at_rei(あとれい)

言葉とは暴力にもなり得る。それなのに書きたくて、伝えたくなるのは? 詩(のようなもの)…

at_rei(あとれい)

言葉とは暴力にもなり得る。それなのに書きたくて、伝えたくなるのは? 詩(のようなもの) 日常 名前はあとれいです。

最近の記事

おばあちゃんが死んだ日

大好きなおばあちゃんが死んだ。 亡くなった、と書いたほうが良いのはわかっているのだけど ある意味“死んだ”のほうが、いなくなった時の 衝撃を表しているような気がして使っている。 誰も息絶えた瞬間に立ち会えなかった その時の私は遠距離恋愛をしている恋人のところでお世話になっていて、電話が来て急いで新幹線にのって地元に向かった。 兄と母は世の中を騒がしているコロナの感染対策で、病院でずっと見ていることができないので帰されたところだった。姉は仕事をしていた。 みんな最後、おばあ

    • あとれいの記憶、わたしのはなし。

      私の話す言葉が君に伝染していくのがわかる。 何気ない口癖、昔見たCMのうた、アニメのうた。 君が知るはずのない記憶が血を分け与えて生まれた分身のようになって、忘れられなくなる。 今日はあとれい、そう わたしの話をしよう。 お話といってはかしこ、かしこまりすぎてはいますが、自分の記憶を整理する為にも思ったことを書き出していきたいと思います。 まず、私という人間は、人のことを記憶に残すのが苦手でして、それは諸々幼い頃に受けたトラとウマが暴れた結果で、どうしようもないことでは

      • ゴールすらみえないけれど

        ちぐはぐになっていく私の感覚は、君との距離をどんどん突き放して、上手くバトンタッチのできないリレーの様だ。渡したくないわけではなくて、寧ろ上手に受け渡しが出来ればぐんぐん伸びていく素敵なものなのに。どうしてその手からすり抜けてしまうのか…。君を掠める度にこぼれ落ちていく感情が、この手にぶら下がったままの私の手は、ずっしりと重くてずきずきと痛い。まるで熟れすぎた果実のようにぐちゃぐちゃになった傷跡みたいで、必死に絆創膏を探しても、埋まるものを探しても、見つからないから悔しい。ゴ

        • 石鹸と人生は似ている

          慌ただしく泡立てて体を洗い流すたびに削れていく石鹸の気持ちがわかる。忙しなく社会を生きていて時間に追われている時、はたまた、引きこもって自由な時間を過ごして無限の空間を感じるとき、どちらも変わりなく生活は続いていって、息をしている限り身を削る。泡立っているときは好調だけど、少なくなっていって、体を洗うのには不十分なくらいに停滞、後退していく。そして、最後は…。 人生とはと、考えていて思いつきました。 お風呂に入るのが好きな私は無心で体を洗います。 もう少し幼いときは歌なんか

        おばあちゃんが死んだ日

          さよならは突然、たばこの煙みたいに訪れる。

          さよならは突然やってくるもので。それ以上でもそれ以下でもない、ただ目の前にあるのは人がいた形跡だけで、ぽっかりとその場所だけ霞んで見える。最近私の住む街では霧が立ち込めるときがある、梅雨のときなんて、それはもう、現実味もなくなるほど、異世界のような、歯にものが挟まって取れないときの、異物のような違和感が心を揺らしていく。今日は寒くて鼻がつん、と小突かれた感覚になる程、澄んだ冬の景色がみえるけれど、それなのに視界が曇ってみえるのは、コンタクトよりも、古臭くなっていくデザインの眼

          さよならは突然、たばこの煙みたいに訪れる。

          フロアを沸かすのはいつだって

          私の恋人はDJだ。白く綺麗な指先でコンロに火をつけ、鍋をグツグツとさせながら徐々に会場のボルテージをあげていく。そして、ヒリヒリとしてたまらない熱気があがったと同時に、観客と言う名のうどん達を沸かして、もうそれはコシのある動きで周りは踊り狂うのだ。私も一緒に腰をくねらすと、彼は危ないからさがりなさいと一言。ああ、そうか、彼はこのフロアの中心に立つ者であるから、私如きが茶々を入れたらいけないのね、とそそくさとその場を離れ、狭いキッチンを見守る。さながら関係者席で優雅に見届ける親

          フロアを沸かすのはいつだって

          あなたとこれからのわたし

          虫歯とわたしあなたは知っていましたか、私奥歯に虫歯ができてたんです。それでも唇を重ねたのは、あなたも侵されてしまえばいいと、素直に愛していたから。別れてから頬を幾らか腫らしたあなたを歯医者でお見かけしました。あの時はごめんなさい、でもこれでさよならね。 オンナ紅茶を啜るあなたの口元が大嫌いです。だって、それ、わたしじゃないから。 美少女抱きまくら誰でもいいと言いながら抱きしめるの私しかいない。そう思っていたのに、あの人はだれ?俺の嫁ってプロポーズは呆気なく、ないものになっ

          あなたとこれからのわたし

          あとれいとは何者だ?

          そうです、わたしがあとれいです。名前の由来を今日は話していきたいと思います。ふらっとインターネットの海を泳ぎ、辿り着いた場所で名前を伝えると、大抵「あと…れいさん?」「あとれいってどういう意味?」と反応が返ってきます。もはや名前だと思われないこともしばしば。でもね、しっかり意味もあって適当ではないことをここに印ておきます。まずあとれいの最初に来る“あと”から解説します。何かと言いますと。そう、とても単純な理由がそこにはあります。驚く暇もないくらいに、簡潔に言えば“あーと(アー

          あとれいとは何者だ?

          リアルとは、夢とは

          別れを告げられる夢を見た。言いたいことの半分も伝えられないままショックで声がだせなかった。息が詰まって、頭がくらくらして、このまま宇宙にだか、行ったことのない場所にいきなり飛ばされてしまうんじゃないかと恐怖で肩が震えた。電話越しに聞こえる声は、もはやその人ではない、誰かで。酷く凍りついた、痛いくらい冷えたものだった。触れても簡単に溶けてはくれないものは存在するのだと、振り返った今でも思う。その中でも印象的だったのは、父親に「あの人に捨てられてしまいました」と嗚咽混じりにこぼす

          リアルとは、夢とは

          愛を探して

          愛してるなんて言葉がさらっとでる人間になんてなりたくなかった。恋にも愛にも似た麻薬みたいなもので私の体はぼろぼろになって、もう、今にも崩れてしまいそうなんだ。砂糖に浸かりすぎて口にも運びたくない物のよう。そんな拒絶反応が潜在意識に刷り込まれていっている、気がするのです。それでも離れたくないと願う欲望が胸を騒がすのは、本物の愛だったりしますか?それともただの色欲ですか?今もこうやって愛を探している癖に、眠れない私は君の呼吸に身を委ねる。あーあ。

          コンビニ

          誰でもいいなんて言わないで 24時間営業の君は僕に言う。誰でも受け入れる癖に潔癖症で汚れを嫌う、要らなくなったらすぐに棄ててしまうのに。愛だって同じだろう。満たされたら飽きてしまうのだろう?いつだって求めて欲しくて堪らなくて情けない顔をして会いにいくのは決まって…。いつかは、なんてきっとこなくて。君が君で在り続ける限り、その輪郭はあとを残して佇んでいるのだろう。