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AI×リーガルテック企業の海外事例を紹介【16選】

こんにちは。最近、Skyland Ventures でインターンを開始したmorimotoです。

リーガルテック企業ってここ数年話題ですが、具体的にどんなサービスを提供しているのかよく知らない方も多いと思います。

そこで、現在早稲田大学のロースクール3年でR6年司法試験の在学中受験をした私が、リーガルテックの海外の事例をまとめてみました。また、vcとしての観点から、資金調達額についても掲載しました。

法律を仕事にしている人も、そうでない人も必見の内容なので、ぜひ最後までご覧ください。

契約の分析管理・自動化

まずは、契約の分析・管理についてのサービスを提供している海外のリーガルテックを5つご紹介します。

これらの機能はリーガルテックの花形の機能であるといえ、多くの企業が参入しています。

1.Kira Systems (カナダ)

Kira Systemsの公式サイト

Kira Systemsは、2011年にトロントで設立されたリーガルテック企業で、法律とコンピューターサイエンスの専門知識を持つ起業家によって創業されました。同社の主力製品Kiraは、高度な機械学習と自然言語処理技術を用いて、複雑な法的文書から重要情報を迅速に抽出します。特にM&Aのデューデリジェンスや契約書レビューなど、大量の文書処理が必要な業務で効果を発揮し、数週間かかっていた作業を数時間に短縮します。事前にトレーニングされた多数の条項モデルを持ち、カスタマイズも可能なKiraは、世界中の大手法律事務所や企業に採用されています。Kira Systemsの成功は、AI技術が法律実務に与える影響力を示す代表例となり、法務プロフェッショナルの業務効率向上に大きく貢献しています。

2018年9月: シリーズA で5,000万ドル調達 (Insight Venture Partnersから)
2020年9月: Litera社に買収 (金額非公開)

2.LawGeex (イスラエル)

LawGeexの公式サイト

LawGeexは、2014年にイスラエルで設立されたリーガルテック企業です。創業者のNoory Bechor氏は、契約書レビューの非効率性を解決するためにAIを活用しました。同社の提供するリーガルテックは、機械学習と自然言語処理を用いて契約書を自動分析し、リスクや問題点を特定するAIプラットフォームです。このシステムは、契約書の内容を企業の法務ポリシーや業界標準と照合し、数分で人間と同等以上の精度で分析を行います。主に企業の法務部門で採用されており、契約書管理の効率化と標準化に貢献しています。同社の技術は、法務プロセスのデジタル化を促進する代表的な例となっています。

2019年5月: シリーズB で2,100万ドル調達
2021年2月: シリーズC で2,000万ドル調達
累計調達額: 約6,500万ドル

3.Luminance (英国)

Luminance公式サイト

Luminanceは、2015年にケンブリッジ大学の数学者3名によってロンドンで設立されたリーガルAIスタートアップです。同社は、高度なパターン認識と機械学習技術を活用し、M&Aのデューデリジェンスプロセスを効率化する文書分析ソフトウェアを提供しています。このプラットフォームは、膨大な法律文書から重要情報を瞬時に抽出し、リスクや特殊条項を識別して優先順位をつけて提示します。これにより、従来の文書レビュー作業時間を75%削減することに成功し、世界中の法律事務所で採用されています。Luminanceは2,300万ドルの資金調達を実現し、ニューヨークとシンガポールにも拠点を拡大しました。eディスカバリーやコンプライアンス管理など、幅広い法務業務のサポートを行っており、AI技術を用いて法律業界に革新をもたらしています。

2019年2月: シリーズB で1,000万ドル調達
2023年3月: 3,000万ドル調達
累計調達額: 約1億ドル

4.DocuSign (米国)

