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|dialogue #04-2|FIWC九州(後編)


04 国内キャンプとその他の活動

FIWCでは国内でもキャンプにいかれるんですか?

国内では、大分県中津市の耶馬溪と、福岡県福智町でキャンプを行っています。コロナ禍で海外キャンプに参加出来なかったこともあって国内の活動もキャンプという形で行うようになりました。
耶馬溪では、お米の苗床作りから田植え、稲刈りまで1年間を通して農作業を現地の人と行うキャンプを年3回行っています。福智町では、地元の町役場の方と協力してイベントを行ったり、昨年は教育に関心のあるメンバーが多かったため、高校へ出前授業に行ったり、最近ではレモン畑を手伝ったりと、結構幅広く活動しています。どちらの地域にもFIWCのOBの方が住んでいらっしゃるので、そのつながりで活動が出来ることが大きいですね。

耶馬溪キャンプでは、実際に農業を行い、農家の方たちとの交流を行います。
福地キャンプでは、畑のお手伝いや、地元の学生との交流など幅広く活動中。

キャンプにこだわる理由はありますか?

普通のボランティア活動と違って、ワークキャンプは泊まりがけで行くことが多いので、現地の方はもちろん、メンバーとも話す時間がすごく増えて親密になりやすいんです。そこに楽しさを感じている人が多いように感じます。FIWCは団体ができて以来ずっとワークキャンプを大事にしているので、団体の説明をするときも、「国内外でボランティアしています」ではなく、「ワークキャンプをしている」ということを重点的に説明しています。海外でも国内でも、助けを必要としている人はどこにでもいると思うので、自分たちができることをやっていきたいと考えています。

メンバーは学生だけ?

メンバーは大学生のみです。たまにOBOGの方と一緒に活動することもあります。

他にも行なっている活動はありますか?

FIWCの活動として、災害があったときの支援などで活動していた歴史もあって、阪神淡路大震災、東日本大震災の後も現地でボランティアに行ったりもしてきました。今回の能登半島地震のあとにも、OBの方が声掛けをしてくれて、九州委員会からも2人行ってきました。このような形で、OBOGの方と一緒に活動する機会も結構あります。
基本的に「九州委員会だから、他の委員会の活動に参加したらダメ」とかはないので、僕が参加しているインドネシアキャンプも、九州と東海、関東からのメンバーと一緒に行っています。ただ最近はミーティングをZoomで行っているので、初対面がジャカルタの空港ということもありますね(笑)

能登半島地震後の活動の様子。

05 これからの活動

伊藤さん個人として、将来はどうしようと思っていますか?

今やっている活動を大学卒業と同時に終わるのではなく、卒業してからも続けていきたいと考えています。仕事を始めてもハンセン病の問題は身近に感じていたいし、まだどんな形で関われるのか分からないけどインドネシアの村ともずっと繋がっていたい。学生という制限がなくなって出来ることの幅が広がる可能性もあるから。

FIWCのこれからについて

学生団体なので、引き継ぎが必要という思いももちろんありますが、そのプレッシャーで活動ができなくなった学生もいたので、純粋に活動に興味を持った人が来てくれたら一番いいですね。肌感覚として、海外に興味を持っている学生は最近増えているように感じているのですが、僕たちのような、ハンセン病の活動に関心を向けてくれる学生は少なく感じます。現在ハンセン病は薬を使って治るので、新規患者が減っている日本国内では、その言葉を聞くこと自体が少ないですよね。どんな病気か分からないから、そこに怖さを感じている人も多いと思います。差別や偏見があるのはハンセン病だけではありません。インドネシアでは、若い人がこの病気でいまだに苦しんでいる実態があるので、僕たちにできることはまだまだたくさんあると思っています。
僕はまだ社会には出ていませんが、FIWCの活動は、社会に出ても役に立ちそうなことがとても多いです。みんな動機や立場が違う中で、キャンプの目標にむかって意見をまとめるのがすごく難しくて、時には討論することもありますが、それもワークキャンプの一つの魅力だと思っています。ただ行って活動するのではなく、そこにプラスアルファも考えることがたくさんあるので、将来役に立ちましたって言えるようになりたいですね。

ワークキャンプを通して、たくさんの出会いや経験ができることがFIWCの魅力の一つです