「脳内麻薬」著:中野信子 を読んで(後編)
前編から間が空いてしまい、お待たせいたしました(^^;
この本では「依存」についても少し触れている。
前回書いた、前編で「接客」や「小料理屋」の話をしましたが、
この後編では「人間関係への依存」について書いていきたいと思います。
前編はこちら➡https://note.com/asuenochikara/n/n52cc009b820c
「依存」には大きく2種類
それは「物質」と「人間関係」がある。
「物質への依存」は、酒・薬物・たばこなどがあり、
「人間関係への依存」は、他人から得られる賞賛や愛情などの「社会的報酬」があります。
この体験に、快楽ホルモンのドーパミンがどんどん出ていきます。
数百円で酒もたばこも手軽に手に入り、すぐ脳が気持ちよくなれる。
また、いいねの数や周りからの賞賛の声、大切に扱われたいとか同情も社会的報酬にあたる。
著者も書いているが、誰でもいいねをもらったり、周りに認められたり、一緒に悲しんでくれたりすれば嬉しいが、それがないと生きていけない様だと危険だということ。
人間関係依存のセルフチェック
この人間関係への依存には、簡単な見分け方があり、あなたの周りの人を思い浮かべて読み進めてください。
その見分け方とは、
「対等な関係でなく、支配されたり、従属したり縦の関係にある」と依存関係に近いというのです。
皆さんの周りには、そういう関係の人はいませんか?
人間関係依存の具体的3パターン
これをもう少し具体的に紹介されています。
(1)依存性人格障害 - いつまでも親離れできない
(2)利他的従属 - いい人を演じている(何かすることで相手からの賞賛や感謝をもらう嬉しさの虜)
(3)世話型依存 - 子供に世話を焼きすぎる
自分自身を振り返ると、思い浮かんだ人物は「母親」と「前職場の社長」でした。
言葉と暴力で「親の言う事は絶対」という家庭環境だった事や、
前職場は家族経営の会社でしたので、売上実績と気に入られるかどうかが評価基準だったので、この⑴と⑵が当てはまる感じです。
「共依存」の定義
著者は「共依存」についても触れていて、
“2者の関係に明確な上下があり、それが固定している。”とあります。
例えば、夫は妻に貢がせ、世話をさせる事でギャンブル依存を克服できない自分の無力感を忘れ、王様の様な気分になりたい。とか、無理な要求を繰り返し、かなわないと手をあげたりする。など。
また妻は、ギャンブルと暴力の犠牲者に見えて、実際は「この人を支えられるのは私だけだ」と思い、仕打ちに耐え尽くし、満足感を得ている。とのこと。
他には「わがままな子供とそれに耐える母親」「働かない彼氏を支える同棲中の彼女」などが書いてあります。
しかし、こういうのってドラマで見たり、他人事だと客観的に見れてわかりやすいですが、自分事となるとわかりにくい様に思います。
33歳でようやく「自分の人生を生きている」と実感
私事ですが、2年程前に両親とも前職場とも縁を切る覚悟で対決し、飛び出しました。
あらゆる代償はありますが、それでもこの行動が自分という軸を作る大きな経験になりました。
「自分で“自分の人生”を生きているんだ」と心から思えるようになりました。
ゲームはドーパミンを分泌させる様に設計
ゲームはプレイヤーに達成感を持たせることが目的で、小さな努力と小さな達成感を積み重ねる。ある種、薬物を使わない麻薬のようなもの。と言われています。
オンラインゲームには更に社会的要素が加わる。
ゲームに内蔵されたプログラムに褒められるより、生身の参加者からの賞賛の方がより大きな社会的報酬となる。
確かに、自分自身もどんなに機械的な称える音楽やエンディングより、オンライン上で参加者からの誉め言葉の方が嬉しかったりするかもしれない。
まとめ
この資本主義の世の中、いかにお金を使ってもらうか、いかに売上を確保するか、
その手段として、「ドーパミン」がキーになっているように思います。
いろんなビジネスがあるので、すべてのビジネスがドーパミンと関係しているかはわかりません。
もし「ドーパミン」がキーになっていたとしても、私たち消費者はそれで幸せに暮らしているから、そういう商売が悪でもない。
ただ、僕は「何となく」で自分の心と体を、むしばむ様なことをしたくないと思っています。
中田敦彦さんのYouTube大学がきっかけで、禁酒を始め、今日で23日目。
最初の10日程は、「あ~、飲みたい!」っていう日がありましたが、今では欲しくなくなりました。
もう少し、深層心理を勉強して、自分の商売にも「ドーパミン」をうまく取り入れていきたいと思います。
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