「外科回診」「教授回診」患者が感じた違いとか、関西なまりの威力とか。大腸憩室炎手術の入院中に感じた話【連載の番外編のような話】
回診(かいしん)って経験ありますか?
大腸憩室炎の入院中の話なので、こちらの大腸憩室炎の連載に書いているものの続きのようなお話ですが、番外編のような感じで、ちょっとさかのぼって、入院中にあった外科回診の話をしたいと思います。
大腸憩室炎の手術の話はこちらが最新のものです。退院までなんとか書きました>
回診(かいしん)って経験ありますか?
よくドラマで大学病院の教授回診が面白く?威圧的に?取り上げられてて
あんなのあるの?って思われる人もいると思います。
はい。
大学病院では実際にあるんですよね~。
ドラマのように、教授を筆頭に、ぞろぞろと大勢の医師たちが列をなして廊下を歩き、各病室をまわってきます。
本当に、ドラマとそっくりなすごい教授回診もあるんですよ。最初は驚きました。
回診も、同じ大学病院でも内科、外科、救急とか科が違うと回診の雰囲気も違うんです。
今回このブログに書くのは、大腸憩室炎の手術の時に入院した「地方の公立病院」の話なので、大学病院の教授回診とはちょっと違うんです。
患者から見た、回診の違いも書けたら良いなと思います。
ちなみに、
はじめて、教授回診を見たのは、「大学病院の歯学部第2口腔外科」に入院した時でした。
歯学部にも教授回診があるんですよね~
私はその時、大学生で、それまでは、入院といえば、
中学生の時に個人病院に検査入院をしただけだったので教授回診なんて、はじめてのことでした。
めっちゃ驚きました。
ナースから、「黙ってベッドに座ってたらいいから」と、事前に言われ、そのままじーっと教授を見つめていただけで、何をしてるのかわからないほど。
その時の様子はこちらに
>
大学歯学部にも教授回診があった・・・血が止まらない難病の私が「親知らず(智歯)」を抜いた時の話~1本目その2~
それで、今回は【地方の公立病院の外科回診】の時の話です。
大腸憩室炎の手術の時にお世話になったのですが、
こちらは「外科回診」で、「教授回診」ではありません。
大学病院と違い、「教授という役職はないので、教授回診ではない」というだけじゃなくて、
この病院の外科は、上下関係が緩やかなようで(患者から見た感じでは!ですが、実際はわかりませんけど)
役職では一番上にあたると思われる先生が、とても控えめで
先頭切って歩くなんてことはないんです。
いつも回診では最後に病室に入ってきてドアのところで話を聞いているだけとか、
みんなで回診に来る前に、朝イチなどに顔を見に来てくれて、私が言いたいことがないか、不調はないかと、気に掛けてくれたりして
回診ではひっそりされていました。
これは、人物によると思います。
ちなみに、
お隣の患者さんは、整形外科だったので、同じ病室(大部屋)に、整形外科回診もくるんですけど
整形外科回診は、トップの先生が先頭切って他の医師たちを引き連れてきています。
大学病院の教授回診と近い雰囲気です。
さて、この病院の外科回診に話を戻しますが、
回診は、毎日、朝・夕の 1日2回 あるのです。
「外科医たち」と「専門看護師さん」が、チームで、一斉にワーっとベッドの周りにやってきて
私のお腹(手術痕)をみんなで確認し、
わいわいと銘々に外科医が私に話しかけてきて
私はそれぞれの質問や声かけに、答えるのにいっぱいいっぱいになるぐらいで
めまぐるしく話かけられ、私も言いたいことをいっぱい言って、
なんだかんだ言いながら外科医達は去って行く。
って感じでした。
おもしろい!
