【万葉集】人はよし~

倭大后の歌

人はよし 思ひ止むとも 玉鬘
影に見えつつ 忘らえぬかも   ~倭大后~

他の人はいつか思いが止んだとしても、
私は天皇の面影が浮かんできて忘れることができない。

現代と比較すると

とても、とても胸がいたくなる歌です。

例えば大好きな恋人と別れたとき。
一緒に使っていたコップを見たり、一緒に使っていたソファに座ったりすると、恋人と楽しく笑い合っておしゃべりしていた日々がフラッシュバックしてきたことはないでしょうか。

一緒に出かけた場所、聞いた音楽、見たテレビ。
大切な人と過ごした日々の中で、語幹から入ってきた情報はずっと胸の奥に残っているものです。

忘れたくても忘れられない、これほどつらい感情はないのではないでしょうか。

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