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三分小説

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明日ノ澪の三分小説
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#アルバイト

【三分小説】バス停

【三分小説】バス停

蟹クリームコロッケが一欠片落ちた。
そしてわたしは1か月前、
新しいアルバイトをはじめた。

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決まって黒猫が横切るバス停。
わたしは週6日
夕方になると
日曜日の夕飯を作るような気持ちで
大きなバスを待つのだ。

店の前に着く頃には、
街は琥珀色に輝きはじめている。
暖かそうに見えるが、心は冷たかった。

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