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2023年2月21日は今年のセムラの日


 セムラSemlaはスウェーデンのお菓子です。
 今日は今年のセムラの日です。今年の、と書いたのは、年によって移動する移動祭日だからです。同じ北欧のお菓子でも、ルーネベリタルトは

2月5日固定です。これは特定個人の誕生日が記念日になっています。
 セムラの日は復活祭前の断食に入る前に食べていたことに由来するため、スウェーデン語のセムラに関するサイトによれば「復活祭の7週間前の火曜日」がその年のセムラの日になるようです。別名「太る火曜日」とも呼ばれる通り、パンの中にクリームが挟まっているのが基本の形です。前回のラトビアのチョコレートの項目で書いたZabaglioneザバイオーネと同様に様々なアレンジがあるようですが、基本的には
 ・カルダモンを入れたパンを上下に切って下の中をくり抜き
 ・アーモンドクリームを入れて
 ・生クリームを載せて
 ・パンで蓋をする
ものが一般的なようです。
 
 近所のお店にも売っていたので早速

 シュークリームのような見た目でも生地がパンなので、食べ応えがありました。生クリームの下にアーモンドクリームが潜んでいて、これにラム酒が効いていて美味しかったです。ついでにこれを買いに出た時、天が雰囲気を盛り上げようとしたのか非常に冷たい風が吹き、iPhoneの天気によると現在地は風速6m/sで体感温度が1度でした。北欧仕様の気分で北欧のお菓子を味わえるように演出してくれたのでしょう。
 この形といえばマリトッツォを思い浮かべます。Instagramでマリトッツォらしき形状のお菓子を見つけてはその言語でどのような表記になっているのか探ると面白いです。ロシア語ではмаритоцоとそのまま転写表記している一方で、ドイツ語だと明らかにマリトッツォな外形のお菓子をOfenberliner「焼きベルリーナー」(ベルリーナーBerliner Pfannkuchenとは一般的には揚げたお菓子)と言い張っているのをよく見かけます。スウェーデンのセムラをマリトッツォと言っている投稿は見かけたことがないのは、宗教に由来するお菓子だからかもしれません。

出典:

 日本のIKEAではカラフルなセムラが提供されているようです。

 

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