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生成AIをつかったUXデザイン分析の活用方法(ChatGPT-4)

おはようございます、株式会社アスタスタのデザイナーとしてUI・UXを担当しているSHIRAI(@shirai_astaster)といいます。

アスタスタはWEBサイト制作・システム開発・企業ブランディングの受託案件から、映像編集に3Dモデリング、自社ARアプリ コエカタの開発など、幅広い業務を行っている会社です。

どの業務でもUXデザインが関わってくるのですが、ChatGPTをはじめとする生成AI技術を使うことで、業務効率化はもちろんですが今までとは違った視点でのUXデザイン分析ができないか模索中です😎
まだ試行錯誤をしているところですがかなり使える感じになってきたので、生成AI技術をUXワークフローに組み込めそうなものを、プロンプトとあわせて紹介していきます。

UXデザインの取組みについては以前投稿しているので興味がある方はぜひ😀

生成AIをつかった
ARアプリ「コエカタ」UXデザイン分析

生成AI(ChatGPT)をつかって、アスタスタが開発しているARアプリ「コエカタ」のUXデザイン分析を行いました。

ChatGPTを使って作成したものは以下の5つ。言語モデルはGPT-4です。

  • ペルソナ像作成

  • ユーザーインタビューの質問作成

  • 共感マップ作成

  • カスタマージャーニーマップ作成

  • リーンキャンバス作成

生成AIの出力結果精度を高めるため、note CXO 深津貴之さんの「深津式プロンプト」をベースにしつつ、POSTS代表 梶谷健人さんの「生成AI時代におけるUXデザイン」のスライドを参考にしています。


前提条件の入力

まずはARアプリ「コエカタ」がどういうものかChatGPTに入力します。このプロンプトがふわっとしてるとフレームワークのベースレベルのものしか出力されないので可能な限り詳しく入力していきます。
プロンプトは以下。

#命令文
あなたは{経験豊富なUXデザイナー}です。
以下の入力文をもとに{UXデザイン分析}を行ってください。

#入力文
*サービス名
コエカタ
*顧客
先端技術や新しいガジェットなど、新しいもの好きな男女20〜40代ぐらい。SNSを使って情報収集をするような人物を想定。
*課題
普通に撮った写真だとおもしろみがない。ちょっと変わった写真をSNSに投稿したい。新しい技術をキャッチアップし、発信したい。
*解決法
•AR写真撮影アプリ
喋ったことばをテキストに変換しAR空間上に3Dオブジェクトとして配置でき、撮影することができるアプリ。人とは一味違う写真が撮れ、ARという新しい技術を使った面白い写真が撮れる。またSNSに投稿することにより新しい技術に強い人物であるということを発信できる。

この情報をもとにChatGPTにUXデザイン分析をやってもらいます😀


ペルソナ像作成

UXデザインにおいて、ターゲットユーザーのペルソナ設定は必須と言えるのでまずは最初に作ってみました。
ChatGPTは前の質問を覚えているので、その後のプロンプトは単純です。作って欲しいものと、出力フォーマットを指定するだけ。

{コエカタのペルソナ像}を3つ作成してください。
#出力フォーマットに従ってください。

#出力フォーマット
表組み

ガジェット好きx2とクリエイターをペルソナ像として出力されました。
利用シーンや課題感も書き出してくれて、思ってた以上にとてもいい感じです😀


ユーザーインタビューの質問作成

つぎはユーザーインタビューを行う際の質問を作ってもらいました。
まだARアプリ「コエカタ」を利用したことがないユーザーに向けた質問を想定しています。

{コエカタのユーザーインタビューを行う際の質問}を作成してください。
このユーザーはまだコエカタを利用したことがない状態です。

AR技術への興味関心やSNSに投稿する際の困り事など、比較的外堀部分の質問を作ってくれました。内容の精査は必要ですが、どれも開かれた質問(オープン・クエスチョン)になっておりこのまま使えそう😀すごい…


共感マップ作成

次はユーザー(ペルソナ像)の視点で感情や行動を整理する共感マップを作ってみました。
ChatGPTでは共感マップ自体を作ることはできないので、出力フォーマットで項目を指定して箇条書きで出力しています。
ペルソナは先程出力した「クリエイティブなユミコ」にしました!

{コエカタの共感マップ}を作成してください。
ペルソナは先程出力した「クリエイティブなユミコ」です。 
#出力フォーマットに従ってください。

#出力フォーマット
見ているもの、考えていること・感じていること、聞いていること、言っていること・行動、痛みやストレス、得られるもの の6項目を箇条書きで出力

ペルソナの趣味や関心事、職業情報を考慮した共感マップ項目がちゃんと吐き出されています!改めて前の質問・答えを継承しているのが大きなメリットだと感じますね、プロンプトがとても楽です😀


カスタマージャーニーマップ作成

次は、コエカタの利用までに接触するさまざまなタッチポイントを可視化するため、カスタマージャーニーマップを作成してもらいます。
こちらも図にすることは難しいので出力結果は表組みです。

{コエカタのカスタマージャーニーマップ}を作成してください。
#出力フォーマットに従ってください。

#出力フォーマット
横6行・縦6列の表組み
行=ユーザーの行動グループ
列=行動グループ内の具体ユーザーアクション、タッチポイント、各アクションでのユーザー心理、理想の体験、効果的な施策
できるだけ複数の内容を記載してください。

プロンプトの最後に「できるだけ複数の内容を記載してください。」と追記したんですが、ちゃんと指定フォーマットで複数の内容を考慮してくれました。(と言いつつも少ないですが)
でもこれを元にブレストすればさらにいいカスタマージャーニーマップが作れそうです😀


リーンキャンバス作成

最後はリーンキャンバスです!
スタートアップのビジネスモデルを検討するためのフレームワークで、アイデアを短時間でシンプルに可視化・検証できます。

{コエカタのリーンキャンバス}を作成してください。
#出力フォーマットに従ってください。

#出力フォーマット
箇条書き
できるだけ複数の内容を記載してください。

出力結果は箇条書きと書いただけでしたが、リーンキャンバスのフレームワークに沿ってちゃんと出力されました。収益の流れに書いてあるパートナーシップやブランドとのコラボレーションとか面白そう😀


まとめ

ChatGPTだけでは成立しないorアイディアが少ない点はありますが、社内にUXデザイナーがもう一人増えた感覚です!

テキストベースで話し合いながら、どんどん深掘りしていく形で進められるので自分の思考も整理しつつChatGPTにも新しいアディアを出してもらう、的な方法が理想的だと感じました😀

もしくはChatGPTに3役ぐらいさせて、各々で話し合いをさせる形も面白いかもしれないですね。
他にもおもしろい使い方があればまたシェアします😎

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