浅草で、千都子さんとみおいちさんと着物デートしてきました
「今度三人で会いませんか?もしよければ着物か浴衣で」
素敵なお誘いが届いたのは夏の、まだ暑さも厳しい頃だった。
川ノ森千都子さんとみおいちさん。
おふたりとは、今年の5月に母の展示会でお会いすることが出来た。
昨年に、zoomのオンラインでもお会いしている。
私達三人の共通点は、
「着物が好き」なのと「男の子のお母さん」。
話が弾まないわけがない。
◇◇◇◇◇◇
アンティーク着物や日本の古布を販売する店で働いていた頃は、着物を頻繁に着ていた。
が、それは仕事のための装い。
何もかも好き勝手に着ていいというものではなく、コーディネートは店のオーナーのOKが必須、スタッフの着こなしは毎回厳しくチェックされた。
「その帯締めの色は合ってないから、コレに替えてくれる?」
「半襟、その色じゃない方がいいみたいよ」のように注意された。
洋服の販売店で、店員さんが自社製品を身につけ売り場に立つ。
服を見ている最中「これ、私も今着ているのですが……」と声をかけられたりするアレに近いかもしれない。
どんな着こなしをしている店員がいるのか、お客様はそれを見ている(商品のみならず)とオーナーは言った。
アンティーク着物は基本的に、"一枚とて同じものが無い世界"なので、着方が、その人その人に委ねられる。
簡単に言うと、「面白い」が「むずかしい」。
店員時代の私は、オーナーの目を気にし過ぎるあまり、コーディネートを心から楽しめない傾向にあった。
自分の選ぶものに全く自信がなかった。
注意を受けることは無かったが、同僚が注意を受け着替えている姿を見ると、次は自分かも…と不安になった。
オーナーは厳しく注意もする一方で、着こなしが上手いと褒めてもくれた。
何も言われないとホッとし、褒められると気分が上がる。
着物を着ることは、自分にとって緊張感を伴う行為だった。
◇◇◇◇◇◇
着物のコーディネートを考えることを楽しいと思えるようになったのは、正直なところ、店を辞めてからだ。
もし変な格好でも、店には関係ないし……。
そう思うと、心が自由になれた。
三人で集まる会場となったのは浅草ビューホテルで、浅草駅で降り国際通りをキョロキョロしていたら、
「あやしもさん?」
やさしい声に振り向くと、千都子さんがいらした。
素敵オーラ全開。
藍の水玉にキュンキュン。
千都子さーーん!と思わず手を握る。
ソーシャルディスタンス、吹っ飛んでました。
すみません。
きゃっきゃしながら、ホテルの28階を目指す。
アフタヌーンティーを楽しんでいる女性達の中で、桃色のひときわ光り輝くオーラが……超絶美女みおいちさんだ!!
このアフタヌーンティーは、みおいちさんが探して予約してくださったもの。
ハロウィンがテーマで、食べるのがもったいない可愛さ。
好きな紅茶、フレーバーティーをおかわりしながら、美味しくいただいた。
着物の話、育児の話、お仕事の話、noteの話。
尽きない。
話が止まらない。
千都子さんのひと言。
「みおいちさんの帯は、私のにも、あやしもさんのにも合いそうね」
着物と帯の組み合わせは無限だ。
『着物一枚に帯三本』と言われるように、コーディネートでいくらでも変化する。
その人に合った着こなし。
若い頃は似合わなかったのに、年を重ねた今は似合うことがあったり、その逆もある。
おふたりは、そのたたずまいや言葉から、やさしさやしなやかさ、強さが感じられた。
型にはまってない、ご自身の生き方から出る言葉。
チャーミングで面白くて、上っ面ではない言葉。
それらはとっくに、noteからも感じられていたことだったけれど、お会いして言葉を交わし、より一層深まっていく。
おふたりの着物合わせからも、みおいちさんらしさや千都子さんらしさが香りたち、着物=特別なものではなく、その人からにじみ出るものなのだなと再確認。
それぞれに違うけれど、帯を交換したら、新しい自分がチラリと見えそうな気持ち。
気づかずにいた自分に気づけるような感覚。
noteの方とお会いすると、どうしてこんなに心が満たされるのだろう。
いつもそうだ。
誰とお会いしても、しあわせな気持ちでいっぱいになる。
楽しさの余韻に浸りながら、次お会いする時は何を着ていこうか考えていた帰りの電車内だった。
千都子さん、みおいちさん、ありがとうございました。
また着物デート、お願いします。
この日のこと、みおいちさんがnoteに書いてくださっています。
全身3ショットも。
なので私のnoteでは帯周りアップにしてみます。
【追記】千都子さんもnoteに書いてくださいました。
私が写真を撮り忘れてしまった、千都子さんの後ろ姿(刺繍帯、写っています)のお写真も載っています。
お読みいただきありがとうございました。
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