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[雑記]年間ベストアルバム2021 51-100位&その他もろもろ編

『年間ベストアルバム2021 1-50位編』を見てくれた人ありがとございました、まだ見てない人早く見てください。

この記事は雑記的な感じで肩の力を抜いて書いたので、皆さんも肩の関節の一つや二つを波紋パープルオーバードライブを駆使して外しながら見てくれればありがたいです。

(最近ジョジョを読み直し始めました...)

年間ベストアルバム2021 51-100位編

前回の記事の続きですね。今回はしっかりレビューを書くほどの労力が無いので、ざっくりとした一言コメントだけ書きます。


100位 Fievel Is Glauque 「God's Trashmen Sent to Right the Mess」

めちゃくちゃローファイなサウンドプロダクションの渋谷系っぽいお洒落なカフェミュージック


99位 I Mean Us 「Into Innerverse」

台湾のドリームポップ、スケールのでかさが感じられるサウンドプロダクションが良き


98位 ロシア語のなんかよくわかんエモ

めちゃくちゃカッコいいエモ、音楽性は女性ボーカルってのもあって00年代のパラモアやアブリルに近いかな、しかしいかんせんアーティスト名もアルバム名もロシア語なので読み方がわからん


97位 BrokenTeeth 「The Letters」

Parannoulの次くらいにRYMのシューゲイザーの中で評価が高かったアルバム、なぜか空気扱いされてるが内容はとても正統派なシューゲイザーで最後の曲は妙な終末感がある


