見出し画像

奥富園さん/手もみ製茶・インタビュー記事


2022年の4月下旬
埼玉県狭山市にある奥富園で、
去年に引き続き茶摘み体験をさせて頂いた後、

今年は手もみ茶を作るという、
貴重なお仕事現場の一部を拝見させて頂ける事になりました✨


ーーーーーーーーーーーーー

ホイロという製茶台に蒸した茶葉を入れた後、
さっそく手もみ製茶スタートです!✨


「これは今、葉ぶるい※1という工程をしています。」と奥富さん。

茶葉全体に葉ぶるいをかけます。(約60分!)

※1.葉ぶるいとは、蒸した茶葉の水分を飛ばす工程の事。


この日は全8工程のうち、
前半の3つ目までを見学させて頂きました✏️

1.葉ぶるい
2.軽回転
3.重回転 ◀︎ココマデ。
・・・・・・・・・・
4.玉解き(中上げ)
5.揉みきり
6.でんぐり
7.こくり
8.乾燥 (完成!)

いよいよ軽回転という、茶葉を揉んでいく作業へ突入💨

軽回転   (↑茶葉の形が線のように変わってきています。)


休む間も無く、
茶葉の水分を体全体のチカラも使いながらの重回転💨
スポーツの様でした。

重回転 (↑圧をかけながらまとめます。)


葉の中にある水分をもみ出していく事で、
段々と緑色が濃くなり葉の形状が変化しつつ、芯の方まで綺麗な青緑色に染まっていく様子が見られました🌿

この手もみ製茶のお仕事、
全て手作業でイチから作り上げるのに、
6〜7時間(!)かかるとの事だそうです。
(=1日の1/4かかる計算。) 

この日は1〜3の工程で2時間程でした。

奥富さんに、
「こんなに時間がかかる手もみ製茶を、
どうしてされるのですか?」と聞いてみると、


「手もみのお茶って見てわかる通り、とても手間がかかるんです。6〜7時間使って製茶して、1,5kgの生葉から出来る量が300gというお茶で。
なので必然販売する価格も高いものが多くあり、普通の人の口に入らない。
いろんな人に手もみ煎茶を飲んでもらいたいと思って、自分でも作って少量からでも販売するようにしています。」

…ちなみに、手もみ茶の通常価格(平均)はこちら↓

・100g     30,000円
・  5g       1,500円

奥富さんは5g 500円〜で出しているとの事でした。(2021年現在)

確かに奥富さんの手もみ茶は破格!!

「それと手もみで生成することで、
茶葉の状態を肌感覚で知り、それが機械製茶の製茶技術にも活かすことが出来ているんですね。」

というご返答でした。なるほど〜📝 
すごいお話です。

お茶作りにおいては、
奥富さんは筋金入りの職人の顔が現れます。
その日もアスリートの様に手もみ茶を作られていて、思わず見入ってしまいました。


奥富さんは本当に、
「美味しいお茶を作りたい・色んなお客さんに届けたい。」という思いがあり、お茶を知ってほしいという思いと、お茶に真っ直ぐな情熱が、
奥富さんの職人魂の現れでもあると感じました。


この日も手もみ製茶に加え、機械製茶も並行して稼働されておりました🏃💨
並行しての製茶、スゴいです…!

重回転を終え一度、茶葉をホイロから上げる奥富さん。


奥富さんのオープンな人柄からか、
その日は地元の農家さんたちの他に、若い男性・若い女性・圏外からマイカーでの参加のご夫婦など、様々な人が茶摘みに参加していました。

奥富さんはご自身がお忙しい中なのにも関わらず、いろんな方を広く受け入れて下さる点が、一お茶ファンとしては大変ありがたく、
それも奥富さんの元に色々な人が集まる魅力の一つだと感じました。


奥富さん、どうもありがとうございました!


・*・*・*・



あとがき*
…改めて、今回のインタビュー時期が新茶の摘み取りスタートという、大変お忙しい時期にも関わらず、快く受け入れてくださいました事、
本当にありがとうございました!!
そのご好意のお蔭で、今まで間近で見たことが無かった手もみ製茶の貴重な見学が出来ました事、ここに改めて御礼申し上げます!
どうもありがとうございました!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?