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ASDかもと上司に言ってみた

金曜日の早朝に上司から長文メール 

「報告の締め切りが終わっている。 
 忙しくてできないのか? 
 指示に従えないのか? 
 あなた自身が困りますよ。」 

 
というメールがきた。 

今回の報告業務は 
言い訳をすれば、忙しくて出来なかった。のかもしれない 

もちろん上司がこんなにカンカンになってるのは 
一度や二度のことじゃないから 
もう何回も何十回も同じ失敗をした 

報告業務を忘れるのは社会人として致命的だ 
だから何度も何度も 

どうして自分はできないんだろう。

と考えて、悩んだ。 
色々な工夫もしたけれど、10個の報告業務があれば、そのうちの1〜2個を忘れてしまう。 

そのうちの1〜2個の業務の特徴を洗い出してみた 

そうすると、私が忘れやすい業務が見えてきた 

私が忘れやすい業務の条件として 
・他の業務をしている時に、行動で指示されたもの 
・社内全体のメールで指示されたもの 

の2つだった。 

要するに何かをしながら確認をしなければならない業務は確実と言っていいほど忘れていた。 

メールを読んでいる最中に決まって声をかけられたり、話しかけられたりしている状況で 
内容を理解した様で、全く覚えていないのだから。

ASDを知らない上司は 
なぜ何度言っても治らないのか。 
それは認識の低さではないのか。 

と私を厳しく叱った。 

私は悔しくて堪らなかった。 

私もどうして自分が忘れてしまうのかがわからないから。 
そして、この私のわからないが 
私自身の評価をどんどん下げているから

悔しかった 

そんな風に思っていると 
ぽろぽろと涙が出てきた 

仕事を疎かにしようなんて思ってもいないのに 
そんな風に思われてしまう 
この障害が憎くて、悔しくて、辛くて
上司を前にして涙が止まらなかった 

でもそんな私を前にしても 
上司は止まらなかった 

「お客さんとのアポは覚えているのに 
俺とのアポは忘れるし 
それもお客さんと俺の認識の違いだよな?」 

 
もうこれ以上は無理だ 

プツっと音がした感覚がした

認めたくないけど、これ以上は全部逆効果だ。
私の評価が下がるだけだ。 
そう思って咄嗟に言葉が出た 

「課長はこの状況を変だと思いませんでしたか?」 
 

振り絞った一言に対して上司は 

「変?どういうこと? 
 変とは思ったことないけど 
 何でだろう。とは思ってる。」 

 
やっぱりそうなんだ。 
きっとこんなミスも若手社員は一度や二度で、克服するし 
上司は忘れたことがないんだ。 

だから、私が周りの人の事がわからないみたいに 
上司も私が出来ない理由がわからないんだ 
この人は自分の感覚が私にあると思ってるんだ 

そう悟ったときには、上司にASDかもしれないことを告げていた。 

始めにASDと言っても伝わらなかった 

何かをしながら他の業務ができないこと 
もうまく伝わらなかった 

そこで私はASDの本で得た例えで説明した 

「所謂、電話応対をしながらメモを取る事ができない。 
それが電話に限らず、人との会話でも、メールでも。」 

 
それを聞いた上司はなんとなくの理解を示した

そこからは今までの話だった 

できない。 わからない。 が悔しい事 
ASDを告白すれび今の仕事から降ろされるという不安
ASDを説明しても、言い訳だと思われる事。 


全部を泣きながら説明した。 

ありがとう。を言うタイミングがわからないこと。 
人が怒っている時がわからないこと。 
場に合わせた立ち振る舞いがわからないこと。


明らかに戸惑う上司だったけど 
その上司から出た答えはこうだった 

「それは部長に報告すべき 
 人事権は俺にないし。 
 本部に聞くこともできる。」 


唖然としてしまった。 

部長、本部となると 
さらに私がこの仕事を離れる可能性が高まってくる 

やっちゃった。 

そう思った。 

私はこの障害で 
自分の好きな仕事すらも失ってしまうのだと 
涙が止まらなかった 

楽しいだけじゃやっていけれないのは重々承知だ 
こうなる可能性も予測していたからこそ 
言わなかった。言えなかった。
その反面で隠せば隠すほど 
火に油を注ぐ様に、自分の評価が落ちていくリスクもあった。 

どっちにしても私はこの仕事を続ける事すら 
許してもらえないのだと思った 

今日はどんなに明るく考え直しても 
前を向けそうにない日ですね 

普通に普通の人として 
生まれたかった 


心の底からそう思っています

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