見出し画像

夜空を見上げる

次男(小4)の宿題「星の観察」が出た。

「30分毎に記録」を3回するというので、自宅屋上に上がってスケッチを繰り返す。

画像1

★次男にnote掲載許可をもらい済み。(火〝生”は火星の間違いで、先生に提出前に訂正した)

私達の住んでいるところからは、星がほとんど見えない。

次男が描いた三角形は「夏の大三角形」(こと座のベガ、白鳥座のデネブ、わし座のアルタイル)なのだけど、実際に見上げた空はコレ。

画像2

★うちの天体博士(夫)によると「おそらく、こと座のベガであろう。」
他にもデネブっぽいものとアルタイルらしきものを確認し、三つを結んで三角形を描いたのが上記の観察記録。

☆☆☆☆☆

我が家の子ども達は、星でいっぱいの夜空(本物)を観たことがない。

家から歩いて行ける近さにあるプラネタリウムには、何回か行ってはいるけれど。
(最新のプラネタリウムは映像技術が凄すぎて、私はたいてい酔ってしまう。ときどき目を閉じて音だけ聴くようにしている。)

長男が小4の時、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に関心をもったので、私と子ども達とでプラネタリウムに行った。
『銀河鉄道の夜』を天体ストーリー仕立てにしたプログラムが上演されていたのだ。

いちばん楽しんだのは私。
長男は、なんとなくではあるが、理解できていたようだ。
登場人物よりも彼が気になるのは鉄道とその停車駅。
歩きながらトークが止まらない。
次男は1年生で、まだよくわかっていなかったと思う。
「ぼく、ちょっとだけ酔っちゃった!でももう平気。お腹すいた!」
そうかそうか、つらかったね。お母さんも酔いそうだったよ。
よし、じゃあ元気になるもの食べて帰ろうか。

お昼ごはんを食べに入ったマクドナルド、注文の列に並び、あと少しの時に

「あっ、おれ、帽子忘れてきちゃった!」

長男の忘れ物を取りに、もう一度三人でプラネタリウムに戻った。
腹ペコMAXで無言。
この日はハッピーセットにソフトクリームも付けた。

兄弟の記憶は

帽子忘れた > マック超うまかった > 銀河鉄道の夜

あの時の長男と同じ4年生になった次男が

「( 長男 )が帽子忘れて、取りに戻ったんだよねーー」

ちゃんと憶えている。
プラネタリウムで何を観たか、憶えている?
「忘れちゃった!!」


数年前のプラネタリウムを思い出しながら、初秋の夜空を見上げた。
見つけづらい星々を「あれじゃない?」「きっとあれだよ」と懸命に探す父子。
うっ、めんどくさい……と正直思いながらも、この時間が愛おしい。
やさしい時間。
おそらくこの先、減っていくであろう時間。
子ども達にいつか本物の星空を見せてあげたい。
こわいくらい星でいっぱいな夜空。
その時は私は、何を思い出すのだろう。


※見出し画像は「みんなのフォトギャラリー」よりEriko Fukaiさんの作品「8/28挿絵(24画像)」をお借りしました。ありがとうございました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?