ゴールすらみえないけれど


ちぐはぐになっていく私の感覚は、君との距離をどんどん突き放して、上手くバトンタッチのできないリレーの様だ。渡したくないわけではなくて、寧ろ上手に受け渡しが出来ればぐんぐん伸びていく素敵なものなのに。どうしてその手からすり抜けてしまうのか…。君を掠める度にこぼれ落ちていく感情が、この手にぶら下がったままの私の手は、ずっしりと重くてずきずきと痛い。まるで熟れすぎた果実のようにぐちゃぐちゃになった傷跡みたいで、必死に絆創膏を探しても、埋まるものを探しても、見つからないから悔しい。ゴールすら遥か遠い、今の関係が続いていくのか?諦めてしまうのか。練習を重ねた末に奇跡が起きるのなら、あのずっと先に見えるテープを、ふたりで…。

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