「外科」って聞くだけでなんだかちょっと怖いような感じがしますけど、
この病院の外科回診は、ぜんぜん怖くないし、みんな親切で優しかったです。
手術がコロナ禍で、「面会禁止」だったので、なにかと不安なことも多かったので、みなさんのフレンドリーな感じがありがたかったです。
回診をすることで、外科医たちがチームで一人の患者の状態をみんなで把握し、治療方針を共有しているようでした。
私たち患者の伝えたい事もみんなで聞いてくれるので、一人の担当医に任せっきりになるのではなくて、外科チームみんなで考えてくれているようでした。
毎日、大勢の外科チームが、顔を見せてくれるので誰にでも相談しやすくてありがたかったです。
大学病院での教授回診もなんども経験していますが、
ぜんぜん雰囲気も回診のやり方も違いました。
大学病院の教授回診は、儀式みたいで、患者にはなんにも関係ないような感じ。患者が教授に話しかけることも、回診中に患者から他の医師と話をすることも、医師たちから話しかけられることもほとんどなかったです。
私は、その教授回診の厳しい空気を読めずに(だって、最初はそんな無言の雰囲気知らないもん)、
勝手に話かけてしまったりして、教授に無視されたりしてました(涙)
それで、地方の公立病院に話しを戻しますと
私はいまは静岡県の伊豆半島に住んでいますが、もともと、「大阪生まれ、大阪育ち」なのです。
だから、
「基本は、大阪弁やの」
でも、静岡県というか、伊豆は、標準語に近いんよ。
患者さんも横浜、東京の人が多いし、
病院の中は、ナースは伊豆弁をしゃべってはって、それでもイントネーションは標準語に近い。
元気な時は、私も、標準語っぽくしゃべるように気をつけてるんやけど、ですけど(できてるかはさておき、自分ではね)
病気でしんどい時は、その標準語っぽくしゃべるのが息苦しい。
周りの患者さんもナースもみんな標準語なんですよね。
普段の生活ならば、家族以外の人と話すいっときだけ、標準語にすればよいのですが、入院中は、24時間でしょぉ・・・
関西人にとって、標準語での生活は、
大げさに言えば、英語で生活しているような感覚。
言葉が自由じゃない感じがして、息苦しいんです。
そんな息苦しいような
心細いようなときに、回診でやってきる外科医たちの中に、
なんと、なんと!!!
2人も京都人がいたんです。
京都の人は、言葉を直さへんでしょ(大阪人もやけど)
回診の時に、京都人の外科医(正確には、うち一人は岐阜出身で京都の大学らしいです)が
京都弁で話しかけてくれるので、
私>「あぁ。息が吸える・・・」って感覚です。
そして、話をしてると、
私の命を助けてくれたあの大学病院にも通っていたことがあるそうで、
なんか、
外国で日本人に出会ったような
そんな懐かしさというか、安心感が沸いてきたのでした。
体調がひどいときは、言葉・なまりひとつでも心の支えになるんやなぁ~と思いました。
メールやお手紙も、すごく心の支えになりますよね。
闘病には、
「心の支え」も、とても大切です。
回診の時のこと、思い出したので書きました。
大学病院の教授回診についてくわしくは小説『救命率2%未満』で臨場感たっぷりに描かれています。
私の劇症肝炎の闘病を元に描かれている本で、ほぼ実話です。
命を助けてくれた大学病院の中をくわしく書いています。
大学病院の外科回診はかなり怖いものでした
第4巻に>https://amzn.to/3Q4KzaD
高度救命救急センターの回診は、フレンドリーな感じ
第3巻に>https://amzn.to/3On8IrF
ドラマで見るような白衣の団体が練り歩くいかにも教授回診は、内科で
第5巻に>https://amzn.to/44RMtPX
AmazonKindleの読み放題で読めます。
大腸憩室炎の闘病とはまた違った激しい闘病の話です。
命に直接触れるような濃い内容ですが、私が経験したあの時の、あのままの病院の中が描かれているような本です。
セリフ1つ1つまで、ほぼそのままで
修飾もされていない、
あまり引かない、
ちょっとしか足さない・・・みたいな、ほぼ実話です。
ドキュメンタリーのような本です。
心に響いてくれる方もいらっしゃると思います。
ご一読いただけましたら嬉しいです。
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