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Scratchの達人を執筆しました。

こんにちは。麻生菜乃(あそう なの)といいます。

2022年12月に「Scratchの達人」を出版しました。この本は、初心者を卒業したScratch使いが、より深いプログラミングができるるようになることを目標とした、Scratchの解説書です。読者が楽しみながら読み進められるように、主に4つのゲームのプログラミングを通して、いろいろなことを解説しています。

本書の特徴

  1. Scratchのなかの処理の流れを説明してから、これを踏まえてプログラミングを行っています。

    →本書ではスプライトの実行順番や、フレームをまたいだループ処理の挙動を意識しながらプログラミングを進めています。そのために、Scratchのなかの処理の流れについて説明し、そのうえでプログラミングの解説を進めます。

  2. 70~80%ぐらいできあがっているサンプルプログラムを仕上げながら、効率よくプログラミングを進めます。

    →イチから作り始めると読者の負担が大きすぎますし、紙幅の制約的にも難しいところがあります。そこで詳しく説明したい箇所に絞って、プログラミングの手順を説明しながら、解説を行いました。とは言え、他の部分もきっちり説明しています。詳しくは下に続きます。

  3. あらかじめできあがっているプログラムも、全て仕組みを説明しました。

    →読者に作ってもらう20~30%の部分はだけ説明して、それ以外を説明しないままでは、お金を払ってくださった読者に対して、申し訳ないと思いました。そこで、あらかじめできあがっているプログラムの仕組みについてもすべて説明しています。

  4. 高橋名人ご推薦

    高橋名人はハドソン社に入社後、1984年12月ににファミリーベーシックの解説本「ファミリーベーシックが分かる本」を作成されました。当時はコードの印刷やバグの修正など、とても大変だったそうです。そのときのご経験から、本書の企画に感じ入ってくださった・・のかどうかは定かではありませんが、本書の推薦をご快諾いただけただけではなく、オビの文章も作ってくださいました。名人、本当にありがとうございます。

工夫したところ

1.Scratchのコードを、テキストで表記した

 →これまでのScratchの解説書ではコードを表記する際、スクリプトエリア
 の画像を使うのが一般的でした。ですがこの方法では、画像の上下左右の
 不要部分に紙面を大きく消費してしまうので、解説できるコードの量が制
 限されがちですし、コードの変更時の再編集の手間も大変でした。そこで
 本書では、下記のように画像をテキストでの表記に置き換えました。
 これにより、全コードの解説を行うことができました。また行番号も明示
 できるようになったので、本文での説明も分かりやすくなりました。

2.四角形の当たり判定を導入した。

 →Scratchでは当たり判定を行う場合「( )色に触れた」等のブロックを
 使用するのが一般的ですが、本書では思い切って四角形の当たり判定を導
 入しました。前述したように「あらかじめできあがっているプログラム」
 として用意しましたので、読者がプログラムを組む負担はありません。こ
 れにより、スプライトのサイズを変えずにゲームの難易度の調整を行った
 り、ステージ外で当たり判定を行うことができるようになりました。

本書の読み方

本書では、収録サンプルを使いながらゲームのプログラムを作ります。手始めにCHAPTER 0で準備運動から始めます。3つのサンプルプログラムを使って、Scratchを使ったプログラミングの進め方と、本書のベースとなるScratch自身の動作を確認します。

準備運動が終わったら、いよいよ本番です。4つのCHAPTERでサンプルゲームのプログラミングにとりかかります。サンプルゲームの内容は、以下となっています。

CHAPTER 1 固定画面で、自機をゴールに移動させるひとり用ゲーム
CHAPTER 2 横スクロール画面で、自機をゴールに移動させるひとり用ゲーム
CHAPTER 3  左右に分割した画面を縦にスクロールさせ、ふたりで競争するゲーム
CHAPTER 4  左右に分割した画面を縦横にスクロールさせ、ふたりで撃
うち合うゲーム

それぞれのサンプルゲームは、サンプルプログラムをもとにして、約10 段階のステップで完成するようになっています。また、サンプルプログラムにはステップごとに、途中までできあがっている未完成のプログラムと、完成形のプログラムが入っています。

最初に完成形を実行して、動きや見た目を確認します。それが済んだら、未完成のプログラムを読み込んでプログラミングを開始します。未完成のプログラムはくわしく説明したい部分を残して、70 ~ 80%ぐらいできあがっています。これを活用して、残りの20 ~ 30%を仕上げれば、そのステップのプログラムは完成となります。

こうしてプログラミングを進めることで、プログラムの流れや仕組みを、効率よく集中して理解できるように本書は構成されています。なお、最初からできあがっているプログラムの仕組みについても、きっちりと説明しますので安心してください。

すべてのプログラムを作り終わったら、4つのサンプルゲームのほとんどの仕組みや素材を、自分で変更できるようになりますので、スプライトの動きやコスチューム、BGMなどを変更してゲームを改造してみてください。さらにサンプルプログラムの仕組みがよく分かるようになるはずです。サンプルゲームの仕組みがより深く分かったら、サンプルゲームをもとにして新しいゲームを自由に作ってみてください。

脱初心者におすすめの一冊です

冒頭にも書きましたが本書は、初心者を卒業したScratch使いが、より深いプログラミングができるるようになることを目標としたScratchの解説書です。
ぜひ本書を通して、Scratchのより深いプログラムに触れ、さらに面白いプログラムを作ってください。

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