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だから押し口を広めたい。がま口屋として。

アメーバブログでも何度か話している押し口というがま口の口金のこと。

書いてることはこちらのブログと同じです。

空空商會 朝来が活動始めて20年に近くなってます。

正式にいつからって活動開始日を記録してないんだけど、がま口画像の一番古いのが2003年で、販売するものなので、この頃にはもうどっかのイベントで売ってる状態だったようで、よく考えるとかなり長いことやってるみたいです。(でも半分以上は平日仕事しながらだったのでフル活動ではありません)

そんな活動当初から扱っていたのが押し口口金

がま口って色々口金がありましてね、ひねって開けるだけががま口ではないんです。ひねって開けるのが苦手な方には「押し口」という押して開ける口金がちゃんとあるんです。

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これがその押し口。私がメインで使っているのは京都のまつひろ商店様のもの。

出会ったのは、本当に活動当初、がま口の口金を探してネットであれこれ見ていた頃、とある口金メーカーさんで見つけたのがきっかけ。

「なにこれー変わってる!」が第一印象でした。仕入れてみたら、これ使いやすくないか?こんなのどこでもみたことない!なんでがまぐち屋でこんなの売ってるのみないの?

この時は「他で見ない口金を使ってみたい」という気持ちで使い出したのです。イベントで並べると珍しいので結構皆さん食いついてくれて、あたしも気に入って使ってました。

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開け方は、手前の指をそえてるところを後ろに押すだけ。

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パチンと開きます。

この口金、がま口のメインでもある「ひねり」の口金が開けられないちびっこでも簡単に開けられます。

小さい子って捻って開けるがま口、開けられないんです。あたしの経験上だいたい小学校中学年あたりからどうやら頭で「ひねる」が理解できるみたいで、開け方を頭が理解できるようです。 それよりも小さい子は、「ひねる」という概念がないみたいで、単にあっちとこっちに引っ張ったら開くと思うみたいで全然開けられません。でもお母さんが開けてるのを見ると開けたくなるんですよね。

そんな時に押し口をみせると開けられるので表情が変わります。

そうか、ちびっこって開けられる満足大事だなと思って、ちびっこに向けて作って行こうかな〜なんて思ってました。

そのうち、ご高齢のマダムが「私指に力が入らなくなってがま口は苦手なの」とおっしゃったので、押し口を紹介したところ、これは使いやすいとおっしゃっていただいたのをきっかけに「捻って開けられない人に使ってもらえるんだな〜」と思ってました。

私の後輩も買ってくれた子がいました。

再会したときに「あのがま口、すごくいいです!」と言ってくれました。

「自分で中のものが取り出せます」

彼女は、子供の頃から体に障害があって、車椅子の生活です。指先もちょっと不自由で、車椅子に下げているカバンの中から何かを取り出すにも同行者にて渡してもらう必要がありました。今まではファスナーのポーチに色々入れて使ってたようですが、彼女だって女の子なので、プライベートなものも持ってる。同行者が女性でもたとえお母様であっても人に何もかも取ってもらうのは気分的にストレス。

でも押し口なら自分でカバンから取り出して自分で開けて中のものが取り出せる。

だから「すごくいいです!」と言ってくれたのでした。


最初は「ちょっと他にない」という目立ちたい気分で選び、使い出した口金ですが、次第に「押し口」の便利さと役割にやっとこ気づいたのでした。

他と違うもの、なんてどうでも良くて、「不便だ」と思っていた人がちょっとでも「不便」という言葉を言わなくていいような小さいお手伝いができるなら、押し口がま口広めて行きたい!と思うようになりました。

とはいえ、押し口自体は昔からあるにしても、バージョンが少ない。

あんまり新しい形もなくて、ポーチサイズくらいが限度でした。それからはずーっと手に入る範囲のもので押し口を作り、イベントでは使い方などをご案内しながら広めていく活動をちょびちょびっと続けることにしたのです。

お客様の中には「おばあちゃんにあげようかな」とお買い上げいただける方もおられます。ちびっこが開けられたからとお買い上げくださる方もおられます。

最近になって、メーカーさんが押し口に注目してくれ出したようで(決してあたしが頑張ってるからとかではありません)色々出てきてくれてます。

今更ですががま口を作ってる方も、押し口に気づいてくれて、使い始めた方が増えました。でもね、まだまだ。

空空商會 朝来の口金は基本として「開け閉めしやすい」をモットーにしてます。もちろんその中には押し口も含まれてます。なので「押し口を推すがまぐち屋」とも名乗ることにしています。

でもイベントに出るたびに「こんな口金見たことない」とおっしゃる方が圧倒的に多いのです。まだまだ押し口の口金を広めて行きたいと思います!

イベントで空空商會 朝来のブースを見かけたら、ぜひ押し口がま口、体験しにきてくださいね。


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