DocuSign公式サイト

DocuSignは、2003年にシアトルで設立された電子署名および契約管理のパイオニア企業です。同社の主力製品は、クラウドベースの電子署名プラットフォームで、世界中どこからでも法的拘束力のある署名を電子的に作成、送信、管理できます。DocuSignの技術は、署名の電子化だけでなく、契約プロセス全体のデジタル化と自動化を実現しています。主な機能には、ワークフロー管理、複数当事者間での署名順序制御、高度なセキュリティがあり、AIを活用した契約分析ツールも提供しています。法律、不動産、金融など幅広い分野で採用されており、ビジネスプロセスの迅速化と効率化に大きく貢献しています。

2018年4月: IPO (初公開株式)で6億2,900万ドル調達
現在は公開企業
2023年10月時点の時価総額: 約100億ドル

5.ContractPodAi (英国)

ContractPodAi公式サイト

ContractPodAiは、2012年にロンドンで設立された契約管理ソリューション企業です。同社の主力製品は、AIを搭載した契約ライフサイクル管理(CLM)プラットフォームで、契約の作成から更新まで全プロセスを自動化・効率化します。特徴的な機能には、自然言語処理による契約書の自動分析、リスク評価、条項抽出があり、機械学習により過去のデータから効果的な契約戦略を提案します。主に大企業の法務・コンプライアンス部門で採用され、契約管理の効率化とリスク軽減に貢献しています。ContractPodAiは、AIによる法務プロセス変革の代表例として、法務テック分野で急成長を遂げています。

2019年7月: シリーズB で5,500万ドル調達
2021年9月: シリーズC で1億1,500万ドル調達

法律調査・分析

法律を解釈し適用するには、判例などの分析が必要不可欠です。そのための調査を行うためのツールについてここでは6つ紹介します。

6.ROSS Intelligence (米国)

ROSS Intelligence公式サイト

ROSS Intelligenceは、2014年にトロント大学の研究者と弁護士によって設立された革新的な法律調査支援企業です。IBM Watsonを基盤とする同社のAIツールは、高度な自然言語理解機能を活用し、質問応答形式の法律調査に特化しています。このシステムは、ユーザーの口語的な質問を理解し、膨大な法律文書から関連性の高い判例や二次資料を即座に抽出して提示します。テキスト分析と概念抽出の能力により、弁護士はリサーチ時間を大幅に削減でき、より複雑な法的問題に集中することが可能になります。ROSS Intelligenceは、法律実務におけるAI活用の先駆的な例として注目を集めています。

2018年10月: シリーズA で850万ドル調達
2020年12月: 特許侵害訴訟により事業停止
ROSS Intelligenceの法的AI製品は現在利用できない状態ですが、会社自体は完全に解散したわけではなく、訴訟に対応しています。

7.Casetext (米国)

Casetext公式サイト

Casetextは、2013年にスタンフォード大学ロースクール卒業生が設立したリーガルテック企業です。主力製品CaRAは、AIと機械学習を用いて法律調査を効率化するプラットフォームです。このシステムは、アップロードされた判例を分析し、類似の判例を迅速に特定します。これにより、弁護士や法律研究者は効率的かつ精度の高い調査が可能になりました。Casetextは革新的なアプローチで法律業界の注目を集め、多くの法律事務所や企業法務部門に導入されています。同社の技術は、法律実務におけるAI活用の代表例として、業務効率向上と質の高い法的サービス提供に貢献しています。

2017年3月: シリーズB で1,200万ドル調達
累計調達額: 約2,300万ドル
2023年8月: Thomson Reutersに3億5,000万ドルで買収

8.vLex (スペイン/カナダ)

vLex公式サイト

vLexは、1998年にスペインで設立された先駆的な法律情報プラットフォーム企業です。創業者のFaus兄弟は、グローバルな法律情報へのアクセス改善を目指しました。同社の主力製品は、AIと機械学習を活用した包括的な法律情報データベースで、世界中の法律文書、判例、学術論文などを提供しています。特徴的な機能には、多言語対応の自然言語検索、法的文書の自動翻訳、そして法律調査支援AI「Vincent AI」があります。100カ国以上の法律情報を網羅するvLexは、法律事務所、企業法務部門、学術機関など、世界中の法律専門家に利用されており、国際的な法律調査の効率化に貢献しています。

