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おかげさまで6周年〜この1年間の変化そして6年前の自分へ〜

はじめに

2021年8月8日で、自宅の一室で開業した【あすか鍼灸院】は6周年を迎えることができました。
今は自宅の【あすか鍼灸院】と長野市安茂里にある【ハゴロモ鍼灸院】の2拠点で治療を行っています。
支えてくださっているみなさまのおかげで、こうして続けることができています。
心より御礼申し上げます。

この1年間(2020.8.8〜2021.8.8)の変化を、記録としてここに書きたいと思います。
よろしければお付き合いください(^^)

開業してから5年間の流れは去年のブログでまとめたので、よかったらこちらをご覧ください。
↓↓↓

この1年間で変わったこと

2020.11 権堂町のあすか鍼灸室を移転のため閉める
2021.1 長野市安茂里に【ハゴロモ鍼灸院】と改名し、リニューアルオープン。同建物2階に夫が【瞑想稽古場myb】をオープン
2021.4 娘(当時4歳)が「かか(お母さん)と一緒に植物屋さんをやりたい」と言う
2021.4 ハゴロモ鍼灸院の中に植物屋【はごろもぐりーん】をオープン
2021.4 鶏4羽を飼いはじめる
2021.5 陰陽五行勉強会【ハゴロモらんでぶー】を開催
2021.5 小川村の古民家を購入
2021.6 善光寺びんずる市に、植物やツボ押し人形を出店
2021.7 信州ハンドクラフトフェスタなど、手作り市に数回出店
2021.7 【ハゴロモらんでぶー】第2回を開催

こんな流れになります。
後半は鍼灸院じゃなくて植物屋さんの話が多くなっていってますね。
追ってご説明します。

鍼灸院と瞑想稽古場

2020年の11月末をもって、善光寺のふもとのあすか鍼灸室を閉め、移転しました。
理由は、会社をやめた夫と共に事業をする場所がほしいと思ったからです。
2階建ての1軒家を借りて、1階は私の【ハゴロモ鍼灸院】、2階は夫の【瞑想稽古場myb】としてオープンしました。

身体をゆるめる鍼灸院と脳のトレーニングをする瞑想稽古場が同じ建物にあることで、セットのメニューをつくることができました。
鍼灸でゆるんだ身体で瞑想をする【ひょっとこコース】が好評です。

※ちなみに【ひょっとこコース】の由来は、ひょっとこの語源である「火おとこ」からきています。風を起こしてかまどの火をおこす男の人のように、呼吸という風を通して、相手の中の火をおこすイメージだそう。夫が命名しました。

瞑想に集中しようと思っていても、頭の中が日々の雑事で忙しいと、なかなかうまくいかないことが多いと思います。
鍼灸をしてゆるんで、ぼやーと力を抜いて瞑想するととても気持ちよく集中できることもあります。
機会があれば、ぜひ鍼灸×瞑想の心地よさを味わいにいらしてください。

住まい

長野市安茂里で鍼灸院と瞑想稽古場をオープンして、そこを拠点として活動していく未来がみえてきました。
次に住居の方をゆるく探し始めました。
今の住まいのある長野市信州新町は、夫の会社への通勤の都合で住みはじめた場所です。
会社を辞めた後は、今の場所に住む理由がなくなりました。
鍼灸院/瞑想稽古場がある場所から車で30分圏内でどこかいいところがあれば引っ越してもいいな、と考えていました。
そんな折、たまたま見に行った小川村(長野市近郊の小さな村)の古民家が気に入り、購入しました。

今も自宅と町の2拠点で治療をしていますが、今後もそれを引き継いで、小川村の自宅と長野市安茂里で治療をしていきたいと考えています。
購入した古民家は修理したり、みなさんをお迎えする上で見た目を整えたい箇所がまだたくさんあります。
夫と一緒に空いた時間で少しずつ整えている最中です。
準備が終わりましたら、ぜひ遊びにいらしてくださいね。

2拠点でやると、通うのが大変じゃない?
と聞いてくださる方もおられます。
たしかに通う時間と労力と賃料がかかります。
その一方でいいところもあります。

私の思う2拠点のよさは、都市と田舎のいいとこどりをできるところです。
都市の方が人口が多い分、鍼灸治療を必要としておられる方も多い。
だから鍼灸院の経営は都市の方がやりやすい。
一方で、陶芸をしたりニワトリを飼ったりするのはスペースを必要とするため、田舎の方がやりやすい。
やりたいことを無理なく続けるのに、都市と田
舎の両方に拠点があると便利だと思ったから、このスタイルをとっています。

