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【絵本レビュー】 『どうぶつたいじゅうそくてい』

作者:聞かせ屋。けいたろう
絵:高畠純
出版社:アリス館
発行日:2014年10月

『どうぶつたいじゅうそくてい』のあらすじ:


動物の体重測定は、結構大変!
いやがるブタさん、
体重が増えるように、羽を広げるクジャクさん。
もこもこヒツジさんは、毛を刈ったら何キロ軽くなる?
カバとライオン、体重が重いのはどっち?

『どうぶつたいじゅうそくてい』を読んだ感想:

いろんな性格の動物たちの体重を計るのはなかなか大変だなあと、納得してしまう絵本です。

こんなゴタゴタを見ていると、小学校の時の体重測定を思い出します。高学年になると、先生が大きな声で体重を読み上げるのがすごく恥ずかしかったり、できるだけ軽くありたいと願ったりと、今思えば私もそれなりに乙女心を持っていた時期もありました。

日本を離れてから、体重のしがらみからも少し離れ慣れたような気がします。しがらみがあったことすら気づきませんでしたが、私の周りでは「太っている」ことが悪いことのようなイメージを持っていたような気がします。外に歩み出て改めて見てみると、その「太っている」基準は太りですらなく、実は標準だという発見すらあったのです。妊娠中も日本応援団からは、「食べ過ぎちゃいけない」とか「太り過ぎちゃダメ」などという声援というよりスローガンを投げつけられる一方、ドイツでは「せっかくなんだから、好きなものいっぱい食べて」とか、果ては「えっ、妊娠?最近ちょっと太ってきたなって思ってた!」と言われるほどでした。

あと数年で人生の半分を海外で暮らす身となりますが、もう帰るたびに「太ったな」とか「太れるんだねえ」などという言葉を聞くことにも慣れてきました。今でも運動もできるだけして、自分が動きやすい体重は保持していますが、「目指せ50kg」などという必要ないプレッシャーはかけないことにしました。今ある服がいつでも着られるようにと、息子と走ってもすぐ息切れしないように、が私の体重基準です。

あっ、あとはダイエット中の旦那があんまり細くなり過ぎないよう時々アイスやケーキを与えることです。出会った時は130kgほどあった彼は、色々なダイエットを試した末体重を100kg前後にキープすることができるようになりました。理想は85〜90kgなんだそうですが、そうすると私があまり華奢に見えなくなるのでは!という、他人依存な恐怖感を抱いているのです。旦那よ、今日も一緒にデザート食べようぜ。

『どうぶつたいじゅうそくてい』の作者紹介:

聞かせ屋。けいたろう
夜の路上で、大人に絵本を読み始めた、聞かせ屋。 親子読み聞かせ、絵本講座、保育者研修会で全国を駆け巡る。 絵本の文章、翻訳も手がける。元保育士で一児の父。 作品に「どうぶつしんちょうそくてい」「おっぱいごりら」(アリス館) 「まいごのたまご」(角川書店)など。

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