2019年12月: 非公開ラウンドで9,000万ドル調達
2022年11月: 1億2,000万ドル調達

9.Lex Machina (米国, LexisNexisの一部)

Lex Machina公式サイト

Lex Machinaは、2010年にスタンフォード大学の研究者によって設立されたリーガルアナリティクス企業です。同社の主力製品は、訴訟データを分析し予測的インサイトを提供するAIプラットフォームです。このシステムは、膨大な訴訟記録や判決文を分析し、裁判官の傾向、勝訴確率、訴訟戦略の有効性に関する洞察を提供します。特に、過去の訴訟パターンに基づいて将来の結果を予測する能力が注目されています。Lex Machinaは知的財産法や証券法など様々な分野でのデータ分析を提供し、大手法律事務所や企業法務部門に採用されています。2015年にLexisNexisに買収された後も、法律テクノロジー分野でのイノベーションを続けており、データ駆動型の法的意思決定プロセスの普及に貢献しています。

2015年11月: LexisNexisに買収 (金額非公開)
LexisNexisの一部として運営継続中

10.Blue J Legal (カナダ)

Blue J Legal公式サイト

Blue J Legalは、2015年にカナダのトロントで設立されたリーガルテック企業です。トロント大学の法学教授とAI専門家によって創設され、税法と労働法に特化した予測分析AIシステムを提供しています。同社のAIは、機械学習と自然言語処理技術を用いて過去の判例や法律文書を分析し、特定の法的問題の結果を高精度で予測します。ユーザーが入力した事実関係に基づいて類似の判例を特定し、裁判所の判断を予測するとともに、その理由と関連する判例や法令も提示します。Blue J Legalの技術は、税務や雇用関連の紛争解決で高い評価を得ており、法律事務所、会計事務所、企業法務部門で広く採用されています。同社の成功は、専門的な法律分野におけるAI技術の有効性と、データ駆動型意思決定の重要性を示しています。

2018年8月: シリーズA で700万カナダドル調達

11.Harvey   

Harvey公式サイト

Harveyは、2022年にアメリカで設立された先進的なリーガルテック企業です。元Google Brain研究者のGabriel Pereyra氏と元弁護士のWinston Weinberg氏が共同創業者で、OpenAIの言語モデルを基盤とした法律特化型AIアシスタントを提供しています。主に大手法律事務所や企業法務部門向けのサービスで、Allen & Overyなどの世界的な法律事務所が採用しています。設立後わずか1年で約5,800万ドルの資金を調達し、評価額は約6億ドルと推定されています。Harveyは、OpenAIとの密接な関係や、AIと法律の専門知識を融合させたアプローチで注目を集めています。法律サービスの効率化と品質向上に期待が寄せられる一方、AIの法律分野での使用に関する倫理的問題も議論されています。同社の急速な成長は、リーガルテック市場の今後の発展に重要な影響を与えると考えられています。

2023年8月: シリーズA で5,800万ドル調達
評価額: 約6億ドル

法的アプリケーション開発

ノーコードで法律家がアプリケーション開発を行うことができるツールの提供をしている企業です。

12.Neota Logic (米国)

Neota Logic公式サイト

Neota Logicは、2010年にニューヨークで設立されたリーガルテック企業です。Michael Mills氏とPaul Lippe氏が創業し、法律サービスの変革を目指しました。同社の主力製品は、ノーコードの専門家システム開発プラットフォームで、法律専門家がプログラミングスキルなしで法的推論を自動化するアプリケーションを作成できます。このシステムは、ルールベースの推論エンジン、機械学習、自然言語処理を組み合わせ、法的助言、リスク評価、コンプライアンスチェックなどに対応します。ユーザーは自社の専門知識をカスタマイズされたアプリケーションとして具現化でき、反復的な法的タスクの効率化やセルフサービス型の法的ソリューション提供が可能です。Neota Logicの技術は、大手法律事務所、企業法務部門、政府機関など幅広く採用されており、法律サービスのデジタル化と民主化を促進しています。同社の成功は、法律専門家がテクノロジーを活用して業務を変革する可能性を示しています。

