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【絵本レビュー】 『やさいのおにたいじ』

作者/絵:つるたようこ
出版社:福音館書店
発行日:2020年2月

『やさいのおにたいじ』のあらすじ:

京の都に、おそろしい鬼が現れました。さらわれた娘たちを救うため、知恵と勇気のある6人が立ち上がります。絵巻物などで知られる鬼退治の伝説ですが、その姿をよく見ると、敵も味方も、なんと野菜! 鬼はツノの生えたこんにゃく芋。味方の大将は、兜ではなく固い皮をかぶった竹の子。他の仲間も、金時にんじんや堀川ごぼうなどの京野菜に姿を変えています。東の野菜と西の野菜の戦い、軍配はどちらに上がるのでしょうか。

『やさいのおにたいじ』を読んだ感想:

おにたいじの話って色々あるけれど、京野菜をヒーローにした絵本って初めてです。なんとまあ斬新な。気に入りました。しかも野菜さん、京都弁です。私のイカサマ京都弁で申し訳ないけれど、今度ネイティブの人に読んでもらいたいなあ。さらに楽しいのは、各野菜がなかなかの切れ者で、戦わずにどんどん敵のガードを崩していくのです。たけのこがスルスルと皮を脱いで鬼から逃げるって、最高じゃないですか。普通のおにたいじに飽き飽きした方におすすめです。
そういえば前回帰省した時、スーパーに京野菜コーナーがあったのを見ました。野菜の色や形がちょっと違っていて、とても興味を引かれました。次に帰ったら味見してみたいです。

『やさいのおにたいじ』の作者紹介:

つるたようこ
1965年生まれ。玉川大学文学部芸術学科卒業。染織、版画、立体など、技法にとらわれず、自らの世界を表現している。著書に『夜の校長センセイ』(ぱる出版)、絵本に『まめとすみとわら』『だいこんとにんじんとごぼう』『やさいとさかなのかずくらべ』(以上、アスラン書房)『ねぇ だっこ』『おとうと』『しーっ しずかに』(以上、佼成出版社)『のら犬』(大日本図書)『じゃがいものんたの わすれんぼう』(「こどものとも年中向き」2020年3月号/福音館書店)など。東京都在住。


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