地図とパンフレットの制作工程

（制作過程　掲載許諾済）

ご依頼内容
『町をPRするパンフレット』制作
（2ページ見開きのMAPと　8ページに使用するカット）

ご依頼のきっかけ
『スタイリッシュでナチュラルな全体像をつくりたくイラストを探してた』
webでキーワード検索して見つかったそうです。

『担当者様が不安だった点』
Q・着色と線画はレイヤーで別れてますか？
A・『分けてます。修正可能です』
Q・MAP上のイラストはMAPと分けて貰えますか？
A・分けて納品します。指示通り、私がある程度MAP上に
建物や食べ物モティーフなどをレイアウトしておきますが
文字情報が入ったり、後で追加する情報が増えたりすることも
考えられるので再レイアウトできるように、パーツを分けておきます。

『気をつけていた点』
担当者様を不安にさせないため、
「ラフの修正は○日中に出来ると思います」
「明日は午前中打ち合わせがあり、
　制作再開が昼以降になるので、仕上げは○○日の予定です」
など、いつ制作物が出せるかを伝えていました。

またデザイナーさんの仕事がスムーズに進むよう
レイアウトのイメージをつかみやすいように
どのページでもラフは即座に提出。

『仕事の流れ』

①MAP制作・・・約７日

マップの道路はデザイナーさんが引いてくれていたので
その位置に、私なりのタッチで道路を描かせて頂きました。
どの道路が主要道路なのかはGoogleMapを観察し、メリハリをつけました。

建物や描くモティーフの写真は頂いてたので、それを元に制作。
(資料が多いと助かります)

お店や食物などは、私からしてみれば
数あるカットのひとつですが、
お店の人は人生をかけてお店やってます。
それぞれ愛着があり、コダワリのある建物、食べ物です。
いつの間にか習慣になっているのですが、
お店を描く時はそれぞれのお店のwebsiteに行き、
どういう人達が、どういう思いで店をしているのか
調べさせて頂いてます。
場合によっては担当者様の指示がなくても
「このお店は○○にこだわっているようなので
　追加で描いておきますね（デザイン上、不要な場合は申しつけ下さい）」
と提案しています。

②他ページのカット制作６点約....約２日

カットはサンプル画像を頂いており
こちらも進めやすかったです。
様々な年齢を描くに当たり、
今の中学生女子ってどんな格好してるんだ？
と、やはり普段から
年齢ごとのファッションに
気を配ってなくてはいけないですね。
そして、オシャレでも目立ちすぎちゃいけない。
服を見せるためのイラストではないのだからね。ほどよく。

③メインカットの制作・・・４日

（私が勝手にメインと言ってるだけです）
「駅前広場で楽しむ住人」というテーマ。
子供が遊んでる。ベビーカーひいてる。ファミリーがいる。
人が行ったり来たり。そういうサンプル画像頂いてましたが
細かい指定はない。とのこと。

サンプルではベビーカーは女性が押してたけど
「これは男性にしときますね。育児は女性って表現より
　男性がしてる方がイマドキっぽいし、印象が良いと思います」と提案。

担当者さんは、どのイラストを見せても
「カッコいいです！さすが芦刈さん！」と仰ってくれていたので
（気を使わせてすみません。ずっと気持ちよく制作できました）
カッコイイのが良いんだな！と思い、
どどーんとカッコイイの描きました。

「手前の男の人、カッコ良すぎます。ちょっとガラが悪いので…
　町の印象としてちょっと…メガネとハットでインテリ風にしてみては」
「すみません。調子に乗りすぎました」
これはファインアートではないのだ。
好き放題にも限度がある。
担当者様、クライアント様に喜んで頂くのが最低条件！
自己満足でカッコいいでしょコレ。ってなんてダサいんだ。
我に返る。

修正が大変だという配慮なのか、
本当にメガネハットがベストと思ったのかは分からないけど
が改めて考える。
このままメガネハットでOKなのか…。
しかし本当の希望や意図は何なのか…。
このイラストが存在する価値は何なのか。

担当者さんの修正指示のまま進めるのが
良い案件もたくさんあるかもしれないけど
私は考えているのは担当者さんの想像を超える提案と作品クオリティ。
「これだから芦刈さんに頼むのが良いんだよ」という一手。
これはわがままなことかもしれないけど…今回は相談させて貰えそうだ。

このカットのテーマは「楽しい」だけだったけど
「笑顔」と「優しさ」をトッピング
そこには「愛」があるはず。愛は…もうね、これね。
女性にはかなわないですよ。

「女性のビッグスマイルにしました。
　男性メガネハットが良ければ描きます」
「色々考えてくださりありがとうございます！女性素敵です！」

あと、これは左側のページに掲載するイラストなので
画面左を重心にした方がバランスが良い。ということで
アップの人を右側から左側へ変更。
どちらのページに配置するイラストなのか。
しっかり考えないといけないですね。

レイアウトやサイズ感、色合いなどベストを探す。
個人的には建物黄色、空が青のドーン！てやつなんだけど、
これじゃあ私の自己満足なのよね。
インパクトが強いのでポスターとかだったら
眼を引くのでアリだと思う。
しかしこれはパンフレットの１ページのイラストレーション。
文字とのバランスもある。重くなりすぎないように…！
で・・・これ　↓　

ようやく全て納品。
担当者さんからはずっとお褒め頂いていましたが
クライアントさんにも大変気に入って頂けたらしいです。
良かった良かった。