植物屋【はごろもぐりーん】

2021年4月下旬より、ハゴロモ鍼灸院の一画で植物を売り始めました。
きっかけは娘の「かか(お母さん)と植物屋さんをやりたい!」というひと言です。
そもそもなぜそのひと言が出てきたかというと、ある日夫が「あすかは鍼灸師じゃなかったら、何の仕事してた?」と聞いてくれたことです。
それに対して「植物屋さんがいいかなぁ。自分で陶器の植木鉢をつくって、それに植物を植えて売ってもいいなぁ。」と答えました。
それを隣で娘が嬉しそうに聞いていました。
そして、後日「植物屋さんをやりたい」と言い出したのです。

娘がやりたいことは、全力で応援したい。
娘と私はYou Tubeで植物の育て方を学び始めました。
そして植物の買いつけ、株分け、日々のお世話を娘と共に実際にやってみました。
夫は植物を並べる棚をDIYで作ってくれました。
私も趣味の陶芸を活かして植木鉢をたくさん作り、植物を仕立てました。
こうしてあれよあれよと娘の植物屋さんの夢が実現しました。

売り始めたはいいけど、1つ問題がありました。
このやり方での販売は、植物屋さんのオーナーである娘がお客様と接することができない、ということです。
鍼灸院の営業時間に娘は保育園に行っているため、その場に居合わせることができないのです。
そこで、マルシェに出店して娘の目の前で植物が売れるところを見せよう、と思いたちました。

善光寺びんずる市という長野市の大きなマルシェに出店してみました。
娘が大喜びで張り切って店長さんをしたのはもちろん、鍼灸院的にもいいことがありました。
それはSNSで私の日々の投稿を見てくださっている方たちが会いに来てくださったことです。

初めての鍼灸院に行くのはハードルが高いと感じる人も多いと思います。
それが体調が悪いときならなおさら。
マルシェのように気軽に会いに行ける場に鍼灸師がいるということは、どんな人なのかをご自身の目で確認ができる。
初めての鍼灸院への不安感を和らげる方法の1つだと思いました。

マルシェの出店は慣れないから、準備がバタバタだったけど、機会があればまたやってみるのもいいなと思いました。

鍼灸師としての新しい展開

鍼灸院の6周年ブログなのに、鍼灸の仕事の話が全然出てこなかったこの文章…。
そっちの話を期待されていた方、申し訳ないです。

鍼灸師のお仕事としても新しい展開が2つほどありました。

1つ目は【ハゴロモらんでぶー】という、陰陽五行の勉強会を患者さん向けに始めたこと。
2つ目は助産所に逆子のお灸をしに行くようになったこと。

まず1つ目のハゴロモらんでぶーから説明します。
※勉強会という名前でやるのはちょっと力が入りすぎる気がしたから、フランス語で「待ち合わせ」を意味するランデブーという言葉をつかいました。

当院に通ってくださっている方から「陰陽五行について勉強したいから、講義をしてくれませんか?」というお話をいただきました。
初めての試みでしたが、おもしろそうだったので、快諾しました。
陰陽とは?五行とは?というお話から入り、五行のグループ分けでみた世界の話などをしてきました。
季節の変わり目にあたる土用に行い、季節の過ごし方の話とお灸の実践もやっています。
今、春の土用と夏の土用に行ったところです。
毎回、東洋医学的な世界の見方をわかりやすく伝えることに苦心します。
まだまだ工夫の余地がありそうです。
人にわかりやすく伝えることを考えるのは、私自身の勉強になります。
患者さんへの勉強会といいながら、私の方が勉強させてもらっています。
回を重ねるごとに、わかりやすくおもしろい、日々に活かせる東洋医学の話ができるように励んでまいります。
こんな機会をいただけたことに、心から感謝です。

2つ目の変化は助産所に逆子のお灸をしに行くようになったことです。
きっかけはハゴロモ鍼灸院がオープンしたことを、娘を出産したときお世話になった助産所にお知らせに行ったことです。
助産師さんから、逆子がなおらない妊婦さんがいたらお灸をしに来てほしいとご依頼をいただきました。
妊婦さんのお身体にふれる経験がとてもありがたく、こちらも快諾しました。
施術前後に超音波で胎児の様子を一緒にみさせていただくこともできて、本当に勉強になります。
妊娠、出産、産後、と大きく変化する身体に、鍼灸を通じて寄り添うことができたら嬉しく思います。

ここ1年の変化はこんなところでしょうか。
掘り出せばまだまだ書けそうな気がしますが、長くなるのでこのへんにします。
最終章はこの文章を開業したての自分が読んだらどう思うか、想像しながら6年前の自分に話しかけるつもりで書きます。

おわりに〜6年前の私へ〜

2015年8月8日に鍼灸院をオープンした私へ。
宣伝を一切してなくて、オープンしたものの誰もこなくて、畳でふて寝している私へ。
この文章を読んでみてどうでしたか?

