「私らしさ」に縛られずに、私らしく
社内で雑談をしていたとき。
20代女性が、「私の周りもバリバリ働くっていうより、自分のペースや自分の時間を大事にしたい人が多いですかねぇ」と。
すると、30代女性が「私が若いときは、上司に『〇〇さんだからお願いしたい』って仕事をふられたら、頼られてる感があってうれしかったけど、今の若い人は逆にプレッシャーに感じたりするよね?」
20代女性、「うーん、どうですかねぇ・・」
私、40代女性としては、「いや、40代もそれに近しいことを感じたりするぞ」と思った。
特に、出産して育休から復帰してからは、バリバリよりも自分のペースで働きたい。
頼られたり信頼されるのはうれしいけど、過度な期待をしてくれなくても良い。
とはいえ私も、「自分のペースで働きたい」と強く思うようになったのは、娘が生まれてからなので、ここ1~2年くらいのこと。
そして、そもそも「子どもを産み育てる人生」を真面目に考えるようになったのも同様に、ここ数年くらい。
(この「子どもを産み育てる人生」を真面目に考えるようになった経緯、というのもいつか整理して、残しておきたい)
20代の頃なんて、忙しさだけで自己肯定感を保っていた気がする。
とにかく、日々が目まぐるしくすぎていくことに充足感を感じていて。
それなのに、ふと「こんな生活を続けて、私の手元に何が残っているだろう」と思った時の恐ろしさ。
もっと自分を、自分の本質や素直な価値観を大事に生きたいと思った。
そうなるためには、他人に振り回されてはいけない。会社や世間の常識に、自分の生き方を乗っ取られてはいけない。
20代だから、子どもがいるから。
そういう考え方に縛られてはいけない、と心の声が言っている気がした。
育休から復帰して、私自身は、身軽に生きていきたいと思っている。
自然体で無理せず。
相手にも無理させたくない。
身軽に、というのは無責任に、ということじゃない。
産前に比べて仕事にかけられる時間が減る分、量は多くなくてもアウトプットの質を上げたい。
限られた時間だからこそ、思考を深く、期限までにベストを尽くす。
それから、自分自身に期待しすぎない。
「思い通りにいかない」ことは当然あって、それが私の問題であるなら、なんとかする方法を考えるし、どうであってもいちいち自己嫌悪になる必要はない。
要するに、こだわりすぎない。
バリキャリとかゆるキャリとか。
もうそんな言い方、古いのかもしれないけど。
そういう区分なんて、しなくて良い。
自分のペースで働く、といっても、その「ペース」自体が人それぞれ。
私は「私らしく」生きる努力をしていきたい。
「私らしく」は、きっと余計なものを手放していくこと。
20代の頃の「資格も実績もなんにもない私」がコンプレックスだったのは、別に40代になっても大きくは変わらない。
ただ、「コンプレックスと感じない」程度に、自分自身にこだわりすぎなくなっただけ。
「こうであらねば」が、果たしてそうなの?と思えるようになっただけ。
いつもそう出来るわけじゃないけど、「そんな自分もOK」と思える意識があれば、それで良いやと思っている。
もしかしたら。
「私らしくあろう」とすら、思わなくて良いのかもしれない。
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