非公開の資金調達

法律業務のオートメーション

法律業務に必要不可欠な機能を提供するプラットフォーム

13.Clio (米国)

Clio公式サイト

Clioは、2008年にカナダのバンクーバーで設立されたクラウドベースの法律実務管理ソフトウェア企業です。主に小規模法律事務所向けに、事件管理、請求管理、顧客管理、文書管理などを統合したプラットフォームを提供しています。使いやすさと他のツールとの連携が特徴です。COVID-19パンデミックにより法律業界のデジタル化が加速し、Clioの調査では83%の法律専門家がクラウドテクノロジーを不可欠と考えています。重要な法廷審問や交渉がビデオ会議で行われるようになり、M&Aのデューデリジェンスの効率も向上しました。Clioは継続的な機能拡張と顧客サポートに注力し、法律テック業界でのリーダーシップを確立。そのクラウドベースのシステムにより、弁護士の業務効率化とクライアントサービス向上を支援し、特に中小規模の法律事務所のデジタル化を促進しています。

2019年9月: シリーズD で2億5,000万ドル調達
2021年4月: シリーズE で1億1,000万ドル調達
2023年10月時点の評価額: 約20億ドル

14.Everlaw (米国)

Everlaw公式サイト

Everlawは、2011年にサンフランシスコで設立された電子証拠開示(eディスカバリー)プラットフォームを提供するリーガルテック企業です。創業者のAJ Shankar氏とGreg Marliave氏は、eディスカバリープロセスの効率化を目指しました。同社の主力製品は、クラウドベースのeディスカバリープラットフォームで、AIと機械学習を活用して大量の法的文書を迅速に分析し、関連情報を抽出します。特徴は、直感的なユーザーインターフェース、リアルタイムのコラボレーション機能、高度なデータセキュリティです。Everlawは、大手法律事務所、企業法務部門、政府機関など幅広い顧客に採用され、eディスカバリーのコストと時間を大幅に削減しています。同社の成功は、AIと使いやすいデザインの組み合わせが法律業界の複雑な課題解決に有効であることを示しています。

2020年3月: シリーズD で6,200万ドル調達
2021年5月: シリーズE で2億ドル調達
評価額: 20億ドル

法律マーケティング

法律事務所のサイト制作に特化したリーガルテックです。一般的に言われているリーガルテックというより、法曹向けのマーケティングツールであると言えます。

15.Lawlytics (米国)

Lawlytics公式サイト

Lawlyticsは、2013年にアリゾナ州ツーソンで設立された、法律事務所向けのウェブサイト構築・管理プラットフォームを提供するリーガルテック企業です。創業者のDan Jaffe氏は、弁護士としての経験から、法律事務所のウェブマーケティング課題解決を目指しました。同社の主力製品は、技術知識がなくても弁護士自身が簡単に高品質なウェブサイトを作成・管理できるシステムです。SEOに最適化された構造、法律分野特化のコンテンツ管理システム、直感的な編集インターフェースが特徴で、モバイル対応デザインや法律事務所向けテンプレートも提供しています。Lawlyticsは主に小中規模の法律事務所に採用され、コスト効率の高いオンラインプレゼンス確立を支援しています。同社の成功は、法律業界特有のニーズに特化したテクノロジーソリューションの重要性を示し、法律事務所のデジタルマーケティング戦略向上に貢献しています。

23年5月: Scorpion社に買収 (金額非公開)

法律相談プラットフォーム

オンラインでの法律相談をするためのプラットフォームも世界には存在します。日本でもzoomや電話を用いた法律相談が行われるケースもあります。

16.LegalZoom (米国)