植物屋さんとかニワトリとか古民家とか、まじナゾなんだけど?!
鍼灸師としての成功は?!
という感じでしょうか。

そう、ナゾだよね。
なんで鍼灸院で植物を売ってるんだろう。
娘が誕生してからは、彼女の要求を叶えることが私自身の喜びにもなりました。
無理のない範囲で、クソわがままでかわいらしい小さな女の子に付き合っていきたいんです。

ニワトリは自分を満足させるために、子ども頃できなかったことのおさらいをしている感じかな。
小さい頃から動物が好きでペットをたくさん飼ったけど、お世話が不十分で短命でお別れした動物も少なからずいた。
それが悔しくて、動物に申し訳なくて、自分を責めた。
今、動物たちと暮らすことで、心の傷が癒やされている気がするよ。
動物を観察をすることは、人間を知ることにもつながるし。
ものは言いようだけど、鍼灸にも結果的に影響してると思う。

鍼灸師としての成功は…正直わかりません。
めっちゃ売れてるわけではないけど、ありがたいことにコンスタントに来てくださる方々がいます。
なんとかそれで生計を立てることができています。
なんとか、ね。

売上とか来院者数とか、数字で表せる部分は地味だけど、しみじみ楽しく仕事をしています。
人体に対してよくわからないことだらけで、不安になることもあるけど、勉強するのが楽しい。
きっと何歳になっても楽しめる仕事だなぁとワクワクします。

楽しく仕事ができている背景には、優先順位を自分、家族、周りの方々、の順として明確にしていることがあると思う。
自分が満たされてないと、晴れやかな気持ちで施術はできない。
家族が満たされてないと、結局その影響を受けるから、もやっとしたものを抱えながらの施術になってしまうと思う。
スーパー自己チューなんだけど、この順番が本当に大事だなぁ、と今の私は思ってるよ。
究極の利己は利他をも内包するはず!
畳でふて寝しててもいいけど、自分の身体をだいじにしてね。
自分の心地いい生活を具体的に考えて、それに沿って無理のないやり方でやってください。

「私が開業しなくて誰がやるんだ!」って謎の自信をもって開業したあなた。
自分に才能があると思い続けることができるのも1つの才能だと思うから、その自信は大事にもっておいて。
あとは以下の2点を意識して、ぼちぼちやったらいいと思う。

・常に新鮮な気持ちで相手の身体にむかい、疑問を持ち続けること

・必要な人に必要な情報を届ける試みを続けること

おっ、やっと経営者っぽいことを言えた気がする。
(小声で)でも今の私、鍼灸師っぽいことは全然発信してない。
当院の最大のウリは私自身の生き方と家族との関わり方だと思っているから、日常のことを等身大でSNSに発信してるよ。
これがいいのかどうかはわからないけど、その発信をみてご来院してくださる方がいる。
心から感謝です。

最後に‥
成功ってなんだろうね。
タカ(夫)とたまに話すの。
「世間的には成功者とされてる人が、幸せそうにみえない」ことについて。
世間的な成功を追い求めると、数字を追うことになってくる。
そうすると何より大事な1人(自分)と家族を見失うことが多いんじゃないか、という仮説を立てた。
大事な1人を大事にできる人でありたい。
格好がつかなくてもいい。
はたからみたらナゾだし、遊んでいるように見えるかもしれないけど、全部本気です。
いや、遊んではいるんだけどね。

1つ言えること。
6年後のあなたは、あなたの人生史上で1番幸せです。
いま振り返ってみて、畳でふて寝して、未熟なところだらけだけど自信満々な6年前の自分も好きでたまりません。
あなたがいてくれたおかげで今の私がある。
この先、波乱万丈あるかもだけど、どうか元気で。


おしまい

読んでくださってありがとうございました!

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