リアルとは、夢とは


別れを告げられる夢を見た。言いたいことの半分も伝えられないままショックで声がだせなかった。息が詰まって、頭がくらくらして、このまま宇宙にだか、行ったことのない場所にいきなり飛ばされてしまうんじゃないかと恐怖で肩が震えた。電話越しに聞こえる声は、もはやその人ではない、誰かで。酷く凍りついた、痛いくらい冷えたものだった。触れても簡単に溶けてはくれないものは存在するのだと、振り返った今でも思う。その中でも印象的だったのは、父親に「あの人に捨てられてしまいました」と嗚咽混じりにこぼすと「そうか」とだけ返ってきて、あの時に見た横顔が、また、何故かリアルで。まだ前を向いていけるなと悲しいほどに安心した、瞬間に目が覚めた。そして今に至る。夢なのに、ここまで感情が揺さぶられてしまうのは正直しんどくもある。いきなり起きる自然災害のように、対応なんて簡単にはできないものです。感情とは、本当にそういうもの。時間があるからと言って枕に頭を委ねるのはやめようと誓った17時15分からお送りいたしました。

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