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二十歳の自分

みなさんこんにちは。アスリート専門心理カウンセラーの岡安です。

現在スポーツ庁キャリアセンターにてアスリートキャリアコーディネーターとしてアスリートのカウンセリングを担当しています。

私が応援しているのは「二十歳の自分」。

元アルペンスキーの選手です。16歳でスポンサーにサポート頂きがんばっていました。

しかし、20歳の時、大会中の転倒で左ひざ前十字靭帯を断裂、予期せぬ突然の引退と言う厳しい現実を突き付けられます。

当時、誰かに話を聞いてもらえればよかったのですが、友人はみな同じ選手、コーチ監督は現役優先、親とケンカしながらスキーをしていましたので、親にも言えず。。

まったく誰にも相談することが出来ず、独り自暴自棄になっていました。そして、ついに遺書を書き終えるところまで落ちてしまいました。

そこにたまたま掛かってきた一本の電話。当時サポートしていたパラチームの監督です。

「かずまさ!おまえ足やっちゃったんだってな。。」

「ええ。あのー、もうオレに関わらないでもらえますか?誰とも話したくないんです。。」

「おまえ、コーチで帰って来いよ。みんな待ってるぞ!」

自分にも帰れるところがあった。。これが私の運命を変えました。

その後、膝のオペを決断、2年にもおよぶリハビリを克服し、パラチームのプロコーチとして復帰します。

1994年リレハンメル、1998年長野パラリンピックのアルペンスキーナショナルチームのコーチスタッフとして参加。

以降、日本身体障害者スキー協会理事、ジャパラ大会役員、アジアカップ大会役員を経験、パラアスリートのサポートを行ってきました。

その後、一般企業に就職、会社員を経験。

しかし4年前に過労で倒れます。脳卒中でした。

緊急搬送が早く一命は取り留めました。

そうしてこう感じてしまったのです。

「俺は生きてる。。俺は何をやってたんだ。。」

「もしかして、生かされたんじゃないのか?まだ死んじゃダメだったんだ・・」

「俺が生かされた理由とは・・」

そうです。自分が生かされた唯一の理由。

まだ二十歳の自分を助けられていない。

同じように、人生の絶望を経験してしまった後輩アスリートを助けなければならない。

そこからカウンセラー資格を取得、24年務めた会社を退職。アスリート専門心理カウンセラーとして起業しました。

私が応援しているのは 「二十歳の自分」

同じようにつらい思いを経験してしまった後輩アスリートの悲しみの声を聴いて、再び前を向く勇気を与えています。

そして今日も、独り悩み、苦しんでいるアスリートの心の叫びを聴いています。

※先日開催された「応援アワード2023~巻き起こせ!応援ムーブメント~」(後援:スポーツニッポン新聞社)でエピソード部門賞を受賞した内容です。

 https://news.yahoo.co.jp/articles/cb4b17dd1f5c375ea1003ea9b1078453b127612d

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