96位 Penelope Isles 「Which Way to Happy」

良い曲が多いインディーギターロック/ドリームポップ

95位 Miho Hatori 「Between Isekai and Slice of Life ~異世界と日常の間に~」

なんかずっとやばい音しか鳴ってないチボマットのボーカルのソロ


94位 Jaala 「Gap Tooth」

まったりとしていて時間の感覚を溶かすギターロックは引き算の美学


93位 bliss3three 「I'm Gonna Miss You」

ヴェイパーウェイブとハイパーポップの中間地点にいる劇薬みたいなアルバム


92位 Arooj Aftab 「Vulture Prince」

なんかSpotifyで聴けなくなってしまったいかにも音楽オタクが喜びそうなポイントしかないパキスタンの伝統音楽×ニューヨークジャズの怪作


91位 Park Hye Jin 「Before I Die」

韓国のインディーシーンってすげえなと思った、冷たいフロウと先鋭的なトラックが印象的なアルバム


90位 Maika Loubte 「Lucid Dreaming」

ダンスダンスダンスイェーイ


89位 ピーナッツくん「Tele倶楽部」

軽快なラップとクセになるユーモアが良き


88位 VIQ 「Crystal Shores」

Tychoなんかとも共鳴する最高にチルなアンビエント・ドリームポップ


87位 DYGL 「A Daze In A Haze」

国産オルタナティブロックの最右翼にして、ミニマルサウンドで奏でる王道ギターロック


86位 きゃりーぱみゅぱみゅ 「キャンディレーサー」

やっと時代がきゃりーぱみゅぱみゅに追いついた、世は大ぱみゅぱみゅ時代、みんなでぱみゅぱみゅ


85位 ミツメ 「VI」

丁寧な生活と丁寧なギターロック、全編にわたって心地よく小気味良いギターサウンドが流れて心地いい


84位 Andy Stott 「Never The Right Time」

アンディストットって名前が可愛いよね、なお内容はバキバキのハウス/テクノな模様


83位 Spills 「Reflexions」

ヴェイパーウェイブっぽい歌謡曲感もあるダークなドリームポップ


82位 Flyying Colours 「Fantasy Country」

お手本ドリームポップ/シューゲイザーをありがとう


81位 Helado Negro 「Far In」

温かい電子音とそれを支えるグルーヴが心地いい玄人好みな感じがプンプンする陶酔的なサイケデリア


80位 adieu 「adieu 2」

僕もあなたもみんな上白石萌歌が好き


79位 Nubiyan Twist 「Freedom Fables」

もっと話題になってもいいと思うアシッドジャズ+アフロビート+ラテン+レゲエ


78位 Absence! 「Difficult Conversations」

シンガポール発The 1975直系のシンセポップ


77位 uami 「昼に睡る人」

Garagebandで作られたとは思えないくらい徹頭徹尾繊細なサウンドスケープ


76位 Turnstile 「GLOW ON」

90sのオルタナ、グランジの味わいがする話題の作品。Blood Orangeの贅沢な使い方も必聴である。


75位 serpentwithfeet 「DEACON」

アンビエントなサウンドと甘美なボーカルで紡ぐ色気たっぷりな極上のR&B


74位 土岐麻子 「Twilight」

恋に落ちる瞬間のような味わいがするシティソウル


73位 Suzanne Kraft 「About You」

シューゲイザーとアンビエント・ニューエイジのハイブリッドのような不思議な浮遊感に惹かれる一枚


72位 FRITZ 「Pastel」

ギターが爆裂するドリームポップ少女


71位 For Tracy Hyde 「Ethernity」

国産シューゲイザーを裏で牛耳る男の本丸にして、ノスタルジーで強度の高い曲が続く会心の一枚


70位 Arches 「Goodbye Tragic Manga」

なんだ、ただの僕らのための最高のギターロックじゃないか


69位 Lana Del Rey 「Blue Banisters」

ラナのデルのレイさんは今年2枚アルバム出してるけど、こっちの方が幽玄的で淀みのない感じがあって好き


68位 Kacy Hill 「Simple, Sweet, and Smiling」

いやいい曲多すぎな


67位 Genesis Owusu 「Smiling with No Teeth」

笑顔が素敵ななんか得体の知れない人


66位 Wolf Alice 「Blue Weelend」

前作のカッチリとした重たいシューゲイザーから一転して、ソングライティングの豊富さをアピールして盤石な印象を与えた一枚


65位 Pinkpantheress 「to hell with it」

軽快なドラムンベースが印象的だけどそれ以上にキャッチーなメロディが芯食ってる


64位 Rejjie Snow 「Baw Baw Black Sheep」

メロウなラップやらせたら右に出る者はいないなと再確認。落書きダメ絶対。


63位 Mach-Hommy 「Pray For Haiti」

ブーンバップ系のメロウで不穏なトラックがおしゃれ


62位 Los Camesions 「Whole Damn Body」

ロマンの塊のようなエモ


61位 butohes 「Lost in Watercycle」

俺の心の中の山口一郎が丁寧丁寧丁寧〜♪って言ってるエモ/マスロック/ポストロック


60位 BROCKHAMPTON 「ROADRUNNER: NEW LIGHT, NEW MACHINE」

解散しないで


59位 Yogee New Waves 「WINDORGAN」

ヨギーの安心感、それは母ちゃんの作るチキンカツと同じくらい安心できる


58位 Fire-Toolz 「Eternal Home」

混沌ってこういうこと言うのねクララ


57位 Quadeca 「From Me To You」

気概を感じられるシリアスなエモラップ


56位 Little Simz 「Sometimes I Might Be Introvert」

名盤を作ってやるって気合いを一番感じる作品だと思う。インフローによるエレガントなサウンドプロダクションに拍手。正直ぶっちゃけると途中で疲れた。


55位 Abstract Mindstate 「Dreams Still Inspire」

個人的にめっちゃドープに感じたヒップホップ


54位 arauchi yu 「Sisei」

ceroのキーボードのソロ。職人肌が光る緻密なサウンドテクスチャー(?)


53位 Soshi Takeda 「Floating Mountains」

ありがとう最高のニューエイジ


52位 Slow Crush 「Hush」

耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美耽美


51位 Parannoul・Asian Glow・sonhos tomam conta 「Downfall of the Neon Youth」

天下一武道会、孫悟空VS桃白白VS天津飯


以上


しっくりこなかったアルバムオブザイヤー2021

ここでは世間の評判が良かったり、セールスが良かったりするものの自分の肌感に合わなかったアルバムたちについて紹介するよ


Brack Country, New Road 「For the first time」

正直この章はこのアルバムと向き合うために作られたコーナーと言っても過言では無い、今年のサウスロンドンポストパンクを代表するアルバムだ。

まず大前提として自分自身がサウスロンドンポストパンクにあまり乗れてないってのがあって、なんでかっていうとオリジナル世代の80sのポストパンクなんかはダブの音響処理とかギターの鋭利な質感とかで結構パキパキとしたメタリックな音楽で好きなんですけど、サウスロンドンの人たちのルーツってペイブメントやスリントみたいなオルタナ世代のギターサウンドだからイマイチ切れ味に欠ける印象があるんですよね。

あとこれも懸念点なんですけど、なぜかみんな揃いも揃ってマークEスミスみたいなぶっきらぼうで素っ頓狂なボーカルで、聴いててすげえモヤモヤするんですよね。今年の自分が完全に"歌心"を重視した音楽の聴き方をしてたから、これらのサウスロンドンの人たちと凄ぶる相性が悪い。

とはいえトップ50にblack midiも入れてるし、squidみたいな知的なマスロックもいいと思うし、Dry Creaningみたいなソニックユース的なダウナーなオルタナもいいと思う。

じゃあなんでBCNRだけハマれないのか?

