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【推し本】素数ゼミの謎(吉村仁著)/超~面白い。夏の自由研究ネタにも。

夏休み、といえば、自由研究。
何かいいテーマがないかなという親御さん、お子さん、こんな本はいかがでしょう。

絵や写真がふんだんにあって、ふりがなも丁寧にあるので、お子さんも読みやすいですし、1と自分自身の数でしか割れない素数、と、最小公倍数、を習っていれば理解できます。

それよりも、この素数ゼミの特性を知れば知るほど、地球の悠久の歴史とセミの生き残り戦略が見えてきて、ものすっごく面白いんです。

日本でよく見るミンミンゼミは7年間地中で幼虫時代を過ごして地上に出てきますが、北米大陸には13年ごと、17年ごとに出てくる、素数ゼミ(著者の吉村仁さんが名づけ親)がいます。

”どうして成虫になるまでそんなに長くかかるの?”
”どうして13年、17年なの?”
”どうして同じ場所で一斉に出現するの?”

この謎に一つ一つ、わかりやすく取り組めます。
お子さんだけではちょっと難しいところは、ぜひ親も一緒に考えてあげましょう。
12年や14年のセミが出会う組み合わせを線表で示して、生き残りに不利になることを表してみてもいいと思います。

実は去年2021年は、アメリカ中西部で17年ゼミの出現年でした。
その地域に住んでいる友人のFacebookでやたらCicadas(セミ)、Cicadas言ってると思ったら、そういうことだったんですね。
2022年・2023年は北米のどこでも出現しない年で、2024年はなんと13年ゼミと17年ゼミが同時に(出現する地域は異なりますが)出る年です。
13年ゼミと17年ゼミが同時に出るのは、100年間の中でも十数年しかなく、とっても貴重ですね。
っていうか多分相当うるさいでしょうね。


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