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LINE患い

【写真で掌編小説】

「LINE患い」

きっと今頃、部活中なんだろうな。

LINEを送っても既読にならない。

既読機能は無い方がいい。だけど、ある方がいい。

矛盾しているけど、そう思えてしまう。

君が、私の手紙を読んだよ、という合図のような気がして、それが嬉しくも苦しくもする。

家に帰るまでの間に、何度も立ち止まりLINEを開く。

その度に一喜は無く一憂を味わう。

自宅に着き部屋に入ると、ポケットの中から振動が伝わる。

急いでスマホを開くと、母からのメールだった。

なんだ、とスマホをベッドに放り投げる。

そして2度目の振動にスマホに飛び付く。

君からのLINEだ。

今部活が終わった、というありきたりな手紙が、心を満たす。

そして私は企む。

今度はこっちが焦らす番かな?

終わり


写真から掌編小説でした!

八作目です!スマホやLINEやTwitterがあるけれど、感情や思いやりなどの心は、どんな方法でもどんな時代でも、多分変わらないのでしょう。

素敵な写真をありがとうございました。

また、お会いできることを楽しみにしています♪

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