LegalZoom公式サイト

LegalZoomは、2001年にカリフォルニア州で設立された、オンライン法律サービスを提供する先駆的なリーガルテック企業です。創業者のBrian Liu氏、Brian Lee氏、Eddie Hartman氏は、法律サービスへのアクセスを民主化し、より手頃な価格で提供することを目指しました。LegalZoomの主力サービスは、個人や小規模事業主向けの法的文書作成支援と、法律相談サービスです。このプラットフォームでは、ユーザーが質問に答えるだけで、遺言、離婚書類、商標登録申請、会社設立文書など、様々な法的文書を自動生成することができます。また、月額制の法律相談サービスも提供しており、弁護士とのオンライン相談が可能です。同社のサービスは、従来の法律事務所と比べて大幅に低コストで迅速なサービスを実現しており、特に小規模事業主や個人利用者に広く採用されています。LegalZoomの成功は、テクノロジーを活用した法律サービスの新しいモデルを示し、法律業界に大きな変革をもたらしています。また、同社の取り組みは、法律サービスへのアクセス向上と、法的支援を必要とする人々のエンパワーメントに貢献しています。オンライン対面通話アプリのzoomと社名が似ていますが、無関係です。

2021年6月: IPOで7億ドル調達
2021年にNASDAQ上場
2024年10月時点の時価総額: 約11.4億ドル

国ごとのリーガルテックに対する対応

リーガルテックは、弁護士の仕事が専門的なものであることから、さまざまな問題があり、国家としての取り扱いが問題となります。そこで、上記サービスがリリースされている国家における国ごとの対応を以下に掲載します。

アメリカ

アメリカでは、非弁行為規制は州ごとに異なりますが、一般的にリーガルテックに対して他国よりも開放的です。多くの州で「法律実務の定義」を見直し、一定の条件下でAIや自動化ツールの使用を認めています。特に、これらのツールが弁護士の監督下で使用される場合や、単純な法的情報提供に留まる場合は許容される傾向にあります。

LegalZoomのような直接消費者向けサービスは、一部の州で問題となりましたが、「法的文書作成支援」として認められています。

カナダ

カナダもアメリカと同様に、リーガルテックに対して比較的開放的です。これらのツールは主に弁護士や法律事務所による使用を想定しており、非弁行為とは見なされていません。

イギリス

イギリスは2007年の法律サービス法により、非弁護士による一定の法的サービス提供を認めています。このため、リーガルテック企業の活動範囲が広く、これらのサービスは一般的に非弁行為とは見なされません。

イスラエル

イスラエルは技術革新に対して開放的で、リーガルテックの発展を積極的に支援しています。LawGeexのようなAI契約レビューツールは、主に企業の法務部門や法律事務所での使用を想定しており、非弁行為の問題は比較的少ないです。

スペイン

スペインを含むEU諸国では、法律サービス市場の規制緩和が進んでおり、vLexのような法律情報データベースサービスは一般的に非弁行為とは見なされません。

上記のようにリーガルテックが発展している国々では、リーガルテックが提供するサービスを「法律実務」と「法的情報提供」または「法律実務支援」と区別する傾向があります。多くの場合、後者はリーガルテック企業でも提供可能とされています。

ただし、どの国においても、直接的な法的助言や代理を行うサービスについては、依然として規制が厳しい傾向にあります。そのため、リーガルテック企業のサービスの範囲は一定程度の限定を受けることになります。

日本と比較すると、これらの国々はリーガルテックに対してより柔軟なアプローチを取っていると言えますが、法律サービスの質と消費者保護のバランスを取るための議論は継続しています。

最後に

海外では、Clioやlegal zoomのようにユニコーン(評価額10億ドル以上の非上場企業)となっているリーガルテック企業もあります。

一方で、日本ではリーガルテックが契約書の作成を行うことが弁護士法72条との関係性が指摘されている状況で、あまり将来性がないとする見解もあります。

また、日本では伝統的な法律サービスの提供方法を保護する傾向が強かったり、新人弁護士の教育の観点からリーガルテックを利用することに対して歓迎する雰囲気が少ないのも事実です。

しかし、近年のAI技術の発達は凄まじく、非弁行為に該当するとしてリーガルテックを完全に排除するという動きになることは少ないと予測されます。

今後の動向にも注意してチェックしていきましょう。

次回は日本のリーガルテック企業を紹介します。
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