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アセクシュアルの私を救ってくれた本『ゲイ風俗のもちぎさん』

最近、「アセクシャル」という言葉の認知度が急上昇しているように感じる。

これは、アセクシャルの方々の活動おかげでもあるけれど、他のセクシャルマイノリティの方々の助けによるところも大きいように思う。

先日も友人と話していたとき、「あ~アセクシャルね。」と普通にアセクシャルという単語が会話の中に出てきたのでびっくりした。友人がアセクシュアルという単語を知ったきっかけは、「もちぎさん」だという。

もちぎさんはセクシャルマイノリティについて積極的に発信している方。note界隈では有名なので、頭が三つに割れててもにゅもにゅ(?)してるキャラクターを見たことのある方は少なくないのではないだろうか。漫画や本も書いておられる。

ゲイ風俗のもちぎさん』という作品を読むと、アセクシュアルの私は救われたように感じていた。もちぎさんの言葉の一つ一つが、頑なになっていた私の考えとか気持ちとかを解きほぐしていくようだった。私はなぜか、セクシャリティを武器にこの世界と闘わなければならないと感じている時期があった。でも、それは一種の思考停止だ。私が対峙しているのは、一人一人の人間。そして、彼らは闘う相手ではなく、共存する相手。思考停止から抜け出して、共存する方法を考えるようになれたのは、この作品の力が大きい。

私の記事「アセクシャルの私が、お坊さんとシスターから学んだこと」でも書いたけれど、自分のセクシャリティに向き合っているときって、二つの力が働いているように思う。内向きにぎゅーっとしめつけられるような力と、外にのびていく力。

内向きな力に支配されすぎると、「自分だけ」の問題に取り込まれすぎて、すごく利己的になってしまいがちである。

もちぎさんの作品から感じるのは、これとは反対に外へとのびていく力。聡明さと優しさのうえに、この力があるから、セクシャルマイノリティに特別な関心はなかったという人も自然に巻き込んでいけるんだろうな。すごいな。

私も外にのびていく力を鍛えたい。

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