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しあわせな仕事

大学3年の時の就活の違和感から、「たのしく働く」ことについてずっと考えていた。

当時の違和感は、一連の就活の流れそのもの以上に、「どうして誰も"はたらくこと"について教えてくれないのだろう」ということだった。

親戚一同企業人で、周りも似たような環境の友人が多く、「大学に行って知名度のある企業に行く」価値観しかなかった。
就活センターの元企業人も、私が志望している業界について「斜陽だ」と一刀両断した。

指導教授は本当に素晴らしい先生で、人生については教えてくれたけど働くことや就活について言及することはほぼなかった。

初めて就職した会社では早々に年功序列に違和感を抱き、それでも5年在籍して次に入社したのは成果主義の会社(ミッションドリブンだったけど結果として)だった。
色んな側面を評価して、給与やポジションにどんどん反映する、その点では素晴らしい会社だった。
でも給料とポジションを上げ続けた先に、自分の欲しいものはないと思って辞めた。

働く時間の問題だと思って「週3フリーランス」をやってみたけど、直ぐに"なんか違う"と思った。

じゃあどうする?からが長いのだけど、私の「はたらく」観に光をさした出会いがいくつかある。

北海道の東川町や軽井沢、その他全国で会った自営業のひとたちだ。
業種は様々だけど、パンでもクッキーでも整体でも木工でも、みんな美学があって世界観を表現していた。
◯◯屋だから行く、というより、彼らだから行く、といったお店たちだった。

そして幸せそうに見えた。当たり前のように自己一致していた。
もちろん大変なことはあるだろうけど、やりたいことで苦労するのと、やりたいか分からないことで不満を溜めるのは全く違う。そういう意味で幸せだと思った。

またビジネスがシンプルなことも新鮮だった。
得意/好きなこと/その土地のインフラとして必要とされることをやって、届けたい人に届け、自分がメーカーであり販売者でありCSである。価値提供の構図やお金のやりとりもシンプルだ(toC toBに価値提供しながらマネタイズはBだけ、とかではなく)。

そんな感じで2つの驚きと、自分が違和感を感じていたことも何となく分かってきた。
都会にいても組織にいても自己一致して幸せな人はいると思う。ただ私は今まで携わってきた規模やビジネスモデルや働き方に違和感があった。
面白いクライアントと出会い続ける仕事は好きだったし、いわゆるビジネスパーソン自体はとても性に合っていると思う。

体力の問題でずっと「働き方」に囚われていたけど、自営業をやっていくとなったらむしろ核となる問題は「本当にしたい仕事」「無理のないやり方」だ。

自分に合うピースを言語化しにいっている。

-個人相手は色んな意味で向いていないので、圧倒的に組織や企業相手
-どこかの一員になると途端に自分らしさを失うので、提携するか単独で相手にする。
-創るより広めたり媒介したりする方がたぶん合っているので、最初にやるのはやっぱり販売だったりコンサル的なこと。
-個人を巻き込んだ場を創る、自分でサービスを創るというのは次の段階でやりたい。
-いつかチームをつくりたい。同時にいつでも解体したりリードを渡せるようにしたい。
-リアルの場も運営したい。
-生活が第一。自分の時間があればそれだけで幸せ

内容的には出会ってみないと身体が動かないけど
-アートの法人販売、小規模事業者の販路開拓
-20-30代の迷子を集めたオンラインの場
-ケア×アート的や福祉×アート的なこと
-コワーキングスペースと雑貨の販売を兼ねた場所。
そんなことがイメージがある。
個性を開く、そして交換/共創する場をつくりたい。

ビジネスの次は鍼灸師になって晩年は歌か絵でアーティストをやりたい。

最近読んでいる稲葉俊朗さんの本で「いのちの居場所」というタイトルがある。どこにいるか、誰と過ごすか何をやるかで自分の呼吸量や目の色が変わってくる気がする。
居場所は一つではないし、創ることがてきるし、つくり直すことができる。
そんなことを体感すると生きるのはただ楽しくなると思う。

その接続点となるキーワードが、自分にとってはアートやケアみたいなことかなと最近思った。




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