うまい文章は書かない
10代から20代にかけて、とくに明治大正の文豪小説のオタクだったころ、「うまい文章」を書くことにはまっていました。
難しい漢字、美麗な形容詞を連ね、珠のように削って磨いた文章を並べて「私は美しい文章が書ける」と悦に入っていました。振り返ればいわゆる厨二病です。恥ずかしいです。
本当にうまかったのか、と振り返れば、華美な重ね着でしかありませんでした。
美辞麗句が滑っているだけの、中身のない文章になっていたことにも気づかず、魂が入っていなかったように思います。
文章が崩れても下