鶴山を山岳信仰の対象としていた。

神山の社をどかして無理矢理旅館「真砂楼」建てる。

参拝が出来なくなり
神様怒りはじめる。

旅館少し異変が出る(203号室の事件)

宮司の協力を得てなんとか応急処置で鎮めるがその後オーナーが適切な対処をせず放置。

ある日臨界点突破して怒りが溢れて事件が起きる。

と言ったラフの流れを組みました。
ここからマップなどを考慮しつつ肉付けをしていきました。

まず根幹である
女椎村での過去に起きた事を考えました。
良くある話にはなってしまいますが飢饉より食人をして飢えをしのいだ村という設定です。
裏の設定として、その昔坂鶴山は山岳信仰対象になっており、ゲーム内でのラストにもある洞窟内に社を作り岩の切れ目にお供物を投げ入れる事で五穀豊穣を祈願したという設定を考えました。

ある大きな飢饉の際村人が村を救う為自ら食糧となると志願、そこで村の人々は考えた末、山岳信仰で祭神を行っていた洞窟で神事を行い、志願者を村の英雄として祀り、その魂は神の一部になるという神事を行ったというのが始まりです。
この志願者・神の一部になった者が「おしん様」として祀られました。

そこから飢饉が起き対策が出来ず食糧が尽きた際この神事を行い犠牲者を出して行きました。
一番最初は村の為を思った志願者だったかもしれませんが、後半になるにつれ同調圧力などもあったかも知れません。
しかし、少なくとも英雄として祀られる事で死者は神格化されていきました。
そして祀る際に御供えしていた物がモモタリ様となります。

そこから時は過ぎ食人の歴史は隠され、
洞窟も危険として塞がれその前に新しい社が建てられました。
(真砂楼建築前の移転前の社になります)
そこから一握りの事情知る者が感謝を込めて参拝をしモモタリ様を奉納し魂を鎮めてきました。

女椎村では山の神様はおしん様で英雄伝説としておしん様は村を厄災から救って来たとだけ伝えられました。
※村ではお祭りなどの催し物は開かれていました。

そこから更に時は経ち
旅館『真砂楼』建設の話が持ち上がります。
地域住民は過去の食人についてはほんの一部にしか伝えれていませんが山岳信仰は強く祟りが起きる為坂鶴山には建物を建てていけないと伝えられており、
反対運動は起こるも真砂楼は建設される事となります。
間もなく建設された真砂楼は社を移動し祠を
建てますが敷地内の為地元住民が気軽に参拝が出来ず英雄たちの怒りを買う事になります。

この様な設定を考えて、内容が少しづつ分かる様にルートなどにメモを設置。
ゲームの物語として纏めました。

○まとめ
元々物語の構想があってゲーム制作を始めた訳ではなく、
廃旅館のデザインが決まりそこへ物語を付け足しました。
この廃墟で一体何がという妄想を膨らませ物語を作っていったので面白かったです。

次回は真砂楼に出てくる人物などの構想や設定の話が出来ればと思います。


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