それはひとえにこれらのサウスロンドンの有力なバンドと比べて、BCNRには突出した強みが無いからだ。いや強みが全く無いわけでは無いんだけど、彼らの強みってこの手のバンドらしからぬ軽音楽部みたいなルックスとか、男女混合みたいなそういう音楽性以外のところから来てるのが多くて、肝心の音楽性自体はバランスは良いけど他と比べると突出した何かは感じられないんですよね。

このアルバムを最初聴いた時キングクリムゾンっぽいなって感想が思い浮かんだんですけど、クリムゾンって即興による面白さを主体とした生粋のライブバンドじゃ無いですか。でもBCNRって割と譜面通りにちゃんと演奏しそうっていうか、一昔前にあったインディアンスはガチガチに固めた台本通りにネタをするアンタッチャブル的な、クリムゾンの面白いところを削ぎ落としちゃった感があるというか、それだったら同系統のblack midiでええやんって感じで落ち着いた今日この頃です。ここら辺で終わりにします。


DYGL 「A Daze In A Haze」

あれさっきベストの方入れてましたやんって人も多いと思う。このアルバムに関してはライブを見て思うところがあったので言いたい。

もっと轟音ドバドバにすりゃオアシスばりのシンガロングバンドになれたじゃん...

このアルバムに入ってる楽曲は全体的にミニマルで落ち着いたものが多く、丁寧なソングライティングの布石を辿ることができる作品だ。

しかし、しかしなのだ。11月5日スタジオコーストで奏でられた楽曲はミニマルってなんですか???って勢いで轟音ドバドバの嵐でして、トリプルギターが織りなすダイナミックなギターサウンドが楽曲を雄弁なものにしていたのだった。そしてそれがめちゃくちゃカッコいい。

なぜ、なぜそれをスタジオでやらなかったんだああああああああああああああああああああ


FINNEAS 「Optimist」

今年は敏腕プロデューサーの作る職人肌が光るアルバムが強かった印象があり、その中でも期待してた作品の一つ。

ご存知ビリーアイリッシュの兄で彼女を支える頭脳ことフィニアスオコンネルのソロデビュー作。聴いた感想は「あー...表に出すと器用貧乏さが際立つな」

突出して悪いわけでは無いし、どの楽曲もそこそこ良いよねって感じ。多分これをビリーが歌ったら手の平クルってなるんだろうなと思った一枚。難しいね笑。


Olivia Rodrigo「SOUR」

「good 4 u」だけ好き

他は...


Big Red Machine 「How Long Do You Think It's Gonna Last」

USインディーロックの同窓会、地元ノリを見せられただけのアルバム。コムドットかな???


Roosevelt「Polydans」

デビュー作、「Young Romance」と鉄壁のディスコグラフィーを築きあげていただけに、今作に乗り切れなかったのは一周回って悔しい。

今までのアルバムにあったインディーっぽさとかサイケっぽい質感、チルウェイブ的なノリが減退してゴテゴテのディスコサウンドになったのだが、いかんせんこのゴテゴテ具合が自分には合わなかったなぁ。

「Sign」とか「Closer To My Heart」みたいな一曲単位で見れば好きな曲はあるけど、アルバム全体で聴く気が今までの作品と比べて起きない。無念。


RADWIMPS「FOREVER DAZE」

あんなに楽しそうな君はどこへいっちゃったの?

去年の優生思想に続き、ロッキン中止で茨城県医師会に毒付いた三日後に飲み会報道されたり、フジロックのトリで菅田将暉まで呼んだのになんかショボかったり、ギターが不倫で消えたりと今年のドンマイオブザイヤー受賞のRADですが、新作は近年のヒップホップ接近の作風が加速して自分達の持ち味が見事埋没。隙あらば手癖で作ったようなバラードばっかりでこれまた残念。


Snail Mail「Valentine」

大人になるって悲しいねって思った一枚。

大手音楽メディアの年間ベストでも上位に絶対いるし、実際ソングライティング面での成長も目を見張るものがあるのもわかる。

でもおいらダメなロックおじさん予備軍だからさ、荒削りで心の底から湧き出るエモーショナルの塊をギターでぶつけるSnail Mailが好きなんよ。USインディーギターロックの女性SSWとしてはこの上ない正解だけど、Snail Mailとして正解かと言われるとうーんってなる今日この頃。(これはClairoにも言える)


世界で最もつまらない音楽を作る男「=」

ここ10年くらいのイギリスでトップセールスを誇りながらも世界で最もつまらない音楽を作る2組のアーティストがいる。

エドシーランとアデルだ。

しかしアデルが今年リリースした「30」はインフローの起用など挑戦的な要素が見られ、モノクロームでシックな曲調を好む彼女の楽曲の高品質さが"歌心"を求める自分の気風に上手くマッチしたわけなんですよ。特にインフローが手がけた(はず)「Love Is A Game」は懐かしい古き良きソウルを思い起こさせるアンセムだと思う。

アデルも良くなったんだから、きっとエドだって多少は良くなっ(ここからは心の下書き


年間ベスト旧譜

ここからは特に良く聴いたなって思う旧譜について触れたいと思う


フィッシュマンズ 「LONG SEASON」

今年最も聴いたアルバム&今年2番目に多く聴いた曲です。

この曲をBGMにして東京の街を隅から隅までを散歩したな。


Everything But The Girl 「Idlewild」

クラブビートにどっぷり浸かる前の頃の傑作で、メランコリックでセンチメンタルなライトなAORは至極の一品。

元々似た系統のPrefab Sproutは好きだったけど、Everything But The Girlおよびベンワットの良さを正確に理解できるようになったのは今年になってから。


Milton Nascimento・Lo Borges 「Clube Da Equina」

完全に専門外だったブラジル音楽の魅力にハマったきっかけとなった超名盤。

Twitterの有志で行われてた非言語オールタイムベストという企画でこのアルバムを知り、荒涼としたチルなサウンドに心の奥底にまで語りかけるミルトンナシメントの雄弁なボーカルに感動です。最近はカエターノベローゾとかジョアンジルベルトなんかの作品をぼちぼち聴いてインプットしてます。


ポータブル・ロック 「ビギニング」

野宮真貴がピチカートファイブ加入前に活動していたバンドのアルバム。

独特の浮遊感のあるニューウェイブサウンドと、渋谷系のプロトタイプとも言うべきお洒落な楽曲が印象的。ジブリ映画の「海がきこえる」とかで流れてそう。


Desired 「Lovestory」

フューチャーファンクのアルバム。

就活でしんどい時夜中にこれ聴いて踊ってた。


Madvillain 「Madvillainy」

お恥ずかしながらヒップホップ音痴わい、今年初めてこのアルバムを聴きました。

最高のオルタナティブヒップホップでした。


大瀧詠一「A LONG VACATION」

今年もB'zとかの大物がサブスク解禁を機に多くの人がアルバムを聴く機会が増えたわけだが、僕も大瀧詠一のサブスク解禁を機にゆっくりと腰を据えて聴く機会が出来たなと思い彼の作品を良く聴きましたね。(前聴いた時はTSUTAYAでレンタルだったのであまりじっくりと聴けなかった)

それにしてもこの「A LONG VACATION」の持つ究極のポップネスは最高というか、「Pet Sounds」なんかとも共鳴する"最高のポップアルバムとはポップと悲哀の二律背反が同居していること"理論に倣っているというか、明るいリゾートミュージックと松本隆のどこか影を落とす詩に大瀧詠一の捻くれが混ざり合った音楽は一筋縄ではいかない魅力に溢れてる。


Mergo Guryan 「Take a Picture」

今年84歳の生涯に幕を閉じた女性SSWの唯一の作品。

去年にモノミックスがサブスクに配信されてから触れる機会が多くて、その丁寧な作りのソフトロックが聴いててとても心地よい。


Blue Smiley 「return」

今年初めて聞いた旧譜の中でも最も度肝を抜かれた一枚。

エモ、シューゲイズ、ドリームポップ、ギターロックが好きな人は絶対に聴いてほしい一枚で、ひしゃげたような音で鳴らす心を突き動かすようなギターロックはとてもエモーショナル。全てのギター少年の夢が詰まったようなアルバムだ。



以上でこの雑記を終わらせたいと思う。

皆さん来年はどこかでふぁっきんじゃんぷしましょう。

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