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年を重ねるということ - aso / たかゆり

こんにちは、たかゆりです。

最近、自分の中で変化を感じたことがあります。
ズバリ言うと、映画を観ていて涙が出たことです。

自宅で「Coda コーダ あいのうた」という映画を観ていて、泣いてしまったのです。必死に目にたまった涙を流すまいとしょうもないことを考えたのですが、その努力もむなしく泣いてしまいました。なにも素晴らしい映画を観て感涙することはおかしなことではないのですが、私は今まで映画やドラマを観ていて泣いた記憶はほとんどありません。(動物死ぬ系を除いて)

私、感動系であんまり泣かないんですよね~ということをやや誇りに思っている節もあったので、こんな簡単に涙を流してしまうなんて…とそこそこショックを受けました。
まあアカデミー賞受賞作だし?素晴らしい映画だったし?泣いてしまうのも仕方ないよね。と自分に言い聞かせたのですが、その後立て続けに見た「漁港の肉子ちゃん」というアニメ映画でまたもや涙が…。

「Coda コーダ あいのうた」「漁港の肉子ちゃん」
どちらもアマプラで見れますので是非ご覧ください。泣きます。

考えてみると最近朝ニュースを見ていると、時々鼻の奥がツーンとして涙が出そうになるときがあります。ニュースって淡々としているようで、案外ヒューマンドラマが詰まっていませんか?

とにかく、涙もろくなっている…!
年を取ると涙腺が緩むとよく聞きますが、たかだか25歳になったくらいでこんなようではおばあちゃんになったときどないすんねん…と危機感を覚えた私は1人反省会を実施しました。

「Coda コーダ あいのうた」は、ろう者の家族の中で1人健聴者である主人公の女の子と家族の物語。「漁港の肉子ちゃん」も、天真爛漫なお母さんとしっかり者の娘の家族の絆を描いた物語。どちらも家族愛を描いた物語で、雰囲気も明るく、誰かが死んだりするわけでもないのになぜか泣ける…。
2つの作品に共通して言えるのは、親→子への愛情が描かれていることです。

私の場合、あ~親ってこんな気持ちなのか、こんな風に感じていたのかなあと自分の親に思いを馳せてうるっときているようです。
今までの自分は子ども目線でしかストーリーを見ていなかったのが、実家を出て親のありがたみを実感し、さらに親から子どもへの愛情という視点が分かるようになった結果、泣いてしまったのです。

ニュースを見て鼻の奥がツーンとするのは、コツコツ頑張っていた人が報われたときや、なにも悪いことをしていない人が理不尽な目にあったとき。
全て「この人の心情は?」を考えて、自分に重ねてみたときでした。

年を重ね経験が増えると共感することも増えていく。すると自ずと人の感情の機微や境遇に共感して涙が出るのでしょう。私は正しく成長しているので映画を観て泣くのはなにも恥ずかしいことではない、という大変もっともらしい結論で自分を納得させ、1人反省会はお開きになりました。

そう考えると、涙腺が”緩くなった”とか涙”脆くなった”という表現は、なんとなくしっくりこない気がします。人の気持ちを推察して涙が出るようになったのだから、衰えたというより豊かになった、弱くなったというよりは強くなったと捉えてもいいんじゃないかなあと、なにかを見て泣けるようになった自分を肯定的に捉えてみようと思ったのでした。

write:たかゆり


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