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勤めと定年


 
「定年制度」が曲がり角に来ている。この制度は、日本社会の近代化と共に誕生し、長年にわたり労働環境を規定してきた。しかし、人口減少や働き方の多様化が進む現代において、その在り方を再考する時期に来ているのではないだろうか。定年とは何だろう?と。


定年制度の起源は明治中期に遡る。工業化に伴い「勤め人」が増加し、組織的な労働管理の必要性から生まれた概念だ。当たり前の話しだが、それ以前の農家、職人、商人たちの生活には、現代的な意味での「定年」はなく引退だけがあった。


しかし、人口減少社会を迎えた今日、定年制度や年金制度の前提が揺らいでいる。若い世代が高齢者を支える仕組みは、人口増加を前提としていたからこそ成立した。この現実を直視し、新たな社会システムの構築を考える必要がある。複雑な問題だけど、ざっくりいうと「無理ゲー」をにいつまで続けるつもりか。


組織や制度は、その時代の要請に応じて作られたものだ。社会の変化に合わせて柔軟に見直し、適応させていくことが重要である。定年制度もまた、現代の労働環境や人口動態に即した形に再設計する時期に来ているのではないだろうか。

概念として、勤めを務めに変えて、誰もが個人事業主として再スタートをする時代になっていく…そこに定年はない。あるのは引退だけ。





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