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9日目

8日目 ⇦前回

 朝早く起きてしまったので、朝ごはんを食べにメインバザールへ行くことにした。レーのメインバザールは車が通れないようになっていて、騒音もクラクションもなかった。おかげで空気が澄んでいて、インドじゃないみたいだった。

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 他の街にあるようなチャイの屋台もなかった。代わりに安そうな店に入って、サモサとチャイを注文した。隣でモリモリとサモサを食べる欧米人に、「そのソースに付けてみてもいい?」と声をかけられた。会話が弾むかと思ったが、そんなに盛り上がらず、食べ終えて店を出た。

 部屋に戻って洗濯を済ますと、メキシコ人たちにノックされた。明日から1泊2日でパンゴン・ツォ(めっちゃ綺麗な湖)に行こうと誘ってくれたが、私は明後日に帰国するので泣く泣く断った。彼らが近くのツアー会社で予約するのを待って、メインバザールで昼ごはんを食べた。

 レーの王宮などを観光した後、C君おすすめのビュースポットへ、タクシーで行くことにした。タクシーは向かい合わせのボックス席みたいな感じで、もちろんアレックス君とサブリナちゃんが隣同士に座ってイチャイチャした。気まずかった。

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外の景色を撮る感じでふたりを盗撮した

 目的の場所は確かに景色がいいものの、道中とさして変わらない景色だった。サブリナちゃんはC君に対して怒って、英語で一通り文句を言った後も、スペイン語で詰め寄っていた。好きな子をガッカリさせてしまったC君は俯いて黙ってしまい、さらに気まずくなった。

 タクシーの運転手が気を利かせて、帰りにゴンパ(チベット仏教のお寺)に行こうと言ってくれた。お寺に入ると、たくさんのお坊さんがお経を読み上げていて、荘厳な雰囲気だった。ダライ・ラマの肖像画がたくさんあり、なぜか油がたくさんお供えされていた。景色がとても良くて、こんな辺鄙な所まではるばる来たかいがあったと思えた。

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またアレックス君とサブリナちゃんが写っている(笑)

 レーに戻ると、バスで一緒だったスペイン人とたまたま再開した。スペイン人が、「これからスペイン人たちで飲むから一緒に飲もうや!」と言われ、唯一スペイン語圏ではない私も参加することになった。

 大学で習ったスペイン語の挨拶を披露すると、意外にも大ウケした。みんなが「ハポネス!イェ〜!」と乾杯してくれた。さらに「ワタシは、ビールガダイスキデス」と唯一覚えた文章を披露すると、さらにウケた。成績はずっとCだが、スペイン語を選択して良かったと初めて思えた。

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続き⇨ 10日目

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