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僕はその人に、人生で初めて恋愛感情以外の「愛してる」を言った。

「心から愛してる。」

ついに、アラフォーが血迷ったー!!
僕も読者ならそう思うよ。

でもこの言葉しか浮かばなくて、
人生で初めて、
恋愛感情以外でこの言葉を使った。

僕はSNSをあまりやっていない。
FacebookもTwitterも登録だけ。
なぜかインスタだけを地味にやっている。

インスタをはじめた理由は忘れたけど、
フォローバックとコメント返しは必ずする!
このルールでどこまでフォロワーが増えるのか。
遊びみたいな感覚で始めた。

結果、ただのフォローバック狙いやら、
稼げます系の人が多いことを知ったんだけど。

初めて丁寧にコメントをしてくれた子がいた。
「キャプションまで、お腹抱えて笑いました」
コメントの最後はこんな感じだったと思う。

僕と彼女は料理の投稿繋がりで、
何となく相互フォローしたんだと思う。

僕はルールに乗っ取ってコメントに返信した。

ちゃんとコメントをくれた初めての人だったから
どんな人だろうって彼女のインスタは時々覗いていた。

彼女はクッキングラマーだったから
料理の写真しか載せていなかったけど、
ある日、ピンクリボンの投稿があった。

僕も彼女も家族を亡くしてた。
伝えたいことがあって、僕は彼女にDMをした。

普段はDMに返信してなかったみたいだけど、
「ピンクリボンに関しては返信するルール」
彼女も同じようにルールを決めてたみたいで、
ものすごく丁寧な返信をくれた。

変なところで几帳面な僕は、丁寧すぎる返信に
相手の返信で終わるのが失礼な気がして
それに対して返信をした。

彼女にとっては終わるはずだったやりとりに
僕がイレギュラーで返信をしたことから、
僕らはインスタで会話をするようになった。

ほとんどフォロワーがいない僕の投稿に
コメントをしない彼女がコメントして、
いつもDMを返さない彼女からの返信に
イレギュラーで几帳面に返信した僕。

”なんとなく噛み合わないことが噛み合う”

何かしらの運命があるとするなら、
こういうことだと思う。

それから僕らはいろんな話をした。

口腔ケアマニアの彼女も珍しいけど、
いい歯の日生まれの僕も引き当てた。
そう、僕はやらかしと同じくらい、
ミラクルも起こす。1/365日をいただいた。

そんな他愛もない話をしながら、
彼女の1万フォロワー達成に向けて
唐揚げの写真を深夜まで悩んだり、
料理の付け合わせに関するウンチクを垂れたり。
最初にカミングアウトをしてたから、
恋の相談をしてみたり。

相談するたびに「お兄!!」って、
携帯から飛び出してくるんじゃないかってほど、
熱く語り、全面的に僕を擁護する。

最強の妹。
そんな言葉がぴったりの彼女だった。

誕生日にオリジナル曲を弾いて
サプライズでストーリーズに上げてくれた。

僕は見事な失恋をしたあとで、
存在価値自体を見出せないくらい
落ち込んでたから、ただただ泣けた。

出会った当時も
クッソみたいな事ばかりで、
信じてた価値観や正義や、
大事にしていた想いや、
自分が正しいと思う何もかも、
すべてに自信が無くなっていた時だったな。

針の穴に通すよな、
狭い穴をうっかり潜り抜けて、
インスタで出会ってくれた、
どこの馬の骨だかわかんない人 笑

だけど会話をしていくうちに、
友人や親友やSNS友達とは違う、
どこか身内のような感覚が湧いた。

的確な言葉が出てこないけど、
”愛おしい人”がなんとなくしっくりくる。

なんて言ったらアラフォー大丈夫か?
ってレベルだけど 笑
最強の妹みたいな人だったからかな。
そう思う節が沢山あったから仕方ない。

僕は、人の想いってヤツは、
距離や月日が大事だと思っていて、
ずっとそれが拭えなかったけど、
誕生日のストーリーズを見た時、
僕はそんな陳腐なモノに
ずっと捉われていたんだと痛感した。

年月や距離で育まれるものもあるけど、
それを超越することもあるんだって。
すべてをひっくり返してくれた彼女は、
やっぱり最強の妹だったと思う。

白黒ハッキリ、1か100か。僕とそっくり。
だけど、彼女は僕よりも思いやりの人だった。

彼女がくれたもの、それは「僕らしさ」。

何が僕らしさなんて到底わからないけど、
やらかしたり、失敗ばかりの僕に、
それでも大丈夫、きっとうまくいくと
120%の肯定をくれた人。

家族の死。
起きた事象になんらかの意味があるとするなら、
それは、生きる意味。
この出逢いもプレゼントだっだと思う。

自分の夢、家族のこと、主婦の仕事。
自分の人生を頑張って生きると、
彼女はそろそろインスタを去る。

僕は彼女の連絡先を知らない。

彼女の性格を知っているから、
教えてくれとも言わなかった。

僕の連絡先と、
登録したてだったこのURLを教えたから、
いつかまた彼女は僕に会うことができる。

言葉がきっかけで出会ったから、
僕はnoteに言葉を置くことにした。
また何かが起きるかもしれないから。

親愛なる意味でI love youというように、
僕も親愛なる意味で、
最後に「心から愛してる」と伝えた。
やっぱりテキストだけみるとヤベー奴っぽいな 笑

彼女の120%の肯定に恥じないように、
僕らしく人生を縦横無尽に深く生きようと思う。

今回は心の叫びでもなんでもないけど、
超ミラクルで素晴らしい出会いだったから、
これだけはどうしても書きたかった。

どうもありがとう。
お姉ちゃんの分まで、
人生を縦横無尽に深くね。

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