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賢太朗と美奈 旧友再会 その2 最終章 雪国からの便り

皆様、こんにちは。
昨日からの続きとなります。

お付き合いできる方、どうぞよろしくお願いいたします。

手紙の内容は、先般申したとおり、
我々にしか知り得ないこと、
2枚目にgmailアドレスが書かれてある。

だから簡易書留郵便だっんだ…
取り越し苦労なんとやら…

昼飯食いながらも迷った挙句、
折角便りをくれたんだから返事だけでも、
そう思い、メールを送って…

何送ればいいのか、判らなくなって、
「Bだ」
 (私の本名…)

中々返事がない…

10分くらいして返事があり、
[リモートできるか?」
「OK」

メール内でやり取りはこれだけ。

リモート準備完了!
あとは会って話すだけだが…

最後に会ったのは
29年前。

近年、怖いなんて思ったことはなかったが、
流石に時の流れの恐ろしさは初体験。

数字入れて…エンター…

これで互いの顔が見えて…
賢太朗は私見てどう感じたか計り知れないが、
私の感想は、互いに老けたなぁって感じた。

顔を見たはいいけどお互いダンマリ…
私から切り出してみた。

「移住したのか?」
「そうだ」

秋田県に移住していたんだよ…

何故、登米から差しだたのか、
不明なので聞き出したら、仕事で栗原、登米経由で
仙台へ荷物運搬途中、差し出し忘れを思い出し、
そこで郵便局を見かけた、
そういった理由からだった。

互いにすごい距離まで離れた話しから始まって、
賢太朗は秋田県内で現在トラックドライバーを
生業としている。

「奥様」は開業医の看護師。

それを皮切りに延々5時間、
昨日は午後から3時間…昔話に花が咲く。

ここにも仕事で来たようで、
近くを通ったようだ。

それは「雪運搬」

ここで雪は3年に1度降ればいいほうだ。
積もったり、凍ったりしない。

珍しいから冬になれば
毎年運ばれて来る雪にこどもたちは大はしゃぎ。

近畿では報道までされるほどだ。

私は皆様のnoteも気に留めていたので、
時折画面から目を反らすものだから
気を使ってくれたのか…

「体の調子悪いのか?」
「YouTubeとnoteやっていてそれが気になるだけ」
「ハンネは?」
「明日見健作で統一している」
「明日見健作?顔出ししない
 昭和YouTube?見たことある!
 あれ、本当にお前か?」
「そうだ!俺だ!」
「お前らしさが出ているハンネだな」

褒められているのか?
はたまたなんとやら…

隠すの嫌だから、何故、noteとYouTubeなのかを
洗いざらい話しておいた。

高校時代、聞いておけなければならないこと
私からひとつだけあり、聴き忘れたまま卒業し、
別れも迎えた。

レコード店で、何故自分に声をかけたのか?

誰にでも分け隔てなく話すヤツだと聞いた。
馴染ふたりでばかりいたから、
男女関係と誤解された。
誰も近寄らないんだよ…
お前と付き合うようになって
少しだけ話すヤツもいたけど上辺だけだ。
それは美奈も同じ。

「話しておきたいことがある
 だから便りを送った」

・・・賢太朗自身も…病に侵されていたんだ…

腎臓がん…
ステージ2…
昨年発病…
3月末でトラックから降りる…

ことばが出ない…

黙っていると…

「今の内だから、会いたい人には会っておきたい、
 話す人には包み隠さず悔いの無いよう話したい」

そう言われ、涙が止まらない自分…

歌で返すことしか思いつかないんだよ…

♬友達よ泣くんじゃない
 今はつらいけど
 友達よ泣くんじゃない
 明日は晴れるから
 君の胸の奥は いつも熱いあらし
 何をしても 苦しいせつないこの毎日
 友達よ泣くんじゃない
 誰も今はそうさ
 友達よ泣くんじゃない
 話してあげるから・・・

森田健作/友達よ泣くんじゃない

「面白いの見せてやるから!」

そうすると賢太朗の姿が消え…
「奥様登場!」

「はじめまして!」
そう言ったら…
「あれれ?忘れられた存在かな?」
「???…美奈か!」
「そうだよー 久しぶり~」

再婚同士は幼馴染だった。

美奈の姓である婿養子になり
「T」 賢太朗は
「U」賢太朗になっていたのは
そのためだった…

考えても分からないよ!

泣いたカラスがもう笑った状態で、
ふたり並ばせて

「騙したな!」
「何のこと?」
「はじめて会った時のこと!]
「あの時はそう思っていたから」

賢太朗も初めて私に会った時のことを
覚えていた。

看護師時代、女子だけの禁断の話も
聴かせてもらって泣くは笑うはで、
今回はリモートを終えたけど…

こんなことしか出来ない自分が情けないよ…
もっとらしい言葉かけてあがられなかった、

悔やまれてならない…

遠く離れた場所でも、
時間さえ調整できれば、いつでも会える、
そう思うとネットって素晴らしいもんだ、
改めてそう感じる。

こんど逢う時、
「泣くもんか!笑いにしてやるぞ!」
そう誓う今の心境です。

いつまでも青春!
これからも青春!

お金には代えられない
生涯の宝物…

賢太朗、美奈、
ほんとうの友人よ…
ありがとう。

ちょっと早いクリスマスプレゼントを戴いた。

ここまでご覧いただきありがとうございます。
本日も皆様におかれましては佳き日であることを祈ります。

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