生きる場所

TVが壊れた。形あるものいつかは壊れる、と親父が言っていた。親父がこの言葉を言った時に何が壊れたのかは覚えていないが。もしかしたらテレビだったかもしれないな。

覚えていないと言えば、この文章も文頭の「壊れた」までで下書きしていたので、何を書こうとしていたのか全く覚えていない。しかも書き初めは半年前。前の腐った腐り切ったブラック会社を退職して、新たなブラック企業へ転職をして1ヶ月目程経った時期に下書き保存されていたのでタイトルからするに新しく生きていく場所と言う内容を書こうと思っていたのだと推察する。

そう、ブラックからブラックへの転職を決意したのは自分にとって意外というか、ある意味腹を括ったというのか自暴自棄になっていたのか上手く説明できないが、どうせブラックなら多少サラリーが良い方が良いという簡単な考えだった事は間違いない。結局の所、後悔ともどかしさと苛つきと諦めなどのアラフィフの純情な感情は1/3どころか100%だったわけである。安生200%、いやキミは1000%…やっぱり勇気100%。

そんなこんな駄文を作成しているなか、自分の心は相も変わらずフワフワしている。フワちゃんの様に生きたいと思っているわけでは無いがマインドは見習うべきところある。自分より若い世代に感化される年寄りを若作りして…ん?若造り?…もしかしたらワカゾウって若造りが語源なのかも。成程そうだとしたら俺はかなり若造だ。いや、若いというか幼い気持ちを取り繕っているだけの醜いオジサンというわけだけれども。前に書いたかもしれないが北方謙三に言わせればハードボイルドさが足りないと叱責されそうだが、そもそもあの当時の健三の歳に自分は差し掛かってないか?だとしたら凄いな、謙三。

兎にも角にも新たに生きる場所を決めて新しい人生ゲームが始まったわけだ。何時でも俺のターン。

何だか自分の職業観ってかなりブラック寄りなのは間違いないのだが、世の中にはブラック中のブラック【ドブラック】なレベルが存在するのを知っている。そしてブラックに転落するパターンがあるのも知っている。まさに闇堕ち。堕ちるのは自分からか周りからか、どちらからも真っ逆さまに堕ちていけるdesire。

今、自分の生きる場所はスクラップアンドビルドの果てに白ではない黒の世界で、消して明るくない場所である。しかも底ではない。しかしココではない。ここでは無い何処かへ。テレビは壊れたが新しいテレビが届いて何も変わらない…いや、むしろスペックアップしている。自分自身もいろんなものが壊れたが、新しい環境にスポーンされた。

スペックアップの時がきた。

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