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『これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関』蝉丸

《意味》
これがまぁ、東国へ旅立つ人も都へ帰る人も様々に行き交っている、知っている人も知らない人も出会っては別れている、逢坂の関なのだなぁ。

小倉百人一首の中でも何故かこれだけは覚えている、蝉丸だけは何故か印象に残っているという方もいらっしゃるのではないのでしょうか。

逢坂の関とは、現在の京都府と滋賀県の境にあった関所で、京都と東国を行き来する際に必ず通らなければならない場所でした。鈴鹿の関、不破の関と並び三関と呼ばれた交通の要所で、現在の関東・関西はこの三関を境としています。
蝉丸はその逢坂の関に庵室・粗末な家を作り住み、この歌を詠んだと言われています。現在逢坂には関蝉丸神社、関蝉丸神社下社があり、変わらずに蝉丸は逢坂の関を見守り続けています。

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