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猫詐欺 (笑) に遭ったときのこと ⑤

ネズコを保護し、老猫氏を見送った年の暮れのことでした。
予期せぬ事件により、私はそれまで住んでいた部屋を引き払わざるを得なく
なってしまいました。

最近なろうや漫画でよく見かける文章系タイトルをつけるなら
「人違いで通報された貝子は警察官相手に無双する」 事件w
説明するとすんごく長くなるので割愛しますが、需要があれば書くかも
(チラッチラッ)。

当時の所属大学での任期があと半年で、その後は未定だったため、
急いで別の部屋を借りることはせず、いったん実家に戻ることに。
通勤時間が片道徒歩10分から、片道1時間半になってしまいました。

その後いろいろあって次の所属も決まり、それまでの大学にも月に数回
仕事で赴くことにはなったものの、猫たちのお世話をどうしようと思案して
いたところ、(道端で声をかけられたので、かいつまんで事情を説明した)
Y さんが、自分ががんばると言ってくれたのは、正直助かりました。
(この時の感謝の念というか負い目みたいなものが、後々の大問題の遠因
 になってしまう
わけですが・・・)

実際、Y さんがんばってくれていたみたいです。
その時にはもう、猫にカステラをやることはやめていて、ちゃんと猫用の
ごはんとお水をあげるようになっていたし。
(顔を合わせるたびに、「卒業するときにこの子たち全員引き取って連れて
 いきます!」 と言うのには、内心 『大人になったらプリキュアになるの』   的な? とツッコミ入れてましたが)
それで済めばよかったんだけどね ――






8月末のことでした。
Y さんから突然、

「今日から1週間帰省するので、その間の餌やりをお願いします」

というメールが届きました。

今日からってあなた・・・ と思いましたけれど、実家で何か急用でもできたの
かな、コ▢ナ以来一度も帰省していないって言っていたし、しかたないか、
と思いました (ここで1バカ)。
1週間というけれど、具体的に何日に戻るのかという問いには、返事なし

そして、最初の依頼メールからちょうど1週間後の夜、もう今日までで
いいのかな、と思っていたところに、

「ご機嫌麗しゅう存じます。
 猫たちのごはんなのですが、○日まで延長していただけないでしょうか。
 重ねて、また直近のお願いとなり、まことに心苦しく、猫たちにも、本当に
 無責任なのですが、実は、私が急病となり、今日の診察で○日まで実家で
 静養となりました。もちろん、○日には十全に回復し、猫たちの世話は、
 必ず継続いたします。ご迷惑ばかりおかけし申し訳ありません。よろしく
 お願い申し上げます」

ときたもんだ _( ┐ノε:)ノ ズコー

並以上の知性教養は感じられる文章ですよね (少しだけ変えてありますが)。
馬鹿丁寧というか。
ちなみに 「〇日」 というのはその日から2週間先の日付でした。
直近がまずいってことがわかるんならもうちょっと考えたらいいのに、と
思いはしたものの、病気と言われたらこっちも困ってしまう。
2週間? もしやコ▢ナ? と思ったり。

ただ、先述のとおり、私の住まいは猫広場まで片道1時間半かかります。
そのことは Y さんも知っていました。
知っていて、朝7時半・夕方16時半に、なんて言えちゃうの、すごくない?
その間私にどこで過ごせと?
平常時なら前所属大学や図書館で時間をつぶすことはできただろうけど、
当時はいろいろ制限がかかっていて、長時間滞在可能な場所はありません
でした。
では往復3時間×2の移動をせよと?
さすがに無理。

それで、私はどうしたか (ここですでに2バカなんですが)。
以前から交流のあった大学の猫ボランティアサークルに連絡し、餌やりの
アルバイトをお願いしました。
サークルのみなさん、本当によくやってくれました。
付近のメンバーさんたちでシフト組んで、ごはんと水やりと掃除、猫たちの
写真付きレポートを送ってくれるなど、本当に賢くてやさしくて気の利く
コミュ強のみなさんです (滂沱)。

もちろん、少額ながらバイト代出しました。
ボランティアというのは、ただで便利使いできる存在ではありませんし、
人に何かをお願いするときには、それなりの態度というものがある、という
のが私の流儀ですから。

Y さんにも、こうした事情をきちっと説明するメールを送りました。
多少、恩を着せる意図もありました。
例によって返信はありませんでしたけど。
(この時点でもはや3バカあるいは10バカ💧)



(つづく)

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