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「奥様は48歳」

古畑任三郎のエピソードに「その男、多忙につき」というのがあって、犯人役の真田広之が企画案のひとつとして出したドラマのタイトルが「奥様は48歳」。
いまから25年前の放送だ。

さらに遡ること29年前。
私は小学生だったが、このパロディー企画の元になった「おくさまは18歳」のドラマ化したのも見ていた。
本村三四子の原作は読んだことがない。
女子高生の岡崎友紀が妻で、同じ学校の教師役で石立鉄男が夫。
それほど面白いとは思わないが、クラスでの話題についていくために見ていた感じ。
でも、岡崎友紀は好きで、同様のコメディードラマはほぼ見ていたと思う。

で三谷幸喜がこれを元に、年齢差のある夫婦の性別を入れ替えたのが「奥様は48歳」で、ドラマ中の配役案で「十朱幸代と香取慎吾で」というセリフがある。

三谷さんが香取慎吾を推していることは、数々の起用で明らかだが、十朱幸代の名が出てきたときはちょっとびっくりした。
いまなら「石田ゆり子と高橋文哉で」とか?
「松嶋菜々子と中川大志で」とか。
松嶋菜々子にコメディーは厳しいか。
でもあくまで企画案だし、パロディーだし、十分ゆるせる。
ゆるせる。
そう「コメディー」なら。

でも。
朝ドラは、なんだかざわざわして落ち着かない。
花江ちゃんは石田ゆり子より(もちろん当時の十朱幸代よりも)うんと若い。
だから、これは年齢差の問題じゃないの。
私ほどの年になると、花江ちゃんはもう娘の年代で、物語の主筋じゃなくても幸せになってほしいと思ってしまうのよ。
物心ともに安定した暮らしの中で生きてほしいと。
こういうのを老婆心っていうのかな。


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