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MENSA会員 IQ135の発達障害当事者が考察する中学受験のすべて

【はじめに】 ※この記事は約11,000文字です。(読了所要目安:約14分)
本稿は私の息子たちのためにいずれ…と、備忘録的に執筆したものです。中学受験を考えている、現在既に取り組まれている親御さんに、実際に中学受験を自ら経験し、成功した(と思っている)私の過去を振り返った体験記を、参考にしてもらえればな・・・という思いでアップしました。個人を特定できるような情報も含んでおりますので、敢えて有料にしましたが、その旨ご理解頂ければと思います。※私の出身校は本文中に記載しております。

中学受験には子にも親にも、それぞれ様々な思いがあると思います。お子さん自身や親御さんにとって、それ自体が夢であったり。大学や就職・職業・資格など、将来の夢を叶える為のステップのひとつとして。本人の経歴にプレミアムを付し、人生をステージアップする為。親の母校に、親・兄弟姉妹のリベンジ、祖父母の期待、一族のプレッシャー、世間体、地域性、同調圧力、記念に、なんとなく・・・など。

もちろんそんな側面は誰しも当たり前にありますし、受験を考えた事ない人にとっても、分かり易く見える部分でしょう。

一方で私は、振り返ってみれば、学問以外の面での自己成長、親子のコミュニケーション促進・精神的成熟の機会でもあったなと捉えています。せっかく、時間もお金も体力も掛けて臨むのであれば、最大限有効活用しないと損です。

また、もし上手くいかなかったとしても、その部分を意識して取り組み、伸ばすことができれば、絶対に後の財産になると思います。しかし、お子さんや親御さんの性格、周囲の環境次第で、受験を意識した取組みをすること自体、合う合わないが出てくるかと思います。場合によってはそれがトラウマになったり、親子の亀裂を生んだりするかもしれません。

そうならないためにも(私の取り組み方が100%正しかったと言うつもりは毛頭ありませんが)、私の実体験を交えながら、あくまでひとつのヒントとしてお示しできればと思います。

(注)以降、全ての内容が「私は」という主語の下に書いてあります。また、私自身結果的にASD/ADHD グレーゾーンの高IQ 児であったため、全ての人に当てはまる訳ではないと思います。あと、細やかな受験テクニックが書いてあるわけでも有りません。その前提をご理解頂いた上で、お読み頂ければと思います。

【目次】

0. ケーススタディ
・私の場合
1. 中学受験の位置付け
・親子ともに成長
・長期のメンタル戦と言う事を認識せよ
・次の受験までの猶予を確保
2. はじめの一歩
・私の幼少期
・知育教育について・知育教育について
・幼少〜幼年期の教育について
・理系・文系
・読書・漫画・ゲーム
3.最良のライバルを見つけること
・その時機に合ったライバルを
・私のケース
4. 学習塾選び
・塾選びのポイント
・私のケース
5.最強の学習法
・時間の使い方と精神的優位性とは
・私のケース
6. 親のサポートについて
・子供の世界を大切に
・私のケース
7. 発達障害と受験
・強みを伸ばすか弱点の克服か
・居場所がある
8. 中学受験が私に与えてくれたもの
・アイデンティティ
・人生貯金

【本文】

0. ケーススタディ

《 私の場合 》
後から述べる内容と重複する部分もあるので、簡単に触れておきます。

私は母子家庭で育ちましたが、祖父母の「自分たちには学が無かった為、孫にはちゃんとした教育を受けさせたい」との想いと経済面も含めた支援もあり、教育費に関しては比較的高い水準を保ってもらえました。

当初はただなんとなく勉強をして、親にほめられる事が嬉しく、当初から受験を意識していた訳ではありません。最終的には祖父の「孫を医者にしたい」という想いに応えるべく、小学校 5年生頃から本格的に受験を意識し始めました(祖父の想いは叶えてあげられませんでしたが・・・)。

小学校3年生の初めに地元最大手の進学塾に入塾、順調に成績を上げ、5年生の時に300人程度いる同級生の中から、40人程度選抜される特別進学クラスに入りました。その40人の中で「中の下」から「下の上」程度の成績で、モチベーションもさほど上がらず、完全に伸び悩んでおりました。その時、

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