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駐妻の友達作りが難しすぎる話

アメリカ在住のcoconちゃんと一緒に始めた、アメリカとタイ駐妻の公開交換note。4巡目は「友達作り」について。

駐妻の友達作りめちゃくちゃ難しくないですか…?!

もう私難しすぎて結構それだけで日本に帰りたくなるくらい。

中にはいろんなコミュニティに参加してバンバン友達を作っている人もいる。そのコミュ力の高さがうらやましくなると同時に、私はああいう風にはならなくていいやと思う天邪鬼な自分がいる。

元々そんなに人付き合いが得意ではない私は、相手のことをよく知ってからでないと仲良くできないタイプ。
だからもし大勢で出会う機会があったとしても、その大勢の中にいる一人一人を知った上じゃないと大勢で仲良くできない。

タイに来ると「個人」として誰かに出会うことがほとんどない。
大勢での付き合いでは個人を知ることもなく、結局相手のことを知らないまま「その他大勢」としてすれ違ってしまった人も多い。

それに加え、そもそも出会いがない。
いや、ここバンコクでは出会おうと思えばいくらでも出会える。
前々回のnoteで書いたようにバンコクは日本人コミュニティに溢れている。街を歩けば日本人がいるし、先生も生徒も日本人しかいない習い事もある。

本当に失礼を承知であえて表現すると、「出会いたい人」に出会うことがないと言った方が良い。
あえてこの表現をした理由は、女性はライフステージが違うと仲良くなりづらいと思っているからだ。

ここバンコクに住む日本人女性の多くは30代後半~40代。年齢を考慮するとお子さんがいる方が多い。かつ、某自動車メーカーの工場があるため、その関連会社などで働く駐在員が多い。私が今までタイで出会った人の40~50%くらいが愛知県から来ていたように思う。

東京で働いていた子供のいない30代前半の私と、愛知県や他の都道府県から来たお子さんのいる30代後半の方。
今は「駐妻」という立場だけは同じだとしても、ライフステージが全く違うのだ。

これはもしかしたら、ライフステージに変化の多い女性ならではの話なのかもしれない。
どっちが偉いとかではない。
タイという異国の地で子育てをするなんて子供のいない私には想像すらできないし、子育ての合間に趣味を楽しんでいる方を見ると羨ましささえある。

しかし私と彼女たちは今、全く違う人種だ。
ライフステージが違うということは、生活の中心になるものが違う。
私の生活の中心は、結婚する前から変わらず自分。
結婚したことで夫の機嫌を伺わないといけないとか、夜ご飯を作るから毎日家に帰るとか、そういうことは絶対にしなくて良い相手を選んだ。
きっと子供がいる方の中心は子供だろう。

もちろん学生時代からの友達で、既に子供がいる人もいる。
彼女たちの場合は、子供がいないときの仕事に勤しんでいたときの彼女を、自分が中心だった時の彼女を私は知っている。
だから結婚しても専業主婦になっても子どもができても、私たちの関係性は変わらない。

駐妻同士の友達作りについて考えたとき、共通するのは「駐妻」という立場だけ。
それ以外に何か共通点がないと、ライフステージが異なる状況での女性の友達作りはめちゃくちゃ難しい。

coconちゃんが書いてくれた、この部分が本当にすべてだと思っている。

駐妻の交友関係は自然と日本人が中心となる。夫の会社の上司や同僚のご家族を中心に広がっていった。アメリカに来た当初は出会いを広げようと果敢に多くのコミュニティーの集まりや、習い事にも顔を出した。すると気付いていくことがある。今までの友人との普通が通用しないのだ。
自分の生活での出来事、考え、意見などではなく、夫や子供や自分ではない他の誰かの話で盛り上がった。

「駐妻」が集まったとき、自分じゃない誰かや何かが話題になることが多すぎる。
子どもの幼稚園で何があったとか夫が土日ゴルフに行くとかあの店は今プロモーションをしてるとかあのホテルが良かったとか。
もちろんそういう話を全くしたくないと言ってるわけではない。
プロモーションの話は私も知りたい。笑

でも例えばホテルの話一つ取っても、「あのホテルは●●の部分にこだわってて、その考え方に共感したから行ってみた」とか、「夫が土日ゴルフに行って一人だから、●●を目指したくて勉強を始めてみた」とか、少しでも自分の考えが見える人と私は友達になりたい。

「出会いたい人」に出会うことがないとあえて表現した理由は、ライフステージが同じでも、何を考えて生きているかが見えないことが多いからだ。

もし今の「駐妻」の生活に私がめちゃくちゃ悩んでいて、同じ立場の人ととにかく話したい、と思っていたりしたら多分、「駐妻」というステータスが同じだけで仲良くなれると思う。

ただ私は今のステータスに大して悩んでいない。いや、悩んでいるけど、同じ立場の人にとにかく話したい、というステージにはいない。自分なりに考えて考えて行動して、もっと遠くまで来たと思っている。

そうなるとステータスが同じだけでは全く話すことがない。向いている方向が違いすぎるからだ。
私は自分を持っている人と友達になりたい。自分のやることに対してきちんと理由を持っていて、それを躊躇なく発信できる人と話したい。

もちろん、一人一人ときちんと話したら仲良くなれる人も当然いると思う。
ただ、そこに行き着くまでの道のりが長すぎる。
大勢の中から個人を見つけて、その人が何を考えているか、何を大切にして生きているか、どういう風に生きていきたいかを知る。
なかなかそういった機会に恵まれないのは、単純に私が人付き合いが苦手なだけかもしれないけれど。

きっと今子育てをしている駐妻の方も、昔はバリバリ働いていただろう。仕事をしたいから子供はいらないと思っていた人もいるだろう。仕事を辞めたくないからタイには来たくないと思っていた人もいるだろう。様々な考えを持って家事・育児をしている人がいるだろう。

どんな人にも必ずその人のストーリーがあるし、どんな人にも必ずその人の考え方がある。

それぞれのストーリーを聞くことができたら、私たちはきっと、友達になれる。

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