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ダイエット小噺 10話〜痩せマインド〜

ダイエットを長く続けるに当たって、最も重要なのはモチベーションを維持すること。
なぜなら時にそのモチベーションが、ダイエットの結果を左右させるものだから。

私にとっての大きなモチベーションは、ダイエットに成功した方々のビフォーアフター写真だった。

もともと自分と同じくらいの体重だった人が、ダイエットに成功して、ほっそりと激変した姿を拝見し、「私も絶対こんなに変わってやるんだ!楽しみ!」と、毎日そんなことを唱えて、日々のダイエット活動に励んでいた。

他にもよく見ていた画像が、白いのか黄色なのかよくわからない色をした、表面がぼこぼこの体脂肪の塊の写真をよく眺めていた。
(気になる人は「体脂肪 1キロ」で検索☆)

「これが体脂肪1キロなんだ!こんな大きな1リットルの牛乳パックが自分の身体からなくなるってどんな感じなんだろう〜」とひたすら妄想していた。

一時期、Amazonでこの体脂肪君の購入を検討していたこともあるぐらいだ。
第3者から見ると、相当頭のいかれた奴だったに違いない。

世界一大好きなうどんも我慢していたが、正直うどんを食べ終わったときの一時の高ぶりより、体重を量ったときに先週より減った数字を見るほうがもっと幸せだった。

仕事柄飲み会が多く、週に一回は飲みに行っていたし、土日はわりと自由に過ごしていたし、過激なスポーツをしていたわけではないので、特にストレスはなかった。イライラして暴飲暴食を始めることもなかった。

ダイエット中に気が沈んだことは色々とあった。

世の中の理不尽があちこちに転がっている
それは例えば、生まれた時の顔とか身長もそうだし、スタイルもそうである。

この子は、午後の紅茶ミルクティーを飲みながら昼食を食べているのに背が高くて痩せてるし、あの子はおやつに糖質たっぷりのスタバのフラペチーノを飲んでも顔は小さいしって、そういう理不尽な事はダイエット中辛かったことの一つである。

略して中辛である。はい?

あの子はオレンジ色をした水分ばかり摂取しているのに、、
私は毎日透明の水分ばかり摂取しているのに、、
ってそんな愚痴をこぼす自分に、「大丈夫。そういうのって将来どっかに出てくるから。」って根拠もない言葉で自分に魔法をかけていたことは、今でも忘れることができない。

自分が努力しなければ綺麗になれない星に生まれたのなら、そうするしかないのだ。

生まれた時から可愛くて華やかでスタイルがいいキラキラとした子なんて、世界の人口の1割にも満たない。100人中1人いるかいないかだ。

ただ女の子は、それなりに皆努力していて、それなりに皆同じことで悩んでいる。

表の顔に出していないだけで、家に帰れば同じように体重計に乗り、昨日より増えた数字に「なんで?」って思っていると考えると、自分の中にある形のないモヤモヤが成仏してくれたりするものだ。

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