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微熱ナイトのお話

私はnoterさんと会う機会に恵まれている。

そのことで「いいなぁ」「なんであなたみたいのが」「いい加減にしろ、クソ野郎」と思われても致し方ない。

自分だってなぜ会えるのか分からないし、これを書くと嫌味になるが、その機会がふわっと向こうからやってきて、私その日はOKです、な事が多いのだ。


「微熱さんと会いませんか?」


くまさんからのお声かけだった。

微熱さん!!!!!!!

即YESの返事をしたのだけれど、そんな事が現実に起こり得るのかしらという半信半疑なままでいた。

微熱さんだよ、微熱さん。

年もかなり違うし、おそろしいくらい研ぎ澄まされた凄い文章を書く方だ。

微熱さんnoteを未体験の方は、ぜひ一度読んでいただきたい。
私がとても好きなnoteです。(他にもたくさん)

絵を描く。
作品を作っている。
お料理が上手。
音声配信も凄い。


「あなたが好きな小説家に会えますよ」と突然言われたら、こんな気持ちなのだろう。
ハルキより微熱さんを選ぶよ、私。



会う日の計画や調整を、くまさんがしてくださった。
くまさんは微熱さんに会いに行かれたこともあり、何事もくまさんに任せておけば大丈夫、という頼もしさがある。

もはや「くま」という文字を見ると反射的に嬉しくなったり、はちみつを選びたくなったりするのは私だけじゃないと思う。


そしておひたちさん、太郎さん(N.O.Tさん、寝た子を起こし太郎さん)も一緒にお会いすることになった。


私はこのおふたりを微熱さんに会わせたいと思った。
くまさんにその事を伝えてみたら、いいですねとなり、これは楽しみだとワクワクした。


その日、私とくまさん、おひたちさんは少し早めに集まり、神楽坂を歩いた。

神楽坂では、9月末に閉店してしまった「紀の善」の前で抹茶ババロアに思いを馳せた。
名店がまたひとつ消えてしまった。

ガレットで有名な「ル・ブルターニュ」へ。
デザートでおひたちさんが選んだのは、はちみつのアイス。(ほらね!)

神楽坂から、クリスマス色に染まった渋谷へ。
Googleマップを見ながら、微熱さんとの待ち合わせのカフェへ急ぐ。

夕方のイルミネーションが煌めいて、こんなにたくさんの人たちとすれ違っていく中で、私はいま、友達といるのだなと思いながら歩いた。
おしゃべりしながら。
気を緩めると涙が出そうでもあるし、嬉しくて歌い出しそうでもあった。


とっぷり日が暮れた夜の入り口に、真っ赤なコートを着た微熱さんが立っていた。

その姿はハッとするほど美しくて、身体の奥から生命力があふれ出てるような感じがした。
森から出てきた野生動物のよう。

喋り出した微熱さんの声がやっぱり微熱さんで(あたりまえ)私の緊張はどんどん溶けていった。

「おひたちさんっておしゃれですね」

微熱さんが、目の前のおひたちさんのお洋服を褒める。
そうなのだ、彼はおしゃれさんである。
実は私もそう思っていたよ〜んとか言うと、チートな後出しじゃんけんみたいになるから、黙っておく。

微熱さんが話しかけ、おひたちさんが返す、この会話をずっと聞いていたいです……な気持ちになった。

それはきっと、おひたちさんの隣りに座っていたくまさんも、同じように感じていらしたのではないかと思う。

くまさんは、はちみつ系の飲み物(やっぱり!)をオーダーして穏やかなまなざしでおふたりを見ていたから。

微熱さんの発する言葉は、芯が感じられながらも、人に対してやわらかいと思った。

とても丁寧に話す方だ。
そして一生懸命に、全身で相手の言葉を聞く方だ。

くまさんもそうだから、おふたりは気が合うのだと思う。
おふたりはスラリとしていて、とてもスタイルがいい。姿勢がいい。


太郎さんと合流する沖縄料理のお店に向かう前に、私達はおひたちさんにさよならをした。


集合時間を30分間違えてしまい、太郎さんを待たせてしまった。
太郎さんに申し訳なかったです。

微熱さんと太郎さんは初対面なのに、おふたりの間に緊張感がない。
気がつくと、辺りの空気がほわわんとしている。

これが太郎さんなのだ。

距離を考える間もなく、太郎さんの方から軽やかに飛び込んできてくれる。
ぽて、と。の隙もあったもんじゃない。

この日の太郎さんは、しましまのセーターを着ていらして(「そこはボーダーって言ってよ!」とご本人は言いそうだが、しましまである)可愛らしかった。

可愛い太郎さんが、微熱さんから自画像を受け取るところを見せていただいた。
この日、体調不良な私を気遣っての、みなさんのやさしさ。

あの絵だ。
微熱さんが描いた、寝た子を起こし太郎さんの絵。
絵は、泣いていて、ちょっと怒っていて、そして笑っているみたいに見えた。

くまさんが笑っている。

微熱さんがいる。

太郎さんが楽しそうにしている。



年齢も性別も住んでいるところも、ばらばら。

知っているようで知らない。

知っているような気になっているだけで、実は知らない。

でも、しあわせを願いたい。

がんばって、とひそかに応援したい。

あなたが笑っていると私は嬉しいのです。

煩わしい時は無視してほしい。

離れていっても構わない。

たかがnoteだから。
noteのつながりしかないのだから。

それが気楽で、とてもいいなと思っている。


女性特有の事情で貧血がひどく、私はスタート早々にその場をお暇することにした。

ひとりで大丈夫だからという私を、渋谷駅まで送ってくれた太郎さん。
微熱ナイトを楽しんでくださいと手を振った。

後日送られてきた写真には、美人ふたりと、可愛いしましまが笑っていた。

くまさん、微熱さん、おひたちさん、太郎さん、しあわせな時間